ケータイ用語の基礎知識
第683回:iCloud Driveとは
(2014/11/4 12:21)
iCloud Driveとは、iPhoneやiPadなどのメーカーであるアップルが提供しているクラウドストレージサービスです。以前から提供されていた「iCloud」を強化したサービスとして登場しました。
クラウドストレージとは、クラウド、つまりインターネット上にあるストレージのことで、インターネットへの通信を使って、さまざまなファイルをアップロード、ダウンロードしたり、共有したりできる仕組みのことです。オンラインストレージ、と呼ばれることもあります。
iCloud Driveは、Apple IDで1ユーザーあたり5GBの容量が無料で利用でき、それ以上の容量は月額制で有料です。例えば、20GBまでが月額100円(税込)、1TBまでが月額2400円(税込)です(価格はいずれも2014年11月現在)。
iOS 8のインストールされたiPhone、iPad、iPod touch、OS X(Yosemite)を搭載したMacでは、OSに「iCloud Drive」にアクセスする機能があらかじめインストールされており、Apple IDを持っていれば、設定を行うことですぐに利用できます。
また、Windows 7以降を搭載したWindows PCの場合、同じくApple IDがあればWindows用アプリケーション「iCloud」をインストールすることで利用できます。
ほかにも、Mac、PCの場合、SafariやGoogle ChromeなどのWebブラウザから、Web版のiCloudにアクセスし、そこからiCloud Driveを利用することもできます。
これらiPhone、iPad、Mac、PCいずれでも、同じApple IDを使ってサービスを利用することが可能です。
iPhoneなどでは、アプリごとにフォルダがiCloud Drive上に作られる
iCloud Driveは、ひとつのApple IDに対してひとつ割り当てられます。したがって、同じApple IDを利用するのであれば、iPhone、Mac、Windows PCなどの端末を問わずに、同じiCloud Driveのデータにアクセスすることができます。つまり、あるファイル、例えばプレゼンテーションやスプレッドシート、PDFや画像などといったファイルをiPhoneでiCloud Driveに保存すれば、それをMacやPCでも共有できるわけです。
ちなみに、iCloud Driveでは、ファイル単体のサイズが15GBより小さい限り、あらゆる種類のファイルをiCloud Driveに保存することができます。
以前のiCloudではできなかったPDFなどのファイル保管も現在はできるようになり、利便性が増しています。
ただし、他のよくあるクラウドストレージと異なり、iPhone、iPadから利用する場合、iCloud Driveへのファイル保存は、基本的に各アプリごとに専用のフォルダがiCloud Drive上に作られ、そこにアップロードされるようになっており、他のフォルダにアップロードすることはできない仕様になっている点は、注意が必要でしょう。
なお、Mac、Windows PCから利用するiCloud Driveでは、他のクラウドストレージ同様に、iCloud Drive上に任意のフォルダを作ったり、またファイルを置くことが可能になっています。
アップデートした場合、iOS 7以前のiCloud書類が更新できなくなる
iPhone、iPadがiOS 7搭載だった場合、最新のiOS(2014年11月現在では、iOS8.1)にアップデートする際に「iCloud Driveにアップグレード」の表示に従って進めていけば、iCloud Driveが利用可能になります。
ただし、iWorkなどのiCloudの書類を利用している場合、それまで保存されていた書類ファイルがiCloud Driveにアップデートされ、(iCloud Driveに対応していない)OS X(Mavericks)やiOS 7からは、書類は編集できなくなりますので、端末によりOSのバージョンが異なる場合は注意が必要です。