スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

iPhone/iPad用の無難なドックを物色

iPhone/iPad用の無難なドックを物色

 複数のiOS端末を常用している俺。具体的には、iPhone 5s、iPad Air、iPad mini Retinaを常用中である。どれもLightningコネクタ実装端末で、つまり充電にはLightningケーブルが必要となる。ので、Lightningコネクタを搭載した充電用ドック(クレイドル)を使っている。

 のだが、そのドックに若干の不安を感じたので、代替となるLightning対応ドックを物色。結果、4種類のわりと良さゲなドックを見つけた。ので、今回はそれらLightning対応ドックについてレポートしてみたい。

 モノはそれぞれ、サンコーの「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」。それから、Just Mobileの「Just Mobile AluBolt (ジャストモバイル アルボルト)」。そして、belkinの「iPhone5用ドックスタンド F8J057qe」だ。

左がサンコー「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」。右が「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」。どちらもサンコーレアモノショップにて4980円で購入した
左がJust Mobile「Just Mobile AluBolt」で、ネット通販にて5980円で購入した。右はbelkin「iPhone5用ドックスタンド F8J057qe」で、ネット通販にて2218円で購入した

 それ以前に使っていた充電用ドックは、SoftBank SELECTIONの「Dockスタンド for iPhone (Lightning)」。量販店で何となく買ったLightning対応ドックだが、なかなか使い勝手が良かった。小型だがLightningコネクタ部が可動式でありドック部にも余裕があるので、ケースがあまり厚くなければ、ケースに入れたままのiPhone 5sをセットできた。iPad AirやiPad miniも薄手の背面カバーを装着したままでセットできた。

SoftBank SELECTIONの「Dockスタンド for iPhone (Lightning)」。コンパクトだが汎用的で、なかなか便利なドックだった。ショップ店頭で3000円程度で購入した記憶がある

 SoftBank SELECTIONってナニゲに便利なアクセサリ扱ってますな~、とか思って追加購入しようとしたら、直販サイトには「販売終了しました」の文字があって在庫ナシ。次のiPhoneに向けて在庫一掃?

 ……でもこのドック、頑張って在庫探して買うほどイイというわけでもない。またこのドック、「Made for iPhone」とかじゃないようであった。つまり、iOS端末側のアップデートにより使えなくなる可能性があった。

 じゃあコチラを、と考えてTwelve Southの「HiRise for iPhone 5/iPad mini」を使い始めた。が、このドック、やっぱり背がちょっと高過ぎ。見栄えはいいんだけどなあ……。

Twelve Southの「HiRise for iPhone 5/iPad mini」。ネット通販にて4072円で購入した。独自の調節機構により厚みのあるケースに入れた端末でも問題なくセットできたが、乗せた端末の安定性がやや足りない。また背が高いので、置き場所によっては少々邪魔になった

 というわけで、良さそうなドックを探したんですな。ドック探しには一応指針があった。ひとつは、なるべく「Made for iPhone / iPad」といった純正品相当のLightningコネクタ対応品で、つまりiOS端末側がアップデートされても問題無く使えそうなもの。もうひとつは、ケース入りのiPad Air/miniやiPhone 5sをセットできること。Lightning対応iOS端末に対して汎用的であって欲しいってコトですな。

 さらにもうひとつ、ドックにiPhone 5sをセットしたとき、そのまま前側からホームボタン(Touch IDセンサー)を指で押せること。iPhone 5sをドックから取り外さずに、ホームボタンを押したら間もなく指紋認証によりロック解除でき、そのまま使いたいのである。たとえば「何かメッセージはあるかな」というような確認のとき、端末をいちいちドックから外すのが面倒なので、ドックにセットしたまま操作したいというわけだ。

 ともあれ、以降、上記の条件で探したドック×4機種についてレポートしてみたい。どれもなかなか便利なLightning対応ドックっす♪

カバー付きのiOS端末が入るかどうかが前提なり

 本題に入る前に、各ドックにセットしたiOS端末だが、iPhone 5s、iPad Air、iPad mini Retinaディスプレイモデルとした。また、これらにはそれぞれ専用のハードカバーを装着した。後述に「端末がセットできた」という表現が出てくるが、それは「各端末にそれぞれカバーを装着した状態でドックにセットできた」という意味っす。

 使ったカバーは、iPhone 5sにラスタバナナの「iPhone5S/5 ケース ハード クリア ストラップホール付き スマホケース アイフォン カバー ラスタバナナ 0001IP5S」を装着。iPad Airにバッファローの「iPad Air専用らくらくハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD13Hシリーズ」、iPad miniにバッファローの「iPad mini Retinaディスプレイモデル専用イージーハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD713HCR」を装着した。

ラスタバナナの「iPhone 5s/5 ケース ハード クリア ストラップホール付き スマホケース アイフォン カバー ラスタバナナ 0001IP5S」。シンプルだが実用的なカバーで、Lightningコネクタ部をカバーがほとんど覆わないのも便利
バッファローの「iPad mini Retinaディスプレイモデル専用イージーハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD713HCR」。薄く柔軟なカバーで、Lightningコネクタ周辺をほとんど覆わないタイプだ

 結論から先に言っちゃえば、以降に登場するすべてのドックに、上記カバー付きの各iOS端末をセットできた。ちなみに、アップル純正のiPadケースである「iPad mini Smart Case」「iPad Air Smart Case」をセットしたiPadは、ん~セットするのちょっと無理~って感じであった。

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やや大ぶりだが便利さ十分なKiDiGiドック

 まずはサンコーレアモノショップで購入した2種類のドックから。「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」。どちらもサンコーレアモノショップにて4980円で購入した。恐らく、前者がKiDiGiの「Rugged Case Compatible Sync & Charge Dock for iPhone 5 / iPhone 5s / iPhone 5c」で、後者が「Case Compatible Sync & Charge Dock for iPad & iPad mini & iPad Air」だと思われる。

iPhone5/5s/5c対応の「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」。小型軽量で裏面に滑り止めゴム脚がある。使用にLightningケーブルは必要なく、付属USBケーブルを使う
Lightningコネクタ部は前後に動くので、カバーを付けた端末でもセットできる。また、調整カバーの脱着により、分厚いケースに入った端末でもセットできる可能性が高い
調整カバーを外さずに、前述のカバー付きiPhoneもiPadもセットできた
こちらは「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」。やや重量がある大ぶりのドックで、裏面に滑り止めゴム脚がある。使用にLightningケーブルは必要なく、付属USBケーブルを使う
こちらも同様の可動式Lightningコネクタがある。調整カバーを外せばより厚いカバー付き端末をセットできるところも同様
カバー付きiPhone 5sをセットできた。カバー付きiPad類は、調整カバーを外さないとセットできなかった

 結果、「Case Compatible Sync & Charge Dock for iPad & iPad mini & iPad Air」にiPad類をセットする場合、調整カバーを外す必要はあったが、ほかは問題なく使えた。iPhone 5sのホームボタンを前から押すこともできた。

 ちなみにこれら2製品は、「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」が「Made for iPod/iPhone」認定製品で、「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」が「Made for iPod/iPhone/iPad」認定製品となっている。ので、iOSがアップデートされても互換性の問題などが発生せず使えるハズ。なお、ドックへの給電は付属のmicroUSBケーブル経由となる。

 個人的なオススメ度は、コンパクトでなくていいなら、大きい方の「ケースカバー対応iPadシリーズクレードル(ホワイト) MFIPADMW」がイイかも。ある程度重量があって安定感があるので、iOS端末を挿抜するときにドックが動きにくい。片手でセット~取り外しができますな。小さいほーの「ケースカバー対応iPhone5/5s/5cクレードル MFIHONE5」は、ちょっと注意しないとiOS端末挿抜時にドックが動いてしまうことがある。

スタイリッシュでわりと使いやすいAluBolt

 次にJust Mobileの「Just Mobile AluBolt」。アルミとABS樹脂で作られたデザイン性の高いドックで、「可動式のアップル純正Lightning端子を内蔵」している。パッケージには「Made for iPod/iPhone/iPad」認定製品を示すマークがあるので、iOS端末側のアップデートがあっても問題なく使い続けられるハズだ。ネット通販にて5980円で購入した。

Just Mobileの「Just Mobile AluBolt」。見栄えも作りもなかなか良いドックだ。背面には丸い滑り止めがある。USBケーブルは一体型で抜くことはできない
可動範囲の広いLightningコネクタを装備しているので、ケース入りiOS端末も余裕でセットできそうだ。黒い部分はABS樹脂製で、iOS端末の背面を支える
ケース入りiPhone 5sやiPad Air、iPad miniを問題なくセットできた

 このドックには、ケース入りのiPhone 5s/iPad Air/iPad miniをそれぞれ問題なくセットできた。Lightningコネクタの可動幅も十分広いので、背面に厚みがあるケースでも余裕でセットできる。ただし、Lightningコネクタ部の構造上、Lightningコネクタ周辺を少々覆うようなケースはセットできないだろう。

 使い勝手は上々。外見がよく、端末の脱着も行いやすい。インテリア性も高いですな。その構造上、iPhone 5sのホームボタンを前から全く問題なく押すこともできた。

 ただ、ドック自体にはあまり重量がないので、片手でiOS端末を脱着するには少々のコツが要る。iOS端末だけを上に引くとドックごと持ち上がっちゃうんですな。両手を使えば問題ナイですけどネ。

 オススメ度的には、そーんなに高くないかも。たとえばUSBケーブルが一体型というあたりは微妙に考えどころ。断線したらドックごと終了ですな。まあそうそう断線するものではないとは思うが、電源供給用USBケーブルには一般的なmicroUSBケーブルあたりを採用してくれていたらなあ、とは思う。

とてもコンパクトなドック「F8J057qe」

 最後に、belkin(ベルキン)の「iPhone5用ドックスタンド F8J057qe」。iPhone 5/iPod Touch(第5世代)対応のドックで、これらiOS端末のイヤホンジャックから音声を取り出してヘッドホンやスピーカーなどに出力できる機構を備える。また、試したところ、iPhone 5sでもとくに問題なく使えた。なお、使用にはアップル純正のLightningケーブルが必要になる。ネット通販にて2218円で購入した。

今回レポートしたドックのなかではフットプリントが最小となるbelkin「iPhone5用ドックスタンド F8J057qe」。裏面に四角い滑り止めがある。使用には別途アップル純正のLightningケーブルが必要
Lightningケーブルは台座部分を外して装着する。Lightningコネクタ部は少し可動する。オーディオ用のプラグは収納できるので、iPadなどをセットすることもできる
ケース入りiPhone 5sやiPad Air、iPad miniを問題なくセットできた。ただし、Lightningコネクタの出っ張り具合から、iOS端末の左右方向の安定性に少々欠ける

 このドックにも、ケース入りのiPhone 5s/iPad Air/iPad miniをそれぞれ問題なくセットでき、またiPhone 5sのホームボタンを前から押すことができた。Lightningコネクタの可動幅はあまり広くなく、また、ドック背面の余裕もやや少ないので、ほかのドックと比べるとiOS端末を入れたケースによってはセットできない場合が多そうだ。

 使い勝手は悪くないが、ドック自体が軽く小さいので、片手での端末挿抜にはコツが要る。また、iPhoneもiPadも、ドックのLightningコネクタ部と背面で支えられるかたちになるので、iOS端末の安定感はあまりよくない。左右方向にグラつきがちですな。

 それと、別途Lightningケーブルを用意する必要があるという点。上記の2218円という購入価格だけを見てコストパフォーマンスが良いとは言い切れないが、ほかのドックに買い換えてもLightningケーブルを流用できると考えれば、この仕様はひとつのメリットかもしれない。また、左右方向の安定感のなさも、たとえばゴムやコルクなどの素材を貼るなどすれば解消できそう。こういう融通性は好印象だ。

 ともあれ、やっぱりドックは便利ですな。どのドックがという話以前に、ドックってコト自体が便利すネ。ドックへのiOS端末セットは片手でできるので、両手を使ってiOS端末にLightningケーブルを接続することよりも手間が少ない。また、コツを掴めば、上記のどのドックも、片手でドックからiOS端末を取り外せるようになる。

 てな感じで見てきたiOS用ドック×4種。どれもなかなか快適に使えている。iOS端末をケースに入れて使っていたり、ドック上で充電中のiPhone 5sのホームボタンを押してそのままちょっと使いたいという方は、ぜひ一度チェックしてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。