スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

iPhoneでSuica! あ~ら便利♪

iPhoneでSuica! あ~ら便利♪

 2016年9月16日に発売されたアップルのiPhone 7シリーズ(公式製品情報ページはコチラ)。ワタクシはノロノロと予約しましたが、購入できたのは10月2日。iPhone 7 Plusの128GB(SIMロックフリー)モデルをアップルストアから買いました。色はブラック。お値段は税別9万6800円で、税込10万4544円でした。

アップルの「iPhone 7 Plus」。防水対応、カメラ性能や本体のパフォーマンスUPのほか、日本国内の実店舗でApple Payが使える端末でもあります。身近なところでは、JR東日本の「Suica」をiPhone 7シリーズに登録して利用できます。
iPhone 7 Plusで交通系ICカード「Suica」を使っている様子。プラスチックカードのSuicaと同様にスムーズに使えます。

 iPhone 7 Plus使用開始から1カ月少々。ワタクシ的に最も注目していたApple Payが2016年10月25日に日本国内でサービス開始となり、また同じ日にカメラ機能もアップデートされ「ポートレートカメラ」モードが使えるようになりました。主だった新機能が全部出揃ったところで、ようやくレビューを書こうかな、と。

 まずは非常に大雑把な雑感から書きますと、iPhone 7 Plus、全体的にイイです。個人的には、まずApple Payが好印象。利用可能クレジットカードや対応サービスがまだ多くないので、いわゆる「おサイフケータイ」と捉えて考えると物足りないんですが、Suica対応がイイです。使ってみたら「うっ、やっぱりイイわ……これ超便利だわ!」と思っちゃいました。

 ほか、メーカー保証が微妙な防水機能、進化したカメラ機能なんかも好印象。「Apple Payは不要」というユーザーにとってはやや期待外れなiPhone 7 Plusかもしれませんが、ワタクシはかなり満足して使用しております。ともあれ以降、iPhone 7 Plusを約1カ月使用してみての印象などを書いてみたいと思います。

iPhone 7のSuica、どう使えるの?

 まずはApple Pay(公式製品情報ページはコチラ)から。Apple Payは、iPhone 7など対応端末にクレジットカードや電子マネーカードを登録することで、店頭等で端末をピッとスキャンするだけで支払いができたり、ショップにクレジットカード情報を伝えずに(ネット通販などで)支払いができるといったサービス(プラットフォーム)です。詳細や対応サービス、対応クレジットカードなどはリンク先をご覧ください。

 ワタクシの場合、Apple Payを幅広く使ってみたい派なんですけど、手持ちのクレジットカードがApple Pay非対応だったり、Apple Payでクレジットカード決済ができるショップが十分多くない気がしているので、「iPhone 7 Plusをクレジットカード代わりに使いまくる」のは「まだちょっと先のコト」かなと思っております。

 でも、Apple PayはICカードの電子マネーに対応しています。プリペイドカードとしてはSuica、クレジットカード(ポストペイ)としてはiDやQUICPayです。ワタクシ的には、Suica対応というトコロが現時点でのヒッジョーに大きな魅力です。

 要は、iPhone 7シリーズ端末(およびApple Watch Series 2)はSuica代わりに使えますヨ、ということ。ご存知のとおりSuicaを始めとする主な交通系ICカードは、電車やバスの運賃支払いはもちろん、既にいろ~んなショップで買い物もできます。2013年春から交通系ICカードは全国相互利用が可能になったので、Suicaはほかの交通系ICカード(Kitaca、PASMO、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCA)対応路線・ショップでも使えます。というわけで、「まあApple Payクレジットカード利用はそのうちとして、とりあえずApple PayでSuicaを使おう!」と考え、iPhone 7 PlusをSuica代わりに利用中です。

 で、実際どんなふうに使えるのか? まずiPhone 7内にSuicaを取り込むなどの準備が必要ですが、その手順は後述するとして、デキたコトから書いてみます。

 当たり前と言えばそうなんですが、プラスチックカードのSuicaとほぼ同じコトができます。改札通過、自販機やキオスク、コンビニでの買い物などですが、読み取り機にiPhone 7 Plusの上部(カメラ部があるあたり)をピッとかざせば完了。プラスチックカードのSuicaと同様の使用感です。

 なお、iPhone 7/7 PlusのNFC通信部の位置は公開されていませんが、端末上部にあるようです。ので、読み取り機には端末上部をかざして使っています。

Apple PayでSuicaを使い、改札を出る様子。プラスチックカードのSuicaと同様に、読み取り機にかざします(接触しなくてOK)。iPhone 7の上部をかざせば良いようで、かざした瞬間、読み取り機が反応します。
次の瞬間、画面上にはWalletアプリによる表示が行われます。まずは使われたカードと残高、使用額などの情報が現れるようです。残高と使用額の同時表示も行われますので、見落としがちな自動改札の表示よりもシッカリと確認できます。
今度は交通系ICカード対応の自動販売機を使ってみます。まずは買いたい商品を選び……読み取り機に端末をかざします。
自動改札の場合と同じように、読み取り機が反応した直後、Suica残高や使用額が表示されます。自動改札でも自販機でも、使った感じはプラスチックカードのSuicaとほとんど同じです。

 あらまあフツーに便利♪ というコトで、iPhone 7 PlusでSuicaを多用中です。改札などにかざすには、iPhone 7 PlusよりiPhone 7のサイズがよりスムーズだとは思いますが、ほぼ常時携帯の端末がSuicaにもなるのは、やはり何かと好都合です。ようやくiOS端末でも「おサイフケータイの利便の一部」が使えるようになったという感じ、ではありますが。

 ちなみに、Suicaへのチャージですが、Apple Pay(Walletアプリ)に登録したクレジットカードから行えます。ワタクシの場合は前述のとおり「Apple Pay対応のクレジットカードを持っていない」わけですが、そんな場合はJR東日本の「モバイルSuica」アプリ(公式製品情報ページはコチラ)に登録したクレジットカードからチャージできます(要会員登録)。

JR東日本の「モバイルSuica」アプリで、(モバイルSuicaサービスに登録した)クレジットカードからSuicaにチャージしている様子。チャージまで十数秒~数十秒かかりますが、手軽でスムーズなチャージ方法です。

 Apple PayのSuicaへのチャージは、クレジットカードの登録なしでも行えます。具体的にはコンビニなどで現金によるチャージが可能。その件はJR東日本の「よくあるご質問」(当該QAはコチラ)にもあります。なお、駅の窓口や券売機や精算機などでは、現金でのチャージできません(一部のモバイルSuica対応の券売機なら現金チャージ可能)。

 それと、余談ですが、iPhone 7 Plusを「背面にカード類が収まるゴツいケース」に入れた状態でも、Suicaは使えました。ケースはハードジャケットタイプで、モノはUAGの「Trooper」。レビューはコチラに書きました。

UAGの「Trooper」は、背面にクレジットカードを数枚入れられるハードジャケットタイプのケースです。このジャケットを装着したままでも、Apple PayのSuicaを使えました。保証はしませんが、背面にICカードを入れた状態でも大丈夫なようです。

 最初はiPhone 7 Plusが裸の状態でSuica利用を試しましたが、そのときはもちろん問題ナシ。続いて、「Trooper」に入れてSuicaを試しても無問題。さらに「Trooper」背面に「読み取りエラー防止シートを貼ったICカード」を入れてSuicaを使いましたが、これも無問題。じゃあ、ということで、背面に入れたICカードから「読み取りエラー防止シート」を除去した状態でSuicaを使ってみましたが、これも問題ありませんでした。

 iPhone 7の場合、端末上部端をかざすからほかのICカードと干渉しないのかもしれません。あるいは、iPhone 7 Plusの場合、その本体サイズから、ほかのICカードと端末上部端がある程度離れているから干渉しなかったのかもしれません。まあ、ケースや入れるICカードによるのかもしれませんが、イロイロ試しているなか、読み取りエラーなどの問題はまだ未経験なので、とりあえず安心して使い続けております。

 使用上注意すべきは、「Apple PayはiPhoneの電源がオフだと使えない」という点です。レアケースだとは思いますが、iPhoneの電池切れ寸前でApple Payを使って改札をパスし、電車から降りるときは電池切れ、となると改札を出られなかったりすると思いますので、よりいっそう電池残量には気を遣う必要がありそうです。

Suicaの設定手順は、こんな感じ

 ここでちょっと、iPhone 7でSuicaを使い始める手順について。Apple Watch Series 2へのSuica導入にも少し触れてみたいと思います。そのあたりご興味ナシの方は読み飛ばしてください。

 iPhone 7でSuicaを使う方法は2つあります。ひとつは「現在使用中のSuicaをiPhone 7に取り込む」という方法。もうひとつは「iPhone 7上で新たにSuicaを発行してもらう」という方法です。前者の場合はWalletアプリだけでOKですが、前述の「モバイルSuica」アプリ(公式製品情報ページはコチラ)を使えば、Suicaの読み込みも新規発行もできますので、ここでは「モバイルSuica」アプリを例に取ってその手順を見てみましょう。

 なお、Apple Payに「取り込めるSuica」は、無記名Suica、記名式Suica(My Suica)、Suica定期券(通勤・大学生相当の通学)、各種記念Suicaです。取り込み後のプラスチックカードは、Suicaとして再利用できなくなります。カードに対するデポジットの500円は、Apple Pay内のSuicaへのチャージとして返金されます。

 また、現時点で「取り込めない」Suicaもあります。具体的には、Suica付きビューカード、多機能Suica、高校生以下の通学定期券や小児用Suica、モノレールSuica(定期券含む)、や、りんかいSuica(定期券含む)、改札入場状態のSuica、有効なグリーン券情報があるSuicaです。さらに、Suica取り込み時には500円のデポジット払い戻し(チャージとして返金)があるため、残額1万9501円以上のSuicaも取り込めません(Suica残額上限が2万円のため)。

モバイルSuicaアプリを起動して「手持ちのSuica」を「取り込んで」追加します。取り込みの手順を踏むと、途中でWalletアプリに引き継がれます。Suicaの取り込みのみなら、Walletアプリだけでも行えます。
Walletアプリに引き継がれ、再度カード種類を訊かれますので「Suica」で。手持ちのSuica裏面下部にあるSuica ID番号の下4桁を入力します。その後、Suicaの上にiPhone上部を置きます。
すると、SuicaとiPhoneの間で通信が行われ、iPhone内にSuicaが取り込まれます。プラスチックカードのSuicaは使えなくなります。取り込まれたSuicaは、iPhoneを読み取り機にかざすだけで使える(Touch IDを使った認証を不要とする)エクスプレスカードとして登録されます。
最後に、取り込まれたSuicaの残金などが表示されて完了です。これ以降、iPhoneをかざすだけで(特に操作など必要とせず)Suicaを利用できます。取り込まれたSuicaはモバイルSuicaアプリにも現れます(画像右)。プラスチックカードのSuicaには500円のデポジット(カード使い捨て防止のための預り金)が含まれていましたが、iPhoneに取り込んだ時点でその500円はSF(Stored Fare;電子マネー/Suicaのプリペイド金額)のチャージとして返金されます。このカードの場合は残金が1万8817円でしたが、500円が返金されて1万9317円としてiPhone上に登録されました。

 次に、Suica新規作成の手順です。まだSuicaを持っていない、もしくは手持ちのSuicaをiPhoneに取り込みたくない場合、iPhone上で新規にSuicaを発行してもらうことができます。その場合、前述のとおりモバイルSuicaアプリを使います。

 また、新規発行時はチャージが必要になりますので、Apple Pay(Walletアプリ)もしくはモバイルSuicaアプリにクレジットカードが登録してある必要があります。Suica新規発行時、モバイルSuicaアプリに新しいクレジットカードを登録することもできます。ともあれ、Suica新規発行の手順を見てみましょう。

Suicaの新規発行はモバイルSuicaアプリから行います。iPhoneには複数枚のSuicaを登録することができます。この例では既に1枚のSuicaが登録されていますが、「+」をタップしてSuica追加を進めます。Suica種類を選んだら、支払い方法を選んだり、Suicaに付ける名前(後からでも変更可能)を選びます。
続いてチャージ金額を設定。iPhoneがApple Watch Series 2とペアリングしていれば、Suica追加先としてApple Watchも現れます。ここではとりあえずiPhoneにして、手順を進めます。
手順を進めるとカードの追加(新規発行)が完了します。先ほどまで1枚だったiPhone内Suicaですが、発行後は2枚に増えました。なお、デポジットは発生しません。

 といった流れで、カンタンです。デポジットも発生しませんので、何だか気楽に作れる感じですけど、Apple Payに登録できるカード枚数は(現在のところ)最大8枚まで。ですので、先々のApple Pay対応カード増加や対応サービス増加なども少々想像しておいたほうがいいかもしれません。

 なお、iPhoneに登録したSuicaは、ペアリングしたApple Watch Series 2に「移動」することができます。Apple Watch Series 2に移動したSuicaは、再びiPhoneに戻すこともできます。

 ちなみに、Suicaは原則として1デバイスに1枚(1つのID)なので、iPhoneとApple Watch Series 2で同じSuicaを同時に併用することはできません。1枚のSuicaを、都度、iPhoneとApple Watch Series 2で入れ換えつつ使うことはできます。

iPhone上のSuicaは、Apple Watch Series 2に転送することができます。Watchアプリを開いて「追加」をタップすればOK。十数秒~数十秒で転送できます。
Apple Watch Series 2に転送されたSuica。Apple Watch Series 2でSuicaが使えるようになりました。ただし、Apple Watch Series 2上でSuicaをチャージする場合、Apple Payにクレジットカードを登録しておく必要があります。iPhone上でチャージすれば、Apple Watch Series 2上のSuicaにそのチャージが反映されるようです。

 なお、Apple Watch Series 2ではApple Payが使える(Suicaが使える)わけですが、iPhone 5以降とペアリングしたApple Watch Series 2でも同様です。ので、iPhone 7シリーズを買わずとも、iPhone 5以降の端末+Apple Watch Series 2があればApple PayでSuicaを使うことができます。スタイル的には「おサイフ腕時計」となりますが、Suica内蔵デバイスをより安価で利用したいならこの方法を試してみるのもいいと思います。

いろいろイイけど、やっぱりApple Pay!

 ほかにもイロイロと新しい要素があり、全体的に便利になったiPhone 7。各新要素のうち、個人的に大歓迎だったのが防水機能です。最近の世代のiPhoneは「こっそりと防水仕様なのでは?」とウワサされるほど、水の影響を受けにくいと思われがちだったりしました。それはさておき、iPhone 7から「防沫性能と耐水性能を備えた筐体」や「水がこぼれたり、はねたりしても、ホコリがついても、あなたのiPhoneはこれまで以上に守られます」などと、メーカー自身が明確にアピールするようになりました。

iPhone 7は「IEC規格60529にもとづくIP67等級に適合」しているそうです。これは粉塵が内部に入り込まず、水深1mの深さ(常温・真水)に30分間沈めても影響が出ないという防塵・防水性能です。感圧式で隙間のなくなったホームボタンも搭載し、より水や粉塵が侵入しにくい端末になりました。

 粉塵に強く、ちょっと水に沈んでもOK。や~っと、iPhoneにもアウトドアなどにおけるタフさが加わりました。ただし、水濡れなどによるメーカー保証はありません。公式製品情報ページの下のほ~にも「液体による損傷は保証の対象になりません」と明記されています。

 まあ、最近のスマートフォンの防水性能に関しては、わりと多くのメーカーがこういう但し書きをしています。ユーザーの中にはムチャな人もいるようで、メーカーの立場として「防水端末だから水濡れ故障でも保証内です」なんて、危う過ぎて書けないというのも、わからなくもありません。ともあれ、多少のホコリや水濡れならOKで、より雑……というかアクティブに使えるようになったというコトで、この防水性能は大歓迎です。

 それからiPhone 7 Plusのカメラ機能。iPhone 7 Plusには単焦点レンズが2本組み込まれていて、それぞれ広角側28mm相当と望遠側57mm相当です(EXIF情報からの35mm換算焦点距離)。撮影時に画面下に「1x」や「2x」の表示が出ますが、そこをタップすれば広角側と望遠側のレンズを切り換えられます。その切り換え操作だけで撮影すれば、レンズ性能を十分発揮させた精細な映像が得られます。

 また、画面のピンチイン・アウト操作や「1x」「2x」表示の長押し・スワイプ操作で、「1x」~「10x」までのシームレスなズームも行えます。ただしズーム操作をした場合、「1x」と「2x」以外のレンジではデジタルズーム相当の処理となるようで、やや画質が落ちます。

iPhone 7 Plusのカメラ部にはレンズが2つ内蔵されており、より高画質な映像を撮影できるようになりました。iPhone 6 Plusと比べると、カメラ部が大きくなっています。この部分のサイズ差により、iPhone 6/6s Plus用のケースをiPhone 7 Plusで使うことはできません。
画面下部、シャッターボタン上にある「1x」や「2x」の表示をタップすることで、2種のレンズ(広角側28mm相当と望遠側57mm相当)を切り換えられます。
「1x」「2x」表示を長押しし、スワイプ操作をすれば「1x」~「10x」までのシームレスなズームが可能です。

 もうひとつ、iOS 10.1のリリースでiPhone 7 Plusに追加された、標準カメラアプリ内の「ポートレート」モード。「被写界深度エフェクト」とも呼ばれ、被写体の背景を擬似的に大きくボカす機能です。背景がボケることで、主題となる被写体を引き立たせつつ、背景の不要な要素を見えにくくして整理する、という機能です。

 使い方は「iPhone任せ」。「ポートレート」モードを選んだら、画面の指示に従って被写体を画面内に収めます。画面に「被写界深度エフェクト」の文字が現れたらシャッターを押します。結果、背景がボケた写真が得られます。また、背景がボケていない、エフェクトなしの写真も同時に保存されます。

iPhone 7 Plusで標準カメラアプリを起動し、「ポートレート」モードを選びます。被写体を画面内に入れると、画面下部に指示が。これに従うと「被写界深度エフェクト」の表示が現れて撮影スタンバイとなりますので、シャッターボタンを押します。
左がノーマルの写真、右が「被写界深度エフェクト」がかかった写真です。デジタル処理により、背景が強めにぼけ、被写体が際立った写真が得られます。
これも左がノーマルの写真、右が「被写界深度エフェクト」がかかった写真です。ただ、被写体によっては一部に違和感が生じることもあります。この写真の場合、銀色のペンのキャップ周辺までボケてしまいました。主題となる被写体に細い線のようなものがあると、正しくデジタル処理されないことがあるようです。

 なかなかオモシロいしツカエル機能ですネ♪ iPhoneは4~5あたりの世代から急激に写真画質が上がり、6あたりでは「デジカメ要らずかも!?」という画質となった気がします。6→7の差は、iPhone 7 Plusなら上記の2つのレンズや被写界深度エフェクトが目立ちますが、まあ大雑把に言って、6も7もそ~んなに変わらないといった印象ではあります。

 ただ、率直なところ「iPhone 7 Plusで良かった♪」と思うことも少なくありません。何気なく取ったスナップ写真が「おっ、キレイじゃん!」と思えるクオリティだったりして、後から「そうか、レンズが変わったんだっけ」とより高くなった性能などを改めて思い返しがちです。

某林道へツーリングに行ったときのスナップ。コンパクトデジカメで撮りましたが、逆光で撮影条件があまりよくなく、露出補正をしたりフラッシュを使ったりしましたが、イマイチな写真となってしまいました。
こちはら同じ風景をiPhone 7 Plusで撮ったモノです。風景写真をメールで送るために「特に何も考えずに撮っただけ」の写真ですが、コンパクトデジカメより好印象に。右は自動HDRにより撮れていたHDR写真です。解像感はコンパクトデジカメのほうが少し良好に思えますが、発色や手軽さなどはiPhone 7 Plusのほうがイイ感じかも、です。HDR写真の階調まで考えれば、「もうスナップとかはiPhone 7 Plusでいいかも~」と思えたりします。

 千載一遇の撮影チャンスをなるべく高画質で残したい! という場合、機能性や操作性まで含めて、コンパクトデジカメやミラーレス一眼など、カメラ専用機のほうが良いとは思います。が、そこまでこだわらず、手軽にちゃちゃっとスナップを撮れればいいやというスタンスなら、「iPhone 7 Plusは期待以上の結果を出してくれるコトが多いなぁ」と思う最近です。

 ほか、細々した刷新点が多々ありますが、以上がだいたい、iPhone 7 Plusに対する印象です。防水機能や新しいカメラ機能あたりは、かなり魅力的な要素です。しかしやはり、Apple Payの魅力はインパクト大。今後も急速に対応カードや対応サービスが増えていくと思われます。というわけで、Apple Payをどう考えるか次第で、iPhone 7 Plusの「買い度」は大きく変わってくるように思います。Apple Payに興味津々だし、先端的機能を備えたスマートフォンが欲しい、というなら、iPhone 7 Plusがオススメです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。