アップデートはARROWS Zの魅力の一つ?

2012年2月28日 06:00
(石川温)

 昨年末から使い始めているARROWS Z ISW11F。おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線、防水などが「全部入り」で人気が高い一方で、充電時に「熱くなる」などといった面も指摘されており、個性強めの端末になっている点が憎めない存在である。

 ARROWS Z ISW11Fのもうひとつの「魅力」とも言えるのが、アップデートが頻繁に実施されるという点だ。もはや、これは「ユーザーを飽きさせない工夫」とうがった見方をしたくなるほど、短期間に頻繁にアップデートをしてくれる。

 ざっと振り返ってみると、昨年12月26日を皮切りに、1月19日、2月20日とほぼ1カ月に1回のペース。月刊誌並にアップデートをしてくれるようになり、正直、次のアップデートがどんな内容か、1カ月が待ち遠しくなる限りだ。

 2月20日アップデートされた内容といえば、「ケータイアップデートがエラーになる場合がある」という事象を改善するためのものだ。今後のアップデートを睨んで、アップデートの信頼性を向上させるとは、頭が下がる思いだ。

 1月19日には「充電ができない場合がある。充電に時間がかかる場合がある」という事象を改善するためのアップデートが実施されたが「ソフトウェアに一部不具合が確認されたことで、アップデートは一時停止」という状況にもなった。もはや、何が不具合で、アップデートで何が改善されるのかも、わからなくなってきた。

 スマートフォン時代になり、各メーカーは開発期間をできるだけ短縮して新製品開発に取り組んでいる。それこそ、ケータイのころは1年半から2年近くかけて開発してきたのが、ここ最近のスマートフォンは数カ月で開発して発売されるのも珍しくない。まずは製品化を優先させ、ちょっとした不具合であれば、アップデートで対応するというのが当たり前になってきた。

 今後、メーカーが世界で戦って行くには、最新OSが登場してからいち早く製品化にこぎつけるというのが絶対条件となっていく。それだけに「品質確認は後回し」という状況はしばらく続くことだろう。

 ただ、アップデートを繰り返すような品質では、ユーザーの信頼を得ることはできない。「発売日」をとるか、「品質向上」を目指すか。いま、メーカーとしては悩ましい状況に追い込まれていると言えそうだ。