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「Wi-Fiアクセスポイント付LED照明」 NECから発売

横浜シーサイドラインで試験導入

 NECは、「Wi-Fiアクセスポイント付LED照明」の販売を開始した。出荷開始日は12月1日。オープン価格で、参考価格は1台10万円弱としている。

 同製品は、LED照明機にWi-Fiのアクセスポイントが搭載されており、照明機の取り替えを行う作業のみでアクセスポイントの設置が可能になるというもの。電源は、LED照明機用の配線から供給し、Wi-Fi基地局からアクセスポイントは無線で中継する。Wi-Fiアクセスポイント設置に伴う電源設備と回線設備の工事が不要となるため、通常の7割~8割程度のコストでWi-Fiネットワーク環境の構築が可能になるという。

Wi-Fiアクセスポイント付LED照明。左(表面)、右(裏面)
駅構内設置イメージ
実証実験を行う予定の新杉田駅

 同製品は埋め込みタイプ、半埋め込みタイプの2種類をラインナップする。駅や店舗、公共施設などの天井に埋め込むかたちでの利用を想定しており、まずは、新杉田駅と金沢八景駅を結ぶ「横浜シーサイドライン」において10月末から実証実験として導入される予定。横浜シーサイドラインの実証実験では、新杉田駅をはじめとするいくつかの駅のホームに合計10箇所設置し、職員のスマートフォンやタブレットを用いた連絡業務、緊急通信用として利用し、電波状況の確認や効果を検証する。

 NECグループではこれまで、NECがWi-Fiアクセスポイントを、NECライティングがLED照明機をこうした企業向けに広く提供してきたが、共同開発することで今回の製品を発売することとなった。2020年に向け、政府が訪日外国人を増やす方針を示している中、NECは公衆無線LAN(Wi-Fi)の整備を推進しているとしている。

川崎 絵美