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ソニー、FeliCaやスマホ通知対応の“腕時計”を開発
iOSでおサイフケータイ、バンドに部品を分散配置
(2015/8/31 14:38)
ソニーは、新規事業創出プログラムの新プロジェクトとして、アナログ時計のバンド部分にデジタル技術を融合させた「wena wrist」(ウェナ リスト)がクラウドファンディングを開始したと発表した。2016年3月以降に出荷される予定。クラウドファンディングサイト「First Flight」における支援コースは、3万4800円(税込、以下同)~6万9800円。一部のコースは受付を終了している。
「wena wrist」は、アナログの腕時計と世界観はそのままに、バンド部分にデジタル技術を盛り込んだ製品で、バンド部分で「おサイフケータイ対応」「スマートフォンからの通知機能」「活動量計」の3つの機能を実現するのが特徴。
FeliCaを搭載し、おサイフケータイ機能に対応。スマートフォン(iOS)にアプリをインストールすることで、「楽天Edy」や「iD」「QUICPay」などのサービスを利用できる。
スマートフォンと連携し、着信やメール、SNSの更新などが、バンド部分のバイブと光で通知される。専用アプリで通知の種類やLEDの色を選ぶことが可能。歩数や消費カロリーなどを確認できる活動量計としても利用できる。現在、スマートフォン連携機能はiOSが対応している。
バンド部分では、留め具にあたるピースに基板、バイブ、アンテナを内蔵。ほかのコマの内部にはバッテリーを2カ所に分けて搭載するという分散配置によって、腕時計のバンドとして自然なサイズ感を実現したという。
時計の本体となるヘッド部は、バンドおよびラグから独立した設計で、3針タイプとクロノグラフの2種類がラインナップされる。クォーツのムーブメントを含めヘッド部はシチズン時計が設計・製造を担当する。
外装の金属は抗アレルギー素材のステンレス「SUS316L」で、バンド自体をアンテナとする技術により外部との通信を可能にしている。「Premium Black」カラーではイオンプレーティング(IP)処理が、コマひとつひとつに施される。
クラウドファンディングとEコマースを兼ねた「First Flight」では、3針モデルのThree Hands Silverが3万9800円、3針モデルでブラックのThree Hands Premium Blackが4万9800円、クロノグラフのChronograph Silverが5万9800円、Chronograph Premium Blackが6万9800円となっている。
バンド部分の仕様
「wena wrist」のバンド部分の仕様は、電源がリチウムイオン充電池で、専用クレードルで充電する。連続動作時間は約1週間で、充電時間は約1時間。対応OSはiOS 8.0以上。防水性能はIPX5/7。バンド幅は22mmで、重さは約79.5g。Bluetooth 4.0に対応し、独自プロファイルでスマートフォンと連携する。
ヘッド部(時計部分)の仕様
3針のThree Handsの駆動時間は3年。内蔵電池はSR626SW。キャリバーはクォーツの「Cal2039」で、3気圧防水、風防はクリスタルガラス、精度は月差±20秒。ケースサイズは42mm、厚みは9.7mm、重さは55g。
クロノグラフのChronographの駆動時間は5年。内蔵電池はSR927W。キャリバーはクォーツの「Cal0S20」で、3気圧防水、風防はクリスタルガラス、精度は月差±20秒。ケースサイズは42mm、厚みは11.45mm、重さは72.5g。