スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

オフロードバイクで山道へGo♪

ヤマハのセロー250を買ってズギャギャッと走行!

ヤマハのセロー250を買いまして

 去年から山歩きを始めたんですけど、梅雨前頃から困った事態に。その季節の低山って、す~ごく、暑~い! ウェア全部汗だくで登山靴内部に汗が流れるほど! もう無理~この季節山登るのは無理~、みたいな。山と渓谷社方面の人に訊いたら、やはり梅雨~晩夏あたりは「高山登山の季節」だそうで。とくに「夏の低山登山は苦行」だとも。

 じゃあ高山……と言っても、体力も装備も気分も準備不足だし、ん~、それは難しいなあ。でもしかし、梅雨~晩夏は山歩き中断ってのも残念。いや、山を歩くことより、ちょっと高い場所へ行ってゆっくり下界の風景を見る、ちょっとした非日常を愉しむ、あの良さを堪能できないのは、つまんないなあ~、とか思いました。

左は梅雨入り頃の山道。林道の上端の沢沿いって感じの場所ですが、広葉樹も雑草も茂りまくりで湿気多々。風も大して通らず、低山はヒッジョーに暑いんでした。右は近所の低山ですが、町全体を鳥瞰できる眺望は爽快です! でもココに登るまでが超汗ダク~。

 じゃあクルマで高いところヘ! そうだ近くに顔振峠(こうぶりとうげ・標高500m)とか苅場坂峠(かばさかとうげ・標高818m)がある! ソコに行きましょう~♪ と思ったと同時に、「あ、アソコは道がかなり狭いんだった……」てなコトを思い出しました。

 自転車乗りやバイク乗りの人の間では、顔振峠とか苅場坂峠は「奥武蔵グリーンラインの途中にある峠」として知られています。奥武蔵グリーンラインは、自転車やバイクで通るにはサイコーな感じの道なんですが、林道だけに狭い感じ。クルマでも行けないことはないんですが、すれ違いがタイヘンですし、ガードレールがなくて谷側に落ちたら死の予感的な箇所も多いです。何度かクルマで行きましたが、ワタクシにとっては「クルマで走ると疲れるだけの道」という感じでした。

 でも、待てよ、奥武蔵グリーンラインと言えばバイクツーリングにはサイコーの道だし、じゃあバイクで行けば! そうだ、前から思っていたのだ、山道をオフロードバイクでツーリング! コレだ! コレをやってゆきたい!

 と思ったその日からオフロードバイクを物色し始めて、間もなく購入。ヤマハのセロー250(公式製品情報ページはコチラ)というオフロード向けのオートバイを買いました。オフロードバイクは二十歳の頃に乗ってました(確かヤマハの「XT250T」でした)が、それ以降はオンロードバイクばかり。約30年ぶりのオフロードバイクです。なんか、ドキドキ。

セロー250ってどんなバイク?

 さて、セロー250。詳細はメーカー製品情報ページにありますが、ジャンルとしては林道などの未舗装路の走行を得意とするバイクです。でも、もちろん舗装路も走れます。自転車で言うところのマウンテンバイク的な存在で、高速走行は得意ではありませんが、それ以外はだいたいOKのオールラウンダーと言っていいと思います。エンジンは単気筒4ストロークの249cc。車検不要の排気量です。

 なお、セロー(SEROW)とは「カモシカ」という意味です。カモシカはウシ科の草食動物で、里山から2000m級あたりの山岳が生息域。本州ですとツキノワグマとだいたい同じエリアに生息しているそうですが、クマが襲おうとしてもヒョイヒョイと逃げ、捕まることはまずないそうです。そのくらい機敏。セロー250という名は、山道をカモシカのように軽快に走れるバイクというイメージでしょうか。

 ちなみに、実測での燃費は32~38km/リットルくらい。高速道路は走らず、カーブの多い急なアップダウンの道を走っての実測値なので、高速道路や緩やかなワインディングを走れば40km/リットルを超えるかもしれません。

 セロー250の現行車両は何種類かあり、プレーンなセロー250と、アクセサリーキットがあらかじめ追加されている「アクセサリーパッケージ TOURING SEROW」(公式製品情報ページはコチラ)です。後者には、キャリアやアンダーガードなど4点のアクセサリーが最初から装着されていて、これらアクセサリーを後付けするより安価に売られています。もうひとつ、2015年にはセロー・シリーズ生誕30周年モデルとして「セロー250 30th Anniversary Special Edition」(公式製品情報ページはコチラ)が発売されています。

ヤマハの「セロー250」。車両重量130kg、最大トルク18N・m(1.9kgf・m)/毎分6500回転。軽い車体で荒れた路面の急坂でもガシガシ登っていくバイクです。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。
こちらは「アクセサリーパッケージ TOURING SEROW」。車体は「セロー250」と同じですが、アドベンチャースクリーン、ブラッシュガード、アドベンチャーリアキャリア、アルミアンダーガードが追加されたモデルです。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。
2015年発売(受注期間限定モデル/受注期間は終了しています)の「セロー250 30th Anniversary Special Edition」。「セロー250」のスペシャルカラーリングモデルです。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 それで、具体的にワタクシが買ったセロー250は、あるショップのオリジナルモデルです。当初は「アクセサリーパッケージ TOURING SEROW」を買おうと思っていて、注文から納車まで1週間程度だと聞いていたので、梅雨明けのタイミングを見計らっていました。そして、そろそろ梅雨明けという頃に注文しようとしたら、なななナンと「納車が10~11月になる見込み」とのこと。立て続けにセロー250の注文が集中したらしいですが、遅い……遅すぎる……風も語りかけません(埼玉ローカルネタ;「うまいうますぎる」で検索してみよう!)。

 梅雨明けたら即バイクで山道走ろう! と思っていたので、これでは計画が総崩れです。そこで、細かいコトは申しませんので早く納車できるセローはナイんですか、とご相談。すると、「あるにはあるんですが……」と微妙な顔でショップオリジナルモデルを案内されました。

 そのショップオリジナルモデルは、「セロー250 30th Anniversary Special Edition」に「アクセサリーパッケージ TOURING SEROW」と同じ4点のアクセサリーを追加したものです。さらに、制振ダンパーであるワイズギアの「パワービーム」(公式製品情報ページはコチラ)と、低回転域の出力特性を良好化するSP忠男の「POWER BOX エキゾーストパイプ」(公式製品情報ページはコチラ)まで追加されていました。

 わりとコテコテにカスタマイズされたモデルだったわけです。もちろんお値段も少々お高めで、予算はけっこうオーバー。他には選択肢がないかとアレコレ相談しつつイロイロ考えた結果、「まあこういうご縁もアリかな」と考えて、このショップオリジナルモデルを購入しました。

購入したショップオリジナルモデルのセロー250。もうカスタマイズするトコロがないくらいイロイロ付いていますが、その後さらにパーツを追加したりも。エンジン直後のエキゾーストパイプはSP忠男の「POWER BOX エキゾーストパイプ」に交換されています。またこの反対側には、ワイズギアの「パワービーム」も装着されています。

 このショップオリジナルモデルが納車される前に、プレーンなセロー250に試乗しました。ワイズギアの「パワービーム」とSP忠男の「POWER BOX エキゾーストパイプ」の効果を体感するためです。細かく検証したわけではないので雑感レベルですが、どちらのパーツも体感できる効果がありました。

 まずワイズギアの「パワービーム」ですが、セロー250の直進安定性が高まり、振動も若干抑えられます。たとえば、アスファルト路面の進行方向に平行して凹凸(つまりワダチ的な歪み)がある場合、プレーンなセロー250ではハンドルを少し持って行かれるような、ワダチに沿って進んでしまうことがありました。タイヤを取られる感じで、「セローって路面に対して無理な抵抗をせずに柔軟に受け入れて進む感じ?」みたいな印象です。が、「パワービーム」が付くと、そういう少々のクセがなくなり、ライダーの意図した方向にカッチリと進む感じ。総じて車体剛性がUPするという印象で、「たまに一瞬感じられるタイヤを取られる感じや車体の柔らかさ」がなくなるといった体感を得ました。

 それからSP忠男の「POWER BOX エキゾーストパイプ」ですが、これは効果テキメン。ノッキングが始まる回転数がさらに下がるという感じで、高速回転域以外でより粘り強いトルク感が得られるようになりました。「パワービーム」よりもずっとハッキリと体感できる効果です。山道の、とりわけつづら折れの急登ですと、ヘアピンカーブ部で適切なギア選択をしないと走行がギクシャクしがちだったりしますが、「POWER BOX エキゾーストパイプ」装着車だとその部分を「ちょいちょい助けてくれる」という印象です。

で、どうなのよ? ん?

 さて、セロー250納車後、時間さえあれば走りまくり中です。主に山道。だいたい舗装林道ですが、フラットなダート(非舗装)の林道も少々走ったりしています。ただ、ちょい前の台風連続上陸のおかげで、ダートの林道がことごとく通行禁止になって心の底から残念で(以下略)。

 それで、目論見どおりですが「セロー250で高所に行って風景を眺める作戦」は一応成功しております。台風が来がちだったり、まだ湿度が高かったりで、高所からの眺望がイマイチだったりもしますが、オフロードバイクって山道をスイスイ走れてサイコーです♪ 高所からのよりナイスな眺望は、これからの空気が乾く季節に期待!

 それと、オンロードバイクだとストレスになりそうな荒れた路面でも、ものともせずに進めるのもイイです。これまで、オンロードバイクでは「この道は疲れそうだし危なそうなのでヤメとこう」と思っていた道でも、「とりあえず走っちゃえ!」ができまくり。

とりあえず向かったのは奥武蔵グリーンラインの顔振峠でした。中学生の頃に自転車で来た峠ですが、ずいぶん高所にあるんですな。富士見茶屋にて、奥武蔵の山々を眺めながら、お蕎麦をいただきました。
苅場坂峠や有間峠などにも行ってみました。考えてみたら、ウチの周辺って峠だらけなんでした。
こちらは秩父市道大滝幹線17号線こと「中津川林道(旧称)」。関東のメジャー林道で、フラットなダート路面は非常に走りやすいです。
写真左は近所の林道。不用意に進むと道幅が超狭くなり、オフロードバイク初心者のワタクシ的には進退窮して四苦八苦状態になったりしますので、恐る恐る……。雨が作ったワダチにもかなりビビります。写真右は埼玉県・飯能市にある「名栗湖(有間ダム)」です。セロー250はフツーのバイクと同様、観光ツーリングにもよく向きます。

 セロー250というバイクについて言うと、このバイク凄いですね♪ 重心的なバランスがとてもよく、も~の凄く走りやすいです。ワタクシ、身長約180cmで体重は100kgオーバーなので、正直、当初は「体格的にセロー250だと小さいかもな~」と思っていましたが、(まあ外見的には「デカいヤツが細いバイクに乗ってる」感があるとは思いますが)体格的&車格的な不都合は全然感じません。タンクの手前端に股間が来るくらいにして乗っていると、オンロードでもオフロードでも安定しつつ安心しつつリラックスして走れる感覚。現在のワタクシには「速く走るゼ!」的な欲望はなく、ストレスなく気持ちよく自由に走りたいという感じなんですが、そういう向きにはピッタリだと思います。

 とか言いつつも思うに、セロー250、かなり速いバイクじゃないのかナ、と。最高速度とかじゃなくて、路上でのスムーズさにおいてですが、トルクがあって扱いやすいエンジンと、強力なエンジンブレーキと、それから前述の重心的なバランス。頻繁な加減速が必要になる広くないようなクネクネ道では、凄くスムーズかつスピーディに走れるように思います。奥多摩湖から青梅駅あたりまでの青梅街道を下ったとき「え~っ、セロー250って、こんなにスイスイと下っちゃうんだ~」と驚きました。この道路の登りではさらにキビキビ走れますな。

 考えてみれば、拙宅から奥武蔵グリーンライン入口まで20分とかで行けちゃうんです。その周辺には様々な林道があります。オフロードバイクにはモッテコイのロケーション。今現在も走る気満々です。

 セロー250、もっと早く買えば良かったと思いましたマジで。まだ乗り始めて日が浅めですが、こんなに速攻で慣れたバイクは……過去に無いかも。そーとー楽しく、乗るたびに新たな面白さが見つかったりしておりますので、今後もさらにセロー250に凝りそうです♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。