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ZTE、「AXON mini」を日本でも発売へ、3Dタッチ対応版も
(2015/10/13 11:26)
中国メーカーのZTEは11日、中国・深センで、同社のフラグシップモデルである「AXON」の派生シリーズである「AXON mini」「AXON MAX」を発表した。関係者によると、AXON miniは、日本でもSIMフリーモデルとして発売される予定だ。
AXONシリーズのコンパクトモデルという位置づけ
キャリアへの納入を中心としたB2B事業に強かったZTEだが、最近ではB2C事業に注力を始め、ブランド力を強化しようとしている。同社の端末部門CEOである、曽学忠氏によると、ブランドへの投資は倍増させる計画があるという。NBAの公式スポンサーに就任しているのも、その一環だ。
フラッグシップモデルの「AXON」は、こうした戦略の中で生まれた1台。欧州向けの「AXON Elite」は指紋認証、眼認証、音声認証の3つに対応しており、背面には1300万画素+200万画素のデュアルカメラを搭載するなど、高い機能を持つ。ボディに金属を用いるなど、フラッグシップモデルとしての質感にもこだわった。
11日に発表されたAXON miniは、このAXONをコンパクトにした「コストパフォーマンスに優れたスマートフォン」(ZTE関係者)という位置づけとなる。ディスプレイは5.2インチの有機ELで、解像度はフルHD。左右のベゼルを0.85mmと、細く仕上げることで、ボディの横幅は70mmとコンパクトに収めた。ZTEの発表会では、4.7インチで横幅が67.1mmのiPhone 6sとあまり変わらないサイズ感であることが強調されていた。
フラッグシップモデルと比べてもそん色ない機能
チップセットはクアルコムのSnapdragon 616で、3GBのメモリ(RAM)、32GBのストレージ(ROM)を搭載。2800mAhの大容量バッテリーを搭載する。チップセットこそミッドハイ向けのものが採用されているが、それ以外のスペックはフラッグシップと比べても遜色のないものになっている。
たとえば、AXON Eliteが搭載する指紋認証、音声認証、眼認証という3つのセキュリティ機能はそのまま搭載。背面のカメラは1300万画素で、位相差センサーを搭載する。また、音楽再生用のチップである旭化成の「AKM4961」が内蔵されており、Hi-Fiオーディオにも対応する。
このAXON miniには、「3Dタッチ」を搭載した上位版も用意されている。3Dタッチの定義はアップルと同じで、静電容量式のタッチパネルに、圧力を検知する仕組みを加えたもの。ホーム画面で対応するアプリのアイコンを強く押すと、ショートカットメニューが表示されたり、ギャラリーで写真のサムネールを強く押すと拡大画像が表示されたりといったことが可能になる。
発表会では、ほかにも、3Dタッチに対応して操作のバリエーションを増やしたゲームや、圧力まで含めて記録するPINコードなどが紹介されていた。
会場内に展示されていた実機で3Dタッチを試してみたところ、iPhone 6s/6s Plusと同様、押し込んだときには端末が細かく振動することを確認できた。これによって、押し込んだ際には指にフィードバックを得られる。
AXON miniは、中国、アジア、欧州で発売される予定。アジア市場には、日本も含まれている。価格は2299元(約4万3563円)になる見込みだが、日本での発売日や価格はまだ公開されていない。「Blade S6」をベースにした「g03(ぐーまるさん)」が、国際版より安価に設定されていたように、発表会で提示された価格よりも低くなる可能性もあるという。3Dタッチ対応版はAXON miniの上位版という位置づけで、価格も2699元(5万1142円)と、やや高めの設定になっている。3Dタッチ対応版の日本発売は未定だ。
【お詫びと訂正 2015/11/11 18:40】
記事初出時、AXON miniにデュアルカメラが搭載としておりましたが搭載されていないことが判明いたしました。お詫びして訂正いたします。