みんなのケータイ

写真を撮るのが楽しくなるHUAWEI P9のカメラ

【HUAWEI P9】

 HUAWEI P9のカメラ、いいですよ。明るく撮れるし、いい感じでボケ味も出せるし。最近のスマホは、どれも結構キレイに撮れますが、デジカメに比べると、奥行き感に乏しかったり、細かい部分の描写が甘かったりってことも。ですが、P9で撮ると、肉眼で見るのとは微妙に異なる色合いとか、空気感というか光沢感というか、なんか違うんです。“写真っぽい”というか、“カメラっぽい”というか……。おそらく、そこが“ライカ”なのだと思います。

 てなことを言いながら、筆者は、ライカのカメラを使ったことはありません。なので、“ライカらしさ”というものが、よくわかりません。それでも「ライカ」と聞くと、ものすごくプロっぽい写真が撮れそうな気分になります。で、実際に撮った写真の画質にも満足しています。ライカってすごいなぁと(笑)。

 先日、ファーウェイの深セン本社を訪問する機会に恵まれました。そのときに開催されたグループインタビューで聞いた話によると、ライカの技術が生かされているのはダブルレンズと色の調整。一般的なスマホのカメラと比べた優位性として「繊細かつダイナミックで、グレースケールが豊富なモノクロ写真が撮れる」「普通の緑ではなく翡翠のような緑、鮮やかな赤ではなく穏やかな赤というように、ライカらしい色で撮れる」といった特徴を挙げていました。すでにP9を使っている筆者としては、フムフムと納得できる説明でした。

 この「みんなのケータイ」に、P9について書くのは5回目なんですが、これまで、カメラについて書くのは避けていました。ずっと書きたかったんですよ。でも、カメラにことを書くと、作例写真を載せなきゃならないじゃないですか。それが嫌で……。

 P9のユーザーって、「ライカ」ブランドに惹かれて買った人が多いのか、写真が上手いんです。ちょうど今、ファーウェイがフォトコンテストを開催していて、TwitterかInstagramで「#P9で撮る特別な日常」で検索すると、応募作品が見られます。かっこいい写真がたくさん公開されているので、P9の画質が気になっている人は、ぜひそちらを参考にしてください。

 ここに載せる写真は、あくまでも「カメラに詳しくない素人でも、ここまで撮れる」という例としてご参照ください。まず、これは、よく行くカフェで撮ったニョッキ。食べ物は、そこそこ明るい場所であれば、失敗なく撮れます。Instagramに投稿する回数がぐ~んと増えました。

 ダブルレンズによるデジタル絞り効果も気軽に楽しんでいます。撮影時にプレビューで確認できるほか、撮影後に、ピントを合わせる位置を変えたり、絞り値(F0.95~F16)を変えたりもできます。これを「ワイドアパチャー効果」と呼びます。

 妹が飼っているワンちゃんを撮影した写真です。まだ子供なので、じっとしてくれず、ピントを合わせるのが大変なんですが、P9なら、撮ってから顔にピントを合わせて、周囲をぼかすというテクニックが使えます。ワンちゃんの顔の部分をトリミングしてInstgramにアップしたら、結構「いいね!」をもらえました。

 ときどきモノクロでも撮っています。モノクロ専用センサーの恩恵か、陰影がはっきりして、なおかつ階調も細かく、いい感じの写真に仕上がります。古い街並みとか、無機質な被写体に合うように感じています。

 カラーで撮ったあと、編集メニューの「スプラッシュ」を使って、一部だけ色を残すといった加工も楽しめます。こういう画像編集ができるアプリは結構あるのでしょうが、P9はモノクロ自体が奥行き感があり、きれいに撮れるので、アーティスティックな写真に仕上がります。

 編集メニューにある「フィルター」は、モノクロ用だけで7種類もあり、濃淡や陰影などを調整することもできます。

 あと、個人的には、さほど活用していないのですが、書いておくべきだなぁと思ったのが「PRO」モード。ワイドアパチャー効果をオフにしないと使えないのですが、シャッターボタンの上のタブをスワイプするだけで、ISO感度、シャッタースピード、ホワイトバランスなどを手動で設定できるモードに切り替わります。

 プレビュー画面を右にスワイプすると「モード」の選択画面、左にスワイプすると「設定」画面を呼び出せます。

 購入後、早い段階で試したのは、「設定」にある「フィルムモード」。これは、銀塩カメラでフィルムを入れ替えるような感覚で「鮮やかな色」や「ソフトな色」に変更できるというもの。被写体にもよるでしょうが、「鮮やかな色」に設定すると、色味が濃くなり、やや暗くなることが多いかなぁと。「ソフトな色」は、筆者にはさほど違いがわからないのですが、メリハリ感が弱まり、ほんの少し暗くなるように感じました。

 まだまだ、いろいろなモードや設定で楽しめそうなP9ですが、筆者は、それらをほとんど使っていません。個人的に「標準」での画質に満足しているし、フィルムモードを変えて撮った後に、元に戻すのを忘れて……という失敗もあったので、常のデフォルトの状態にしておきたいというのが本音です。

 ちなみに、P9もほかのスマホと同様にシャッター音は消せません。でも、気にならないくらい音が小さいんです。アナログカメラの物理的なシャッター音のように、小さくカシャっと鳴るだけ。そこも気に入っています。