データ通信アダプタ&モバイルルーターカタログ

LTEもついに登場! 変貌するデータ通信端末事情


 年末商戦真っ盛りの12月。ケータイやスマートフォンと並んで、データ通信アダプターの新製品が相次いでリリースされている。今季はついに次世代サービス「LTE」が登場し、通信規格や最大通信速度にも注目が集まっている。各社が10月以降に発表・発売した最新モデルについて、料金面の話題を交えながらご紹介していこう。



【NTTドコモ】

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L-02C
LG Electronics
発売中
 12月24日開始のLTEサービス「Xi(クロッシィ)」に対応したUSBスティック型データ通信アダプター。Xiのサービスエリア外ではFOMAハイスピード端末として使用可能。海外では3GよびGPRSのローミングを利用できる。重量は約44g、本体カラーはレッドとシルバーの2種類。Windows PC接続時は「ゼロインストール」対応のため、ドライバーを別途用意しなくても使える。また、Mac OS X 10.5.8/10.6.4でも利用できる。

 Xiは、一部の屋内施設で下り75Mbps、上り25Mbps、その他エリアでは37.5Mbps、上り12.5Mbpsの高速通信を実現している。ただし、サービスエリア展開は当面限定的で、東名阪の主要部を中心に提供開始し、2012年度までに全国主要都市へと展開する予定になっている。

 料金は、2012年4月30日までキャンペーン価格が適用される。2年縛りの「Xiデータプランにねん」では、月額1000円で3177KBまでのデータを送受信可能。1万5667KBを越えた場合は4935円で課金がストップする。このほかプロバイダー料金が別途必要で、mopera Uの「Uスタンダードプラン」の場合だと月額525円。

 キャンペーン期間終了後は、5GBまで月額6510円。それを越えた場合でも課金はストップせず、2GBごとに2625円の追加費用が発生する。完全定額制サービスではなくなる点に十分注意しておこう。

 


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F-06C
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ
2011年4月発売予定
 ノートPC用拡張カード規格「Express Card」に対応したXi通信用カード。富士通調べによれば「LTE対応のExpress Card型データ通信カードとして世界初」の製品という。FOMAハイスピード端末としても使用できる。対応OSはWindows XP、Mac OS X 10.5.8/10.6.4ほか。「ゼロインストール」対応により、Windows PCではドライバー収録CDなどの準備が不要。

 


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HW-01C
Huawei(華為技術日本)
発売中
 FOMAハイスピード対応のモバイルWi-Fiルーター。下り最大7.2Mbps、上り最大5.7Mbpsでの通信が可能(HSPA)。Xiには非対応。LAN側に最大5台までのIEEE 802.11 b/g対応機器を無線接続できる。重量は80g。連続通信時間は約4時間、スタンバイ時間は約100時間。microSDカードスロット(SDHC対応、最大32GB)も内蔵する。

【au】


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Wi-Fi WALKER DATA05
パンテック
発売中
 au初のモバイルルーター。同社では「WIN HIGH SPEED」(EVDOマルチキャリア)という下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsの通信規格を発表しているが、Wi-Fi WALKERはこれに対応しておらず、通信速度は下り最大3.1Mbps、上り最大1.8Mbpsにとどまる(CDMA2000 1xEV-DO Rev.A)。本体重量は約115g。連続通信時間は約270分、連続動作時間は約200時間。カラー液晶ディスプレイも内蔵する。なお、月額基本料金が最長13カ月間1050円引きになる割引キャンペーンも実施中。

 


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NEX-Fi
イデアクロス
発売中
 au携帯電話の外部拡張端子に取り付け、テザリング機能(モバイルルーター)を利用するためのアダプター。NEX-Fi内蔵バッテリーのみで動作、連続通信時間は約2時間。IEEE 802.11b/g対応機器を最大7台同時接続可能。重量は約27.5g。料金は携帯電話のスペックおよび契約プランに依拠する。「モバイルデータ通信」対応端末でかつパケット定額サービスに加入していれば月額1万395円の上限オプションが適用されるが、未加入時は無制限に課金されるので注意しよう。

【ソフトバンク】


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007Z
ZTE
2011年3月中旬発売予定
 2011年2月下旬以降スタート予定の高速データ通信サービス「ULTRA SPEED」に対応したモバイルルーター。同サービスは「DC-HSDPA」「HSPA+」を複合的に運用することで、下り最大42Mbpsの通信を実現する。料金プランなどは現時点で明示されていない。007Zの重量は約77g、連続通信時間は3.5時間程度となる見込み。

 


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005HW
Huawei
3月下旬以降発売予定
 下り最大42Mbpsの「ULTRA SPEED」に対応したスティック形状のUSBデータ通信アダプター。未使用時には端子部を収納できる折りたたみ構造を採用した。一般ユーザー向けに販売される。

 


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004Z
ZTE
2011年2月下旬以降発売予定
 「ULTRA SPEED」のサービス開始と同時期にリリース予定の法人向け製品。USB接続式で、microSDカードスロットを内蔵しているため、最大32GBのUSBメモリーとして使うことも可能。対応OSはWindows XP以降および、Mac OS X 10.4以降。また、ソフトバンクでは004Zの発売に合わせて定額料金プランを開始すると予告している。

 


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006Z
ZTE
2011年3月下旬以降発売予定
 「ULTRA SPEED」ではなく、従来の「3Gハイスピード」(下り最大7.2Mbps)に対応したモバイルルーター。重量は約79g、連続通信時間は約4時間程度となる見込み。

【イー・モバイル】


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D41HW
Huawei
発売中
 12月3日に正式サービスが開始されたDC-HSDPA通信サービス「EMOBILE G4」の対応モデル。同サービスでは下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsの通信を実現した。D41HW自体は手のひらサイズの箱型で、PCとはUSBケーブル接続する。Windows、Mac OS X 10.5~10.6環境で利用できる。  「EMOBILE G4」のサービスエリアは、関東、東海、関西、北海道、九州の一部都市からスタート。2011年3月までに人口カバー率約40~50%を目指すという。なお、サービスエリア外では現行の下り7.2Mbps通信が利用可能。  料金プランについても、既存サービス(下り21Mbps)の内容を発展・改称する形をとっており、基本的にこれまでと同額。完全定額の「EMOBILE G4 データプラン」を「にねんS」契約(2年縛り)で利用する場合の月額料金は5580円。

 


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Pocket WiFi S(S31HW)
Huawei
2011年1月中旬発売予定
 下り最大7.2Mbps、上り最大5.8Mbpsでの既存通信サービスに対応したモバイルルーター。しかし実際にはAndroid 2.2を搭載した低価格スマートフォンそのものであり、これがテザリングに対応した、と見ることもできるだろう。IEEE 802.11b/g対応機器を最大5台まで無線接続できる。連続通信時間は最大4時間、重量は約105g。  利用にあたっては、専用料金プランの契約が必要。購入時に端末価格1万9800円を支払う「ベーシック(にねん得割)」(2年縛り)契約でパケット完全定額の「スマートプラン」を選択した場合の月額料金は4280円。

 


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HTC Aria(S31HT)
HTC
発売中
 Android 2.2搭載のスマートフォン。Pocket WiFi S同様、テザリングに対応しているため、モバイルルーター的な運用が可能。無線LAN部の仕様はIEEE802.11b/g。3Gでの通信速度は下り最大7.2Mbps、上り最大5.8Mbpsであり、「EMOBILE G4」には対応しない。なお、利用にあたっては前述の「スマートプラン」契約が必須。ただし「ベーシック」契約時の端末価格は3万9580円と、大幅に異なる。

【WiMAX】


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WM3500R
NECアクセステクニカ
発売中
 最長8時間の連続駆動を実現したWiMAX対応モバイルルーター。IEEE 802.11b/gおよび「11nテクノロジー」に対応、無線LAN機器の同時接続台数は8台まで。重量は約120g。

 なお、UQコミュケーションズが提供するWiMAXの通信速度は、下り最大40Mbps、上り最大10Mbps。月額4480円の定額制・縛りなしプランを筆頭に、2段階定額制や1年縛りプランを展開している。

 

(森田 秀一)

2010/12/27 06:00