スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

電波で光る! iPhoneケースとICカードケース

電波で光る! iPhoneケースとICカードケース

 かな~り前から「コレ欲しい!」と思っていたブツがありましたが、もう我慢の限界ッ! というコトでズギャッとポチったのが電子技販の「路線図が描かれた基板を使ったケース」です(電子技販moecoブランドの公式製品情報ページはコチラ)。基板好きなら恐らく、ウェブ上で何度か見かけて気になったことがあると思います。

電子技販はmoecoブランドの風変わりなケース各種。左はiPhone 7 Plus用ケースで、右はカードケースです。どちらも基板上の配線パターンで電車の路線図が描かれていて、LEDなどのチップ部品も実装されています。LEDは電波により発光。いろいろな側面でマニアックな魅力を持ったアイテムです。

 確かiPhone 5時代からあった基板型ケースだと思いますが、登場した瞬間「んぐっ欲しい!」と思いました。名刺ケースなんかもあって、コレも「むっ欲しい!」と。でも、お値段がお高いんでした。どちらもシッカリ1万円オーバー。美しい基板がケースになっていて非常に魅力的でしたが、無理矢理スルー。その後、iPhone 6シリーズ用も登場して「んがっ欲しい!」と思いましたが、やはり我慢してやり過ごしました。

 そして2016年9月30日、iPhone 7シリーズ用も登場。「ぬぉっ欲しい!」と思い、結局3回連続の我慢は不可能となり、アッサリと購入しました。iPhone 7 Plus用とICカード用。使ってもジックリ鑑賞してもアラ素敵! こういうモノが好きな人にとっては、かな~り「楽しめる」製品です♪ てなわけで以降、これらのケースについてアレコレ書いてみたいと思います。

自己満足&話のネタになるiPhone用ケース

 まずはiPhone用から。モノとしてはiPhone 7 Plus用の「FLASH 東京回路線図」を買いました。カラー(基板のレジスト色)は緑、白、黒がありますが、黒を選びました。お値段は税込1万5120円。公式製品情報ページはコチラです。

 ケースとしては、外周(バンパー部)が柔軟なTPU(可塑性ポリウレタン)で、背面が透明コーティングされた基板です。カメラやコネクタ、ボタン類などへのアクセスも問題がなく、端末の脱着も行いやすいケースです。

iPhone 7 Plus用ケースの「FLASH 東京回路線図」。ケースとしては至ってベーシックな薄型ジャケットです。ケースを装着した状態でも、iPhoneの各ボタンやコネクタ類は問題なく扱えて、カメラやスピーカー穴などと干渉することもありません。

 そして気になるのは、まず背面の路線図です。金色の配線パターンにより東京とその周辺の鉄道路線図が描かれ、主要駅はチップ部品で表現されています。レジスト色に黒を選びましたが、パッと見は金の装飾が施された漆器のようです。

左はケース背面で、路線図全体です。右は中央部分を拡大したもの。駅名は、東京駅なら「TKY」、新宿駅なら「SJK」などと、英文字3文字で表現されています。
左は路線図の左上を拡大したもので、右は右上を拡大したものです。
左は路線図の左下を拡大したもので、右は右下を拡大したものです。

 とてもキレイです♪ でも、チップ部品のサイズは1~2mmですので、よ~く目を凝らさないと見えません。ルーペがあるとジックリと観察できます。コレを持ち歩いていると「何ソレなにナニ~?」と興味を持たれることが多いので、「見せてドヤるためのルーペ」も持ち歩くと、ナニカとイイ感じかもしれません。

 それから、東京駅はチップLED(赤)で表現されています。またこのLED、iPhoneが発する電波により発光します(電池不要)。公式製品情報ページによれば「iPhone自身が発する電波を電力に変換し、昇圧することでLEDが光ります。通常時は光らず、強い電波を発した時に光ります。iPhoneの電波で光るためランダムで光ります」とのこと。実際にどんな感じで光るのか見てみましょう。

東京駅(TKY)は赤色のチップLEDで表現されていて、iPhoneが発する電波により光ります。
LEDが光る様子。実際は継続的に光ったり点滅したりランダムに光ることが多いようです。

 LEDの発光は、思ったより明るくありません。よく見ていないと光ったことに気付かないことも。長めに光ることもありますが、チカチカッと一瞬光ることもあります。また、一切操作していないときでも光ったり。通話の着信があると光ったりしますが、着信があっても光らないこともあり、さらに通話中光り続けるかというとそうでもなかったりします。

 このケース、「iPhoneが強い電波を発すると光る」ということですが、どういう状況でiPhoneがそうなるかよくわからないので、「さぁ光るぞ」などと発光を予知しやすい感じではないと思います。このケースを使っていると「たまに光っているのを見ることがある」という感じかもしれませんが、「煌めくオマケ機能」として楽しいです♪

 余談ですが、iPhoneでなくとも、電波を発するモノの近くだと光ることがあります。たとえば、動作中のWi-Fiルーターなどに近づけると高確率で光ります。iPhoneの近くに置いてあるだけで光ることもありますので、誰かの端末が発する電波で光ることがあるかもしれません。

 しかしまあ、金色のパターンで描かれた路線図を眺めていて飽きませんし(「あの駅は駅名省略なのか~」と悲しんだりもできる)、たまにLEDがチカチカッと光って楽しめます(偶然発光を目撃すると「おっラッキー」みたいな気分にもなれます)ので、なかなか満足度が高いケースです。こういうモノが好きな人に見せると食いつきが強い(けれど興味ナシの人に見せると「ナニそれヒビが入ってんの?」とかあしらわれる)のも、このケースの楽しさのひとつです。

ICカードケースも楽しい!

 続いてICカードケース。モノは「FLASH 東京回路線図 ICカードケース」です。お値段は税込9720円でした。カラーは緑、白、黒の3色がありますが、緑と白を買いました。公式製品情報ページはコチラです。

 これもやはり金色のパターンで路線図が描かれたものですが、入るのは交通系ICカードなどです。ICカード以外も入りますが、「改札のタッチやICカードでの決済時に電池無しでLEDが光る」ので、やはりICカードを入れたいですネ。

ICカード向けのハードケースです。基板がそのまま使われていますので、かなり硬質。厚みは4.5mmあります。刻印入りのクレジットカードなども入ります。ただし、穴の部分に付属ストラップの金具を通すなどしないと、カード差し込み口からカードが抜け落ちてしまいます。
ICカードケースの裏面にも、iPhoneケースと同様の路線図が描かれています。ただし、面積が狭い分、路線図も山手線中心という感じで狭めになっています。……ぜひ関東広域の路線図が描かれたiPad用も発売して欲しいですネ♪
緑色と白色のケースの見栄え。どちらも、なかなか味のあるレジスト色です。
LEDが光る様子。改札通過時など背面(LED部)を凝視していれば、使用するたびにLEDの発光を確認できます。

 前述のiPhone用ケースの場合、iPhone使用時にはLEDが見える位置にありません。LED発光を楽しむには、iPhoneの背面をずっと見つつ「光る瞬間を待ち伏せる」という必要があったりします。

 一方、こちらのICカードケースは、改札通過時などカード使用時にLED部を凝視していることができますので、毎回シッカリとLED発光を目視できて愉快。そういう意味では、こちらのほうが「より楽しめる路線図&LED入りケース」となるかもしれません。

実際の使用感は?

 さて、緻密な路線図を鑑賞して楽しめたり、あるいは電波によりLEDが発光したりする楽しいケース類ではありますが、モノとしては「ケース」です。ケースとしての使用感はどんな感じでしょうか?

 まずiPhoneケースですが、コレは全体的に無問題。端末への装着感もスマートですし、ゴツくもありませんので、iPhoneの薄さをあまり損ないません。また、背面の基板は硬質(+透明コート)なので、ケースとしての剛性もまずます。ボタンやカメラも問題なく使えて、脱着もしやすいです。画面周囲はごく僅かに出っぱっていて画面を下にして机上に置いても、画面が机面に接触することもありません。純粋にケースとして見ても、納得できる完成度だと感じられます。

 それからICカードケース。こちらはまず、ケースの厚みが4.5mmあるという点が気になる人がいるかも。ICカードをハダカで使っている人は「えっ、なんでカードをわざわざこんなに厚くして使うの?」と疑問に思うかもしれません。また、パスケースのように柔軟ではなく、基板そのものの硬さで、かなりガチガチ。この点に違和感を抱く人もいるかもしれません。ただ、「まあパスケースくらいの厚み」で「パスケースにはない高い剛性がある」と考えれば、好まれる要素になるのかもしれません。

 ちなみに、このケースにはSuicaなどの交通系ICカードが2枚入ります。手持ちのSuicaで試すと、2枚ならスムーズに収まります。2枚のSuicaの間に標準的な付箋氏を挟むと、ほぼピッタリという感じで2枚のカードが収まります。しかし、カードの間に付箋氏を2枚挟むとケースに収まりません。

このICカードにはSuicaなら2枚まで入るようです。2枚のSuicaの間に標準的な付箋氏を1枚挟んでも入りました。ただし、付箋氏を2枚挟むと入りません。ちなみに、1枚のSuicaの裏に付箋氏を8~10枚程度重ねて入れると、カードの抜け落ち防止になる「カード収納時のキツさ」になったりします。

 そんな収まり具合なので、たとえば2枚のカードの間に電磁波干渉防止シートを挟んだ状態では、ICカードケースに収まりません。また、SuicaなどのICカード+出っ張った刻印のあるクレジットカードだと、若干無理すれば入りますが「無理して入れると刻印が削れちゃうしICカードケースも歪んじゃうかも?」という感じ。細かいコトですが、もうちょっとカード収納部に余裕があるか、あるいは、刻印入りカードがちょうど1枚入るサイズ(ICカードだとやや余裕があるサイズ)だと、なんかこうピッタリ感的により嬉しかったかな、と。まあでも、実使用上は問題ありませんけど。

 ともあれ、そういった使用感の「基板路線図&LED入りケース」×2種。お値段はお高めですが、こういうのがお好きな人にとってはかなり満足度が高く楽しめるケースになると思います。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。