みんなのケータイ
au系MVNOで気になる端末
太田亮三
(2015/3/27 06:00)
2014年度は、auのLTE網を利用するMVNO「mineo」が2014年6月にサービスを開始し、12月になると「UQ mobile」も登場した。4月を前に、“ドコモ勢”を中心に一段と激しさを増している通信量の増量競争だが、mineoは2014年12月の時点で「(最小プランは)1GBでも十分」というスタンスを表明し、単純な追随・増量競争とは距離を置く方針を示している。独自色がそれなりに強く、なんとなく応援したくなってしまうのがmineoの不思議なところだろうか。
これを裏付ける訳ではないかもしれないが、4月を前に次々と発表された各社の増量化施策には、「嬉しいけど、そんなに使い切れない」という声も聞かれるようになった。本誌読者のような先端ユーザーにMVNOサービスが広まり、自分にふさわしい月間容量が改めて認識された結果かもしれない。
3月26日には、IIJが法人向けにau LTE網を使うMVNOのデータ通信サービスを4月から提供するというニュースも飛び込んできた。IIJでは、法人利用の冗長化手段として位置づけているようだが……。au LTE網のMVNOは、ドコモ勢と比べればまだまだマイノリティと言わざるを得ないが、サービスの選択肢は今まさに増えようとしている段階といえる。
気になったau系MVNOの端末
そうなると、気になるのはやはり端末だ。サービス同様、あるいはそれ以上にバリエーションが求められているのが、使えるスマートフォンのラインナップではないだろうか。もちろん、お下がりや中古で買うauのAndroidスマートフォンは対象になるが、端末込みで新規に回線を追加したい場合や、なにか新しい端末を触ってみたいという人には、新品のラインナップも気になるところ。
筆者が取材する中で気になったau系MVNOの端末は(購入したAQUOS SERIE SHL25を除く)、「UQ mobile」がラインナップしている「LG G3 Beat」(3万4800円)だ(メーカーWebサイト)。スペックはミドルクラスでハイエンドモデルを求める人には向かないが、外観に安っぽさはなく、5インチ、HDのTrue IPS液晶は発色も良い。背面にまとめられたキーや「レーザーオートフォーカス」などはグローバルモデルと共通のユニークな特徴だ。ノックコードなどLGおなじみの機能がサポートされ、ソフトウェア面も充実している。メモリが1GBだったり、キャリアアグリゲーション非対応だったりと価格なりの仕様だが、“1GBで十分”と同様に、自身の使い方を見極めているユーザーならハマる人もいるのではないだろうか。
「LG G3 Beat」については、4月30日まで実施されているUQ mobileのキャンペーンの対象で、期間中の回線契約と端末の購入で、1万円がキャッシュバックされる。2万4800円と考えると、何かの拍子に買ってしまいそうである。