みんなのケータイ

 デュアルコアもクアッドコアも体感的にはあまり変わらないのじゃないか、と思っている。いやだって、ある頃からどのスマホももたもたした印象はないし、通信速度や画面サイズほど「もう昔に戻れない!」と言い切れる、はっきりした違いを感じないのだから仕方がない。高性能なCPUを搭載したモデルも、ある程度使っているとスマートフォンはノロノロしてくる。昔ほどではないにせよ、どのモデルもそうなるようだ。端末をリセットしてやれば蘇るが、なんとかならないものか。

 「Optimus G Pro」は、端末ロック画面からカメラが起動でき、これが速い。この速さがコアの数やクロックの違いがもたらしたものなのかはわからないが、瞬時にカメラが起動できれば、ラーメンが伸びることもなく食事を撮影して完食できる。撮影時にはお店や他のお客に気を遣う時間が少ないのも使いやすい。

 カメラ機能も充実している。動きのある被写体向けに、シャッターを押した1秒前からの映像が撮影できる「タイムキャッチシフト」は実用的だし、Googleのストリートビューのように静止画で三次元空間を表現できる「VRパノラマ」機能もいじるととても楽しい。音声でシャッターが切れる「ボイスシャッター」も、みんなで撮影する機会の多い人には、それ機能自体を話のネタににできるはずだ。

 ただ、こうした派手なトピックは飛び道具のようなところがある。普段使いでは、撮影時のユーザーインターフェイス(UI)がきれいにまとまっている点を評価したい。

 元々、LGのUIデザインはシンプルですっきりしている。中でも、カメラのUIは設定メニューも含め、他のスマートフォンよりもきちんと整理されている印象がある。アイコンもおざなりにデザインされたものではなく、ちゃんと意味が受け取れるものになっている。目立った差別化ポイントではないかもしれないが、ちゃんと考えてくれている! そう思えるものを選びたいところだ。