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 3月14日、F1シーズンが開幕した。今年はなんと言っても、小林可夢偉選手が復帰を果たしただけでなく、パワーユニットのレギュレーションが大幅に変更。シーズン前のテストでは昨年のチャンピオンチームであるレッドブルが全く走れないと言った緊急事態となり、誰が勝つのか読めない面白いシーズンになりそうだ。

 去年はソフトバンクグループのTVバンクが「Zume」というインターネット動画配信サービスをシーズン途中から提供してくれたことで、いつでもどこでもタブレットを使ってF1中継を楽しむことができた。

 そのZumeの影響があったからか、今年はついに本丸であるフジテレビがF1のインターネット配信に参入。CSで放送している「フジテレビNEXT」をまるごと月額1200円でパソコンやスマホ、タブレットに配信することになった。

 長年、「いつでもどこでもF1中継を見たい」と切望していたのだが、ついに今宮純さん、川井一仁さんの解説付きでF1中継をネット経由で、著作権も全く問題ない状態で見られる日が来るとは。セナプロブームの頃からF1を見続けてきているが、こんな日が来るとは夢にも思わなかった。

 早速、開幕戦のオーストラリアGP、さらに第2戦のマレーシアGPをiPad Airを使って観戦することにした。

 サービスを受けるには、フジテレビオンデマンドの会員になる必要がある(3月31日まではフジテレビオンデマンドの会員で、何かしらなコースを契約していれば視聴できたが、4月1日からはフジテレビNEXTsmartコースに加入する必要がある)。NTTドコモやauなどのキャリア課金に対応しているのがありがたい。iOSであれば、専用アプリなどもインストールする必要なく、ブラウザだけで視聴可能だ。

 F1中継となると、動きが速いため、ブロックノイズや映像が乱れるなどの画質面での不安があったが、これまで見ている限りは特に不満には感じなかった。自宅のFTTH回線なら全く問題ないし、外出先でもLTEで電波状況が良ければ特に問題はなさそうだ。

 実際の走行と比べても、劇的に遅延するわけでもない。第2戦マレーシアGPは、土曜日の予選は新潟県越後湯沢近くの温泉宿、決勝は上越新幹線で帰京している最中にiPad AirでauのLTE回線に接続して視聴したが、圏外になってしまうトンネル以外は、おおむね満足に視聴できた。

 これまでさまざまな機器を購入、自宅の視聴環境に接続して、遠隔地からインターネット経由で視聴するということをしてきたが、フジテレビがオフィシャルで提供してくれたことで、本当に快適にF1中継が楽しめるようになった。個人的には海外出張中でも見たいのだが、残念ながら、日本のみでの配信となるようだ。仮に見逃しても、1週間程度であれば、予選、決勝に関しては、見逃し配信をしてくれるというのも頼もしい限りだ。

 F1は来年にはホンダも復帰するだけに、これからますます面白くなっていく。地上波の放送がなくなってしまっただけに、ぜひとも今回のネット配信でファンが増えてくれれば最高だ。

 今回のフジテレビの取り組みに感謝したいところだが、ただ、振り返ってみれば、ソフトバンクの「Zume」が出てきたことで、フジテレビが、焦りを感じ、それまで放置していた日本でのインターネット配信権を獲得しにいったことで、今回の配信サービスが実現したのだろう。そう考えると、このきっかけを作ってくれたZumeにも「ありがとう」と言っておきたい。