レビュー

連休の旅行も安心の電池持ち、「HUAWEI WATCH GT」を試す

 昨年末に発売されたファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT」に新色が登場する。常時計測できる心拍センサーや、ハーバード大学との共同研究によって作られたという睡眠モニターなど、さまざまな機能を備える同機種だが、電池もちの良さもスマートウォッチとしては特筆すべき点だ。

HUAWEI WATCH GT(ダークグリーン)

実測10日間ペースの電池持ち

46mmモデルは存在感のあるサイズ

 筆者は46mmモデルの新色「ダークグリーン」を試用する機会をいただき、すでに1週間ほど毎日着けているのだが、フル充電した状態で使い始めてからまだ一度も充電していない。

 電池の減り具合はというと、使い始めて6日が経過した時点で残り40%。筆者の使い方では1日10%程度の電池消費で済んでいる計算になる。特に省電力設定をしているというわけでもなく、メールやSNSなど数個のアプリの通知を受け取り、常に心拍数を計測し、夜には睡眠計測も行うという使い方で10日間使い続けられるペースという電池持ちの良さは、他のスマートウォッチを使ってきた感覚ではにわかに信じがたい。

 スマートウォッチ未体験の方も含めて「腕時計を頻繁に充電するのは面倒」というイメージを持つ人は少なくないかと思うが、実際にスマートウォッチを使うとそれ以上に「充電するタイミングがない」ということに気付かされる。昼間は通知を見たり歩数計にしたり、夜間は睡眠を記録したり……といった使い方を考えると、スマートウォッチを外して充電していられる時間というのはそう長くない。生活の一部として習慣的に使っていくには、多機能な機種ほど充電頻度は少なく済んだ方がストレスなく使えるのではないかと思う。

心拍センサー。常時計測されておりグラフで確認できる

 HUAWEI WATCH GTのスペック上のバッテリー持続時間は、心拍センサーなども有効にした通常利用で2週間、通知のみに絞った場合で30日間、GPSの連続使用で最大22時間とある。実際に使用してみても、先述のように10日程度は持つペースで使えているので、1~2週間に1度だけ、デスクワークをしている時やテレビを見ている時など、アクティビティトラッカーとしての機能が止まっても良い時間を見つけられれば不自由なく使っていける。

24時間稼働の心拍センサー、睡眠の採点機能も

 機能面に目を向けてみると、今や多くのスマートウォッチに搭載されている睡眠計測機能だが、HUAWEI WATCH GTの場合はその日の睡眠の質を“採点”してくれる点がユニークだ。

ある日の睡眠スコア。睡眠時間は一見十分そうに見えるが、66点と散々な点数に
別の日の睡眠スコア。トータルの時間はあまり変わらないが、深い睡眠が増えて大幅に点数アップ

 スコアは睡眠時間や睡眠の深さをもとにしたもので、このような項目を計測できる機種自体は多いのだが、各項目の数値を見ただけではなかなか素人目には判断が付きにくい。なんとなく眺めるだけで終わってしまいがちなところ、HUAWEI WATCH GTなら「昨日と比べてどうだったか」がスコアを見ればひと目で分かり、あわせて改善のためのアドバイスもチェックできるので実際の行動につながりやすい。

光学式心拍センサーを搭載し、常時計測ができる
心拍数の上限を決めておけば、トレーニング中の負荷の目安にもなる

 心拍センサーは特に操作をしなくても常に計測を行っていて、ウォッチフェイスを横にスワイプすればいつでも心拍数を確認できる。詳細なデータの確認はスマートフォンアプリからとなるが、スマートウォッチ上でもグラフが表示されるので大まかな変化を確認できる。また、指定した心拍数を超えた際に警告する機能もあるので、目標心拍数を決めておけばトレーニング中の負荷の目安としても活用できるだろう。

通知は必要なアプリに絞って受信できる

 HUAWEI WATCH GTは独自OSで動作しており、Wear OS(旧Android Wear)を採用していた 「HUAWEI WATCH 2」までの機種とは若干異なる部分もある。そのひとつが通知周りの仕様で、HUAWEI WATCH GTの通知は基本的に「見るだけ」、たとえばメールの簡易返信やアーカイブといった操作はできなくなっている。

 このような細かな違いはあれど、時間や通知を見る、そして活動を記録するといったスマートウォッチの基本的な機能を利用する分には、OSの違いはあまり気にならなかった。独自OSになっても「Google Fit」との連携は可能なので、愛用のヘルスケアアプリを引き続き使い続けられる。

 今回使用した46mmモデルの新色「ダークグリーン」「オレンジ」は4月26日に発売される。10連休を使って長旅に出かける予定の人やアウトドアを楽しむ予定の人は、バッテリーを気にせず充実した機能を利用できる「HUAWEI WATCH GT」を旅のお供にいかがだろうか。

ケース裏面。サラサラした質感で長時間着用していても不快感は少ない
新色のベルトには耐久性に優れたフルオロエラストマーを採用
ウォッチフェイス