このあいだ見たとろ様の夢(6)
外を眺めたりするのがとても好きなとろ様である。雷の音や光も好きなようだ。 |
巨大猫とろ様は、最強ラスボスをある意味で屈伏させた。一安心し、先を急ぐ我々。次はエレベーターで移動するのだ。間もなく脱出なるか!?
宴会場を通り抜け、エレベーターに乗りさらに上の階に行って、最上階まで行ったところでエレベーターを乗り継いで、今度は下の階に向かうのダということろで、なーんだエレベーターあるじゃん最初からエレベーター移動で良かったじゃんとか思っていたら、エレベーター側と階段側の二層構造の高層木造建築なんですよ世界最大の木造トラス構造なんですよとか先導役に言われた気がしたが、そんな男はもうどこにも居なかった。
地下に降りた。
地下からバイクで外に出て、そうして家に戻るらしい。そういうことになっていた。
しかし問題がある。このオフロードバイクのような自転車のような乗り物に、拙者は乗れるが、さて、とろ様をどう乗せればいいのか? 困っていると、とろ様は地下の砂だらけの床に寝転がったり床をフカフカ嗅いでクシャミをしたりしていて、徐々に汚れつつあり、ホコリだらけ化し、これまた困り事が増えた。
ところが、どういうわけか、もうそのバイクだったか自転車だったかもうよく覚えていない乗り物に乗って、外を走っていた。とろ様は膝の上に乗っていた。全体的に問題なさげである。このまま走って行けばいいのだ。
だが、どこに向かって? てか、目的の方向もわからないまま、堂々と走っている拙者&とろ様だが、なんか楽しくなってきたような気がしたので深く考えずにそのまま走り続けたような気がした。
道中、立派な石橋を通過し、花が咲いているけど超急坂の小道をギリギリ転倒せずに下り、激細で曲がり角直角な細道をガキゴキ徐行した。あとテキ屋が並ぶ境内を眺めながら走ったりも。
とろ様は目ん玉真っ黒すなわち瞳孔を開いていた。これは恐怖からではなく、好奇心からだとわかった。そのうち、拙者はとろ様の観光をよりよいものとするべく工夫した。
(以下、明日のエントリに続く)