スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

両サイドアクセス対応カメラ用バックパック

両サイドアクセス対応カメラ用バックパック

 今回のブツはカメラ用のバックパック。使用中のものが何種類かありまして、そのうちの2種類を採り上げてみたいと思います。どちらもなかなか実用的&お手頃価格で購入できるので、使い勝手等々をレポートいたします。モノは両方ともサンワダイレクトで購入したもので、「カメラバッグ(カメラリュック・バックパックタイプ・ショルダー対応・速写・三脚収納対応・一眼・レンズ収納対応)品番:200-BAGBP003BK」と、「カメラバッグ リュック(一眼レフ・横から取り出し・三脚取付)品番:200-BG023」です。

サンワダイレクトで購入した「カメラバッグ(カメラリュック・バックパックタイプ・ショルダー対応・速写・三脚収納対応・一眼・レンズ収納対応) 品番:200-BAGBP003BK」。細身&小ぶりのバックパックで、下部気室には両サイドおよび正面からアクセス可能です。税込み5480円。
同じくサンワダイレクトで購入した「カメラバッグ リュック(一眼レフ・横から取り出し・三脚取付) 品番:200-BG023」。やや大きめのバックパックで、やはり下部気室へ両サイドからアクセスできます。税込み9580円。

 2つのバックパックの共通項は、写真にあるとおり「下部気室に両サイドからアクセス可能」という点です。ワタクシの場合、カメラ用バックパックは下部の気室に両サイドからアクセスできるものばかりを選んでおります。他にもいくつか使っているんですが、今回紹介しているものは、このタイプでありかつコストパフォーマンスに優れているもの、という感じ。

 さておき、大雑把に使用感の良し悪しを言ってしまえば、両方ともイイ感じで使えます。もちろん好みはあると思うんですが、両サイドからアクセス可能のカメラ用バックアップを探しているなら、なかなかの実用性と値段の安さとでオススメできます。ともあれ以降、2つのバックパックの機能性や使用感などをレポートしてみたいと思います。

なぜ両サイドからアクセスしたい?

 2つのバックパックについてレポートする前に、「なぜ両サイドからバックパック内にアクセスしたいのか?」について少々。一口に言えば、複数のカメラなど機材のひとつを、バックパックを地面などに置くことなしに取り出したいからです。

 これら2つのパックパックは、両サイド下部に開口部があり、バックパック下部気室にアクセスできます。また、下部気室内は付属パッドで自由に仕切れるように作られているので、複数のカメラ機材を左右に分割しつつ収められます。

 そんな構造なので、片方のショルダーストラップ(ショルダーハーネス)を肩から外せば、一時的にバックパックを前側に回し、ショルダーバッグから取り出すような動作でカメラなど機材を取り出せます。これでバックパックを地面に置かずに済む♪ というわけです。

今回紹介しているどちらのバックパックも、下部気室に両サイドからアクセスできます。また下部気室内は、付属のパッドを使って自由に仕切ることができます。
こんな動作で、バックパックを一時的に前側に回せば、バックパックを地面などに置かなくても、下部気室内のモノを取り出せます。バックパックを下に置きたくない場合に好都合ですな。また、非常に素早く取り出せて便利です。

 まあ、いつもこのスタイルでカメラなど機材を携行しているわけではありません。率直な話、ショルダーバッグタイプのカメラバッグからカメラなど機材を取り出す方がスムーズです。また、以前に紹介した「Peak Design製カメラマウント」あたりを使えば、体に付けたカメラを即座に手に取って構えられますので、ずっとスピーディーに撮影できます。

 でも、長時間歩いたり、携帯したい機材が少々多くなったりすると、ショルダーバッグは疲れやすいですし、体にカメラを付けるスタイルも少々煩雑です。そんなときに便利なのがバックパックだと考えております。たとえば2本以上のレンズと2台程度のボディを携帯しつつ、けっこー長距離歩くような場合は、やはりバックパックが便利かな、と。ラクですし、移動時は両手がフリーになりますし、何より腰を痛めにくいのがイイです。

 さらに下部気室に両サイドからアクセスできれば、撮影したいときに即座にカメラなど機材を取り出せます。また、たとえば左側に望遠レンズ付きカメラ、右側に広角ズームレンズ付きカメラを入れておけば、被写体に応じて手早くカメラを取り出すことができます。

チョイ撮り歩きによく向く細身バックパック

 さて、各バックパックの機能性や使い勝手です。まずは、「カメラバッグ(カメラリュック・バックパックタイプ・ショルダー対応・速写・三脚収納対応・一眼・レンズ収納対応)品番:200-BAGBP003BK」から。詳しくはリンク先をご覧いただきたいと思いますが、小ぶりながらも機能性に優れ、使い勝手の良いバックパックだと感じています。

サイズは幅24×奥行き17×高さ42cmで、質量は約880g。細身で軽量なバックパックです。上下の気室に別れており、上部気室は開口部がひとつ、下部気室は開口部が3つあります。上下気室の仕切りを畳めば1気室のバックパックとして使えます。ショルダーストラップ(ショルダーハーネス)下部は脱着のしやすい金具になっており、必要に応じてリュックタイプとしてもワンショルダータイプとしても使えます。

 ワタクシ的に好印象だったのは、下部気室へのアクセスです。両サイドからアクセスできるのに加え、正面からもアクセス可能。単純な話ですが、正面からアクセスできると、下部気室内のパッド位置を調節しやすく、つまり仕切りをアレンジしやすくて便利です。

 それから、背中に当たる部分には、キャリーハンドルに通せるスリットがありますが、そのさらに内側にはタブレットなどが入るポケットがあります。試してみると、このポケットにはiPad Airや12インチMacBookがちょうどいい感じで収まりました。

背中に当たる部分にはカートのキャリーハンドルを通せる機構があります。その内側にはタブレットや小型ノートPCが収まるポケットがあり、iPad Airや12インチMacBookを収めることができました。簡易撥水カバーも付属しています。

 いつもは、バックパック下部にレンズをセットしたカメラを収納して使っています。収納しているのは、オリンパスの「OM-D E-M1」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」のセットと、「OM-D E-M5 Mark II」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」のセットのことが多いです。この2セット、ミラーレスとしてはやや嵩張る感じですが、両方ともこのバックパックにスコッと収まります。

「OM-D E-M1」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」のセットと、「OM-D E-M5 Mark II」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」のセット。よく使う2セットです。
正面のフラップが開くので、気室内の仕切りをアレンジしやすいです。上記2セットがちょうどよく収まりました。左から望遠セット、右から標準ズームセットをサッと取り出せるように使っています。

 といった感じで、なかなか便利に使えています。細身で小ぶりのバックパックなので、軽快に撮影して歩けてイイ感じです。ちょっとした取材仕事~打ち合わせ仕事なんかにも使えます。

 一点、細かい難点ですが、上下気室を仕切っているパッドの左右に大きめの隙間があります。ので、上部気室に小物をそのまま入れると、知らない間に下部気室に落ちていることが。まあ、上部気室にはネットタイプのポケットがありますので、「気室間に大きめの隙間がある」と意識していればトラブルは起きないと思いますが。

 もうひとつ、作りとしては部分部分にわりと華奢な印象があり、「お値段なり」というイメージが残ります。まずまず堅牢だとは思いますが、カメラバッグ一般と比較すると若干薄手で、微妙に心許ない感じ……みたいな。でも逆にゴツさや嵩張り感が希薄なので、シンプル&気軽に使いたい向きにはマッチすると思います。

余裕の収納力と安心感がある大きめバックパック

 次に、「カメラバッグ リュック(一眼レフ・横から取り出し・三脚取付)品番:200-BG023」。これもまた、詳細はリンク先をご覧ください。使用感を大雑把に言えば、十分な収納力と堅牢さがあり、カメラ用バックパックとしてはもちろん、ほかの用途も幅広くカバーしてくれる汎用性を感じております。

サイズは約幅300×奥行き20×高さ46cmで、質量は約1.57kg。よくあるサイズ感のバックパックですが、全体的に厚手で機材をしっかり保護してくれます。前述のバックパックと比べると1.5倍以上収納力があるというイメージです。ただしバックパックとしては若干の嵩張り感があります。

 前出のバックパックと比べると、かな~り大容量です。2気室のバックパックですが、気室1つが「容量に余裕のあるミラーレス向けショルダーカメラバッグ」という容量です。下部気室にカメラ2セットおよび各種機材を入れ、上部気室に着替えや携帯小物を収めれば、1泊の取材旅行をわりと余裕でこなせる感じです。実際そんなふうなモノを入れ、泊まりがけの取材にも使っています。

 ともあれ、実際にカメラを詰めてみましょう。入れるカメラは前述のものと同様、オリンパスの「OM-D E-M1」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」と、「OM-D E-M5 Mark II」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」の、合計2セットです。

「OM-D E-M1」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」のセットと、「OM-D E-M5 Mark II」+「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」のセット。このバックパックなら、これら2セットが余裕で収まります。
左側に望遠セット、右側に標準ズームセット。下部気室内にはまだ余裕がありますので、レンズやクリップオンフラッシュを入れられそうです。

 容量的には余裕タップリですな。しかし、残念ながら、両サイドからのみのアクセスで、正面からは開きません。ですので、付属パッドの位置を変えての仕切り調節作業が若干面倒です。正面内側には面ファスナーなどがなく、手前にフラップなど開口部があってもなくても、強度的にはあまり変わらなさそう。なぜ手前から開けない仕様にしたのか謎&残念です。また、ショルダーストラップ(ショルダーハーネス)は固定式で、リュックタイプのみの使用となり、ワンショルダーのようには使えません。

 などと若干の不満点がありつつも、その容量は魅力的&実用的。その容量と堅牢さから幅広い用途に対応できると思います。前出のバックパックと比べてしまうと、やはり「大は小を兼ねる」という力強さを感じてしまいます。

上部気室にも下部気室にも十分に大きな空間があります。背中に当たる部分には大きなノートPC向けポケットが。チェストベルト(チェストハーネス)の高さも変えられ、もちろんウェストベルト(ヒップハーネス)もありますので、バックパックが重くなってもまずまず快適に使えますな。

 容量的には、たとえば上部気室には、弁当箱を水平にして入れられますな。かな~りデカい弁当箱でも水平状態で置ける広さです。また、背中に当たる部分にはノートPCなどが入るポケットがありますが、ここには「MacBook Pro Retina 15インチ」がスッポリと収まりました。

 ちなみに、作りも悪くなく、現在半年くらい使ってきましたが、とくに問題は出ていません。下部気室に正面からアクセスできないこと以外は、とくに難点も感じられません。常用するには「ちょっと大きめ、電車のなかでは邪魔になりがち」という感じではありますが、容量的汎用性と価格を考えるとけっこーベストバイの「両サイドアクセス対応カメラ用バックパック」かもしれません。

 ともあれ、下部気室に両サイドからアクセスできるバックパック、複数台のカメラを携帯しての撮り歩きには何かと都合が良かったり便利だったりラクだったりします。ので、興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。