みんなのケータイ

ヘッドフォン端子があるってやっぱりいいなぁという話

【NuAns NEO】

 まもなく発売になる「iPhone 7」から、ヘッドフォン端子がなくなってしまいました。以前からの噂どおりだし、次のステップに進むために必要なチャレンジという話もわからなくはないのですが、「iPhone」で音楽を楽しんできた、いちユーザーとしては、やはり残念な変更と言わざるを得ません。これまで使っていたヘッドフォンを引き続き使うために、今後はあの変換アダプターを持ち歩かなければならないのかと思うと、少々うんざりしてしまいます。

「NuAns NEO」のヘッドフォン端子は本体下の左端と、使い勝手の良い位置にある。スピーカーはお世辞にも良いとはいえないが、ヘッドフォンの音質はまずまず。充電しながらでも曲が聴ける

 そこでこの機会に、いっそ音楽を楽しむ端末を変えてみようと思い立ちました。「iPhone」で聴いていた音楽を「NuAns NEO」に移行するのです。幸いというか当然というか、「NuAns NEO」にはヘッドフォン端子があります。今まで機会がなくて使ったことがなかったのですが、「Grooveミュージック」というWindows 10標準の音楽プレーヤーアプリも備わっています。

 音楽はこれまですべて「iTunes」で管理してきたので、そのデータは、愛用のWindows PCの「iTunes」フォルダの中にあります。これを「NuAns NEO」で楽しむために、どう移行すればいいのか。調べてみるといろいろなやり方があるようです。

やり方その1 OneDriveに放り込む

 Windows 10では、クラウドストレージである「OneDrive」にデータを放り込んでおくと、同じMicrosoftアカウントを使用している他のデバイスからも、これを簡単に利用できるようになります。Windows 10 Mobileを搭載する「NuAns NEO」も同様。そこで音楽データが収録された「iTunes」フォルダ内の「Music」フォルダを、「OneDrive」にある「ミュージック」フォルダにまるごとコピーしてみました。

 「NuAns NEO」で「OneDrive」の「ミュージック」フォルダを開き、曲を再生したことろ、まったく問題なく聴くことができました。ただデータはクラウド上にあるので、曲を選ぶとそこからダウンロードが始まり、実際に再生できるようになるまで少々待たされます。また曲によってはアルバムのジャケット写真がうまく表示されないことも。やっぱり音楽データは、ローカルに保存するほうが良さそうです。

やり方その2 音楽データを直接コピー

音楽データのファイルを「NuAns NEO」にドラッグ&ドロップすると、「ご使用のデバイスで○○を再生できるようにしますか?」というメッセージが表示されるので、「はい」をクリックする

 最近整理したこともあって、今なら私が「iTunes」で管理している曲数はそれほど多くはありません。そこで少々乱暴ですが、音楽データを直接「NuAns NEO」にコピーするという方法も試してみました。「NuAns NEO」をPCにつなぐと、本体のメモリーと、セットしているmicroSDカードが認識されます。ここに「iTunes」フォルダ方取り出した音楽データを、直接えいやっとコピーしてみたのです。

 すると元々MP4(M4A)形式だった音楽データがWindows Media Audio(WMA)形式に変換されて、microSDカード内の「Music」フォルダに保存されました。データの形式は変わりますが、前後で聞き比べても、私の耳のレベルでわかるような違いなく、また変換によってファイルのサイズも小さくなるので、より多くの曲が保存できます。

 というわけで、これはこれでアリかなと思ったのですが、microSDカード内の「Music」フォルダを開いて、考えが変わりました。音楽データがアーティストやアルバムでフォルダ分けされず、ごちゃっとしていて管理しにくそうだったのです。今回は曲数が少なかったので良かったですが、特に「iTunes」に音楽をたくさん入れている人には、あまりおすすめできません。

やり方その3 Windows Media Playerを使う

 もう少し簡単に、しかもたくさんの曲を効率的に移行しようと、最後に「Windows Media Player」を使う方法を試してみました。はっきり言って、これが一番カンタン。最初にこの方法を試していたら、ほかの2つはやっていなかっただろうと思ったくらいです。

 「Windows Media Player」を起動し、左のリストの「音楽」を選ぶとPC内にある曲がアーティストごと、アルバムごと、ジャンルごとに表示できます。(上手く表示できないときは、メニューの「整理」→「ライブラリの管理」→「音楽」で、iTunesフォルダが収録された「ミュージック」フォルダが選択されていることを確認してください。)

 「NuAns NEO」をPCにつなぐと、リストに「Windows Phone」として表示されると同時に、右側の「同期」のタブにも端末が表示されるので、ここへ移行したい曲をドラッグ&ドロップ。曲のリストができたら、メニューにある「同期の開始」をクリックすれば、「NuAns NEO」に音楽データが取り込まれます。このときもやはり、データはM4A形式からWMA形式に変換されます。

「Windows Media Player」では、同期したい曲を右の端末のところにドラッグ&ドロップするだけ。カンタンにたくさんのデータを移行できて、後々の管理もラクにできる
なお、データを元の形式のまま移行したい場合は、ちょっと古いソフトだが、Windows 10 Mobileの前進、Windows Phone時代に活躍した「デスクトップ用 Windows Phone アプリ」を使う方法もある
「Grooveミュージック」のプレーヤー画面と、アプリからダイレクトにアクセスできる「ストア」のミュージック。「Grooveミュージック」には余計な付加機能がなく、シンプルで使いやすい

 取り込んだ音楽データは「NuAns NEO」の「Grooveミュージック」で再生が可能。「NuAns NEO」には、音楽にこだわるスマートフォンによくあるような、イコライザー機能はないのですが、私が手持ちのヘッドフォンで聴いた限りでは、音質も悪くないのではと思いました。やっぱりヘッドフォンが直接挿せるのって、手軽だし便利です。

 ただ「Grooveミュージック」では時々、音楽は再生されているのにバーの動きが止まるなど、やや挙動のあやしいところもありました。このあたりは今後、注意してチェックしていきたいところ。また「Grooveミュージック」では、iTunes Music Storeと同様に、アプリ上で「ストア」から直接音楽を購入することもできるので、こちらもぜひ試してみたいと思います。