SH009で癒しの読書時間

2011年4月6日 06:00
(瀬川あずさ)

 3月11日の大震災から怒涛のごとく過ぎ去った1カ月。これほどまで携帯電話を長時間握りしめていた時期は今までにないかもしれません。緊急地震速報に驚き、繋がらない回線に苛立ち、災害用伝言板にメッセージを残し、TwitterのTLを目で追い、東北の実家からの着信に安堵し……そんな状況の中で、ケータイの限界を知ると共に、それに頼らないと何もできない自分の無力さも実感させられました。

 とはいえ、落ち込んでばかりはいられません。日本経済活性化のためにも仕事に精をださなくては! そう気合を入れてみたのも束の間、決まっていた仕事やイベントはキャンセルの嵐。ポカンと時間が空いてしまい、結局ケータイを手に取るハメに。延々と続く悲しいニュースを見すぎたのか、ちょっとフィクションの世界へ飛びこみたくなり……SH009を使って久しぶりに「読書」してみることにしました。

LISMOトップ画面

 読書を楽しむ手順は簡単。メインメニュー「LISMO」から「本を楽しむ」を選択するだけ。そうして出てくるライブラリ画面には、自分のお気に入りの作品をズラリため込むことができます。私の場合は滅多にこの機能を使わないので、ラインナップは少ないのですが、まずはプリセットされている作品に目を通してみることにしました。

 まずはマンガ。真っ先に目に入ったのは、昔大好きだった少女マンガ「NANA」です。画面はそんなに大きくないものの、高精細液晶のキレイな画質で、絵も文字も鮮明。自分がコマを目で追うごとく、画面がスイスイ動いてくれるので、違和感なくスムーズに読み進めていくことができます。以前単行本で読んでいた記憶がよみがえり、こころがほんわか温まってきました。

SH009で読書

 そして次は人気作家、家田荘子のエッセイ「恋のルール」を選択。これは……ころんでも、大泣きしても、七転八倒しても、また元気に笑いながら歩いていく――そういうステキで可愛い女性になれますように……(前書き部分より)という願いを込めて書かれた恋愛の指南書なのですが、なんだか今の日本全体への応援メッセージに思えてくるから不思議。未曾有の大惨事で、転んで、大泣きして、七転八倒しましたが、とにかく力を合わせて乗り越えて、また元気に笑顔で暮らしていけるようにならなくては!

 何気なく目を通してみたマンガや小説ですが、ちょっと読んだだけでも色々なことを感じさせてくれるもの。ライブラリ画面の中に、もっとたくさん本を蓄積してゆきたくなりました。