みんなのケータイ

 Windows Phoneにも最新OSの「Windows 10 Mobile Techinical Preview」の提供が始まった。このテクニカルプレビュー版はあくまでも製品化前のベータ版ともいえるレベルのもの。開発者向けではあるものの一般ユーザーも利用することが可能であり、利用者のフィードバックが製品版に活かされるわけだ。PC版のWindows 10のテクニカルプレビュー版もさまざまな新機能が追加されていることもあり、筆者も手持ちのLumiaにインストールしてみた。

 とはいえ対応機種は、まずはLumia 630、730、830シリーズのみ。Microsoft版初のモデルであるLumia 535は残念ながら外れている。試しにプレビュー版を入れてみようとインストール方法の指示に従い「Windows Insider」アプリをインストールするが、ビルド無しとのエラー画面が出て先に進まない。やはりここは素直に手持ちの別の機種、Lumia 636にインストールすることにした。

ダメ元でLumia 535にインストールを試みるも不可
Lumia 636にインストール。スタート画面全体に画像が貼り付けられる

 タイルアイコンの並ぶスタート画面は特に変化が無いように見えるが、画面全体に画像を貼り付けることが可能になった。Windows Phone 8.1まではタイルの裏側にしか画像が貼れず、画像が見えるのは透過アイコンの裏側のみ。Windows Phone 10ではアイコンとアイコンの隙間もきちんと画像が見えるため、ようやく背景写真らしく表示できるようになった。

 ほかに大きく目立つのは、一部のアプリや設定画面などのフォントサイズの変更だ。フォントが小さくなり、一画面中に表示できる文字が増えた。Windows Phoneの登場時はタイルUIや大きい文字をあたかもグラフィックのように使うメニュー画面が新鮮だったが、今回の変更でどことなく最近の他OSスマートフォンらしい新しさも感じられる。特に画面スクロールをしなくても多くのメニューにアクセスしやすくなったのは使いやすいポイントだ。

 また、キーボードは直接音声入力が可能になった。マイクボタンを押して話しかければそのまま認識される。ただし、まだ対応言語は英語や中国語だけで、製品版出荷時には日本語へ対応していることを願いたいものだ。さらには文字種類切り替えボタンの右上の小さい丸を押すと矢印キーが表示され、文字入力エリアで入力位置のカーソルを上下左右に移動できる。音声入力で長文を一気に入力し、後から認識ミスをした文字を修正するのもこれで楽になるだろう。

設定画面やアプリのフォントが従来よりも小さくなっている
ソフトキーボードカーソルも利用できるようになり、音声入力と合わせて文字入力が便利になった

 まだ製品版ではないものの、現時点の出来でもWindows Phoneの使いやすさが一歩も二歩も改善されたと感じられた。とはいえメインで使っている端末に入れるにはまだ不具合が多すぎる。しばらくはこのLumia 636でテクニカルプレビューのアップデートを続けながら試用し、Lumia 535でのWindows 10の利用は正式版まで待つことにしようと思う。