スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
予想以上にツカエるBluetoothホームラジオ!
ソニー「FM/AMホームラジオ SRF-V1BT」
2016年7月25日 06:00
予想以上にツカエるBluetoothホームラジオ!
周期的にラジオ聴取率が高まるワタクシですが、最近は「Radiko」でFM放送を聴いております。そんな中、最近ムクムクと頭をもたげていたのが「ある程度イイ音&ステレオでFM放送を聴きたい」ということです。ステレオのポータブルラジオでも買おうかナ……とか思っていましたが、タイミング良くワタクシに軽く刺さる製品が登場。ソニーの「FM/AMホームラジオ SRF-V1BT」です。メーカー製品情報ページはコチラ。
ステレオスピーカー内蔵のFM/AMラジオで、バッテリーで比較的に長時間動き、しかもスマートフォンなどとBluetooth接続しても使える! と、イロイロと要素が揃ったのでズギャッと購入。ステレオのラジオという点では……ちょっと高かったかな~、と思いました。
が、実際に使ってみたらかな~りナイス! ラジオとしてはずいぶん音がイイですし、容易に置き場所を変えて使えますし、汎用スピーカーとしても実用的。予想以上に役立ち中。その利便からほぼ毎日使っております。てなわけで以降、「FM/AMホームラジオ SRF-V1BT」の機能や使用感などについてレポートしてみたいと思います。
手軽に使えて省スペースなステレオラジオ
まず「FM/AMホームラジオ SRF-V1BT」(以下、SRF-V1BT)のラジオとしての側面から。サイズは幅約10.6×奥行き11.7×高さ17.2cmで、質量は約880g。机上に置くとハガキ1枚程度のスペースを占有する程度で、省スペースなラジオです。本体前面に表示部、上部に操作部、背面にアンテナや入出力端子を備えています。
受信できるのはFM(76~108MHz)とAM(531~1710kHz)です。FMは、AM放送のFM補完放送である「ワイドFM」にも対応しています。ので、これまで受信できなかったAM放送を受信できたり、よりクリアな音でAM放送を聴けるようになります。ワイドFMの詳細についてはソニーの特設ページにありますので、ソチラをご参照ください。
ワイドFMは初めて利用しました。拙宅では文化放送やニッポン放送の受信感度がイマイチだったんですが、ワイドFMだとクリアな音質で受信できます。使ってみると便利なモンですな、ワイドFM。
さて、SRF-V1BTの使用感ですが、全体的に平易で、説明書を読まずに何となく使っていける感じ。細かい操作をするときなどは説明書が必要になることもありますが、「勘」で使い始められるレベルだと思いました。また、本体上部のジョグダイアルでアナログ・ライクな感覚で使っていけるのもイイ感じ。前面の表示パネルも視認性がよくフツーに便利です。
受信感度ですが、周辺の放送局をアレコレ受信しつつ、受信感度(とくにAM)の良さで知られるソニーの「ICF-EX5MK2」と比較してみましたところ、FMもAMもナカカナの受信感度かも、このSRF-V1BT。中波の遠距離受信とかは試していませんが、拙宅内ではICF-EX5MK2と並んで「放送をしっかり受信できるラジオ」となりました。
それから音質ですが、ラジオのスピーカーとして考えると「かなりイイ」と感じられます。「ラジオ然とした音質」だと前述のICF-EX5MK2が聴きやすかったりしますが、SRF-V1BTからはFM放送で流れる音楽を十分楽しめるステレオサウンドが出ます。詳しくは後述しますが、音質の調節幅も広いので、ラジオ放送聴取以外にも多くの用途にマッチさせられると思います。
スマートフォンなど外部音源と無線/有線で接続可能
それからこのSRF-V1BT、前述のとおりBluetoothステレオスピーカーとして機能します。また、背面のオーディオ入力ジャックと市販オーディオ接続ケーブルを使えば、汎用性の高いステレオスピーカーとして機能します。
ちなみにBluetoothのペアリングはNFCにも対応。最大8台までの機器とペアリングできます(同時接続は1台)。また、付属ACアダプタからSRF-V1BTに給電中なら、Bluetoothスタンバイ機能が働き、Bluetooth機器側の接続操作だけでSRF-V1BTを起動させることも可能です。
個人的に「ちょっと残念」と思ったのは、Bluetoothの音声圧縮コーデックはSBCのみの対応であること。より高音質で音を転送できるAACやaptXには非対応です。ただ、ヘッドホンを使わない限り、そういう細かな音質差は感じない(細部の音の歪みなどが聞き取りにくい)ようにも思います。
で、SRF-V1BTの音質ですが、「抑えめなステレオ感がありつつ、低音~高音まで聞きやすい音が出ている」という感じです。FM放送で流れるステレオ楽曲を楽しむなら十分高音質だと思います。スマートフォンなどを音源として、Bluetooth接続や有線接続して音楽を聴くにもよく向くと感じます。本体サイズのわりには低音がよく出ているとも感じられました。
また、SRF-V1BTでは高音と低音の量を調節できますが、けっこー調節の幅があるので、好みの音質に設定しやすいと思います。少し高音を抑え、少し低音を持ち上げれば、耳に優しい「大きめスピーカー搭載のAMラジオ」的な音質に変わったりします。
音量ですが、かなり大きな音まで出ます。最大にすると放送番組や音源によっては若干歪んだり割れたりする感じですが、そこまで上げなくても「小規模な店舗内で流すなら十二分に大きな音」となる感じ。まあ個人使用ではそこまで音量を上げるシチュエーションもありませんが、なかなか頼もしい音量が出ます。小さめの音量でもボーカル域を中心に明瞭な音が出ますので、静かな環境で使うラジオとしてもイイ感じだと思います。
どんなふうに役立ってる?
SRF-V1BT購入後、ほぼ毎日使っているんですけど、コレ、イロイロな場面で役立ちます。まず、フツーに据え置きラジオとして便利。いつもは仕事机の端に置いており、そのときは充電しながら使っています。
このラジオ、内蔵バッテリーで使った場合は連続約21.5時間(JEITA/FM時)使えます。また、前述のとおり「ラジオとして考えるとかな~り高音質」でもあります。さらに、有線・無線でスマートフォンなどの外部音源とつないで、サウンドを流すこともできます。充電式、高音質、スピーカーとしての機能、この3点がSRF-V1BTを「幅広く役立てられる製品」としていると思います。
まず、いつでもどこでも高音質でラジオ放送が聴けるわけですな。まあ常時携帯はちょっと無理なサイズ感と質量ではあるんですが、持ち運びは容易。好みの場所に移動していつでも使えます。
オンタイマーやオフタイマーも使えますので、起床・就寝時に使うにも好都合です。充電式なので、起床・就寝時だけ枕元にSRF-V1BTを置けばいいという手軽さが実用性に直結しています。
狭い場所にも置けると前述しましたが、コレも実用的です。置く場所をほとんど選ばないという感覚。また、倒れにくく滑りにくいので、「フツーのラジオだと、置くと危ういような場所」にでも置けたりします。流し台近くにある棚の端とか、作業机の木箱の上とか、ホントに「ハガキ程度のサイズの平面」ならどこにでも置ける感じ。
でまあ、必要に応じて置き場所を移動し、ほぼ毎日使っています。ラジオ放送に飽きたら、SRF-V1BTをスピーカーとしてスマートフォン内の音楽を流したりできて、これも快適です。まあこのあたりは一般のポータブルなBluetoothスピーカーと同様ではありますが、便利に使えます。
あと、拙宅は玄関の近くに狭い作業場がありますが、ソコはちょっとラジオ放送の受信感度が低いんです。そこで作業をする場合、スマートフォンでRadikoを受信し、その音をBluetooth経由でSRF-V1BTに送って聴いています。
SRF-V1BTの使用感について、ちょっとした難点を言えば、「持ち運び用の取っ手がないこと」と「防水・防塵仕様などではないこと」です。ホントこのSRF-V1BTはイロイロな場所に持ち運んで便利に使えるんですが、持ち運びを考えると取っ手なりが付いていないと、ちょっと持ちにくいんですな。また、その取っ手なりが「どこかに吊せる仕様」だったりしたら、より便利だと思います。防水・防塵性能が高ければ、ホコリや水気のある場所でも多用でき、さらに利用幅が広がると思います。
余談ではありますが、水がかかったりホコリをかぶったりする環境下では、コンビニ袋にSRF-V1BTを入れ、棚などに吊して使うことがあります。操作時に手探りだったり袋を開いてパネルを見たりする必要があって若干煩雑な感じではありますが、若干の防水・防塵性が加わりつつ、持ち運びもラクになるので、まあまあ実用的です。
てな感じのSRF-V1BT。ラジオとしてはミョーに高価なんですが、ステレオスピーカーで音もけっこーイイし、ワイドFM対応だし、有線・無線スピーカーとしても使えるし、内蔵バッテリーで20時間以上使えるし……と、総合的に考えると満足できています。ラジオを日常的に聴き、スマートフォンやタブレットと無線接続などして使うスピーカーにも興味があるという方は、ぜひ一度実機に触れてみてください。