みんなのケータイ

iPhoneとiPadだけで原稿を納品してみる

 先日、UNiCASEというスマホアクセサリショップの新規オープンの取材で、東京から大阪へ出張する機会があった(※記事はこちら)。

持って行った機材。iPhoneとiPadにはグリップ兼用のシリコンプロテクターを付けている

 この取材にあたって、密かにあることを試していた。こうした泊まりがけの取材の場合、通常は現地で作業するためにノートパソコンを持って行くのだが、あえてノートパソコンを持って行かず、スマホやタブレットで作業をする、というものだ。

 今回持って行った機材は、デジカメとフラッシュ、iPhone SE、iPad mini 4、Bluetoothキーボード、モバイルバッテリーなどの充電機器だ。これらの機材と着替えやアメニティなど宿泊のための諸々を含め、「ひらくPCバッグmini」におさめている。

 午前10時頃に取材を終えると、そのまま近所の喫茶店で作業を開始した。

 まずテキスト執筆は、iPhone SE上のATOK Padというアプリを使った。iOSの拡張キーボードアプリは外部キーボードと連携できないが、メモアプリのATOK PadはBluetoothキーボードも利用可能だ。普段から取材メモで慣れているアプリ+キーボードなので、パソコンと同等の速度でサクサクと長文を打ち込める。

 原稿はメールにテキストファイルを添付する形式で納品するが、iOSだとこれができるアプリが意外と少ない。今回は書き終えた原稿をiA Writerというアプリにコピペしてから添付メールを作成した。

Lightning - SDカードカメラリーダー。iOS 9.2からiPhoneでも使えるようになった

 デジカメで撮影した写真は、アップル純正の「Lightning - SDカードカメラリーダー」を使ってiPadに取り込んだ。iPhoneで写真編集する手もあったが、今回は取材でフィルム貼りのデモをやってもらうためにiPad mini 4を持って行ったので、写真編集だけは画面の大きなiPad mini 4でやっている。

 写真編集のアプリとしては、アドビの「Lightroom」を使った。色調補正など細かい調整もできて、記事に掲載する写真の編集でも困ることはない。マルチタッチ操作も直感的で快適だ。

作業環境

 筆者はアドビのCreative Cloudを契約しているので、Lightroomで編集した写真は、そのままアドビのクラウドストレージで共有できる。しかし、実際に編集部への送付で利用しておきながら言うのもなんだが、ちょっと使いづらいとも感じた。写真のファイル名が自動で付けられてしまうのだが、「1-DSC12345.JPG」のように番号+元ファイル名の形式で、やたら長ったらしくなってしまう。また、解像度も指定できないので、結局編集部側での再作業が必要になってしまう。このあたりは、もうちょっと工夫や別のアプリが必要かも知れない。

 ノートパソコンに比べると、スマホやタブレットは汎用性に劣るものの、コンパクトさや気軽さといったメリットがある。今後も上手く使い分けできるように、iOSデバイスでの仕事用アプリ/クラウドの使いこなしを研究していきたい。