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「Pixel 10 Pro Fold」のヒンジはギアがない、グーグルが解説するその仕組み

 Google(グーグル)は、同社の新製品「Pixel 10 Pro Fold」に新たに搭載された部品「ギアレスヒンジ」を紹介している。

最大の変更点は「ギアレスヒンジ」

 グーグルは、今回のPixel 10 Pro Foldの最大の変更点をギアが一切ない「ギアレスヒンジ」であると紹介。ギアは経年劣化による損傷で隙間に埃が挟まり開閉動作の操作性を損なうとし、ギアレスヒンジはより信頼性が高く、長期間にわたって完璧に動作し続けるとうたう。

 ギアレスヒンジは、ある種類の動きを別の種類の動きに変換する機能を持つ機械部品「CAM」を用いて開閉動作を維持し、ヒンジの省スペース化を実現したという。

 しかし、この構造はエンジニアリングの課題であったという。そこで「Pixel 10 Pro Fold」では、ギアの代わりに各半分にバネ仕掛けのカム(CAM)と呼ばれる部品を使用し、ヒンジを介してCAMが接続されるとデバイスのどちらかの半分が開くと、もう一方も開く機能を実現したとのこと。

 これにより、ディスプレイをヒンジまで拡大し8インチディスプレイを搭載できたことに加えて、外側ディスプレイの6.4インチを実現。内部構造の再設計によるバッテリー性能の向上で30時間以上の駆動を可能にした。

使い勝手を考えた設計

 グーグルは、ギアレスヒンジでもう1つの特徴としてスマートフォン本体と同じアルミニウムを採用したことを挙げている。これは、マット仕上げだと周囲に溶け込んでしまうからとのこと。

 また「ダイヤモンドカットの面取り(エッジ)とメタリック仕上げ」を挙げ、高級ジュエリーや腕時計を彷彿とさせるデザインをPixel Proシリーズに反映したという。

 また、ギアレスヒンジは本体からの突出が少なく、手に持った時のグリップ感と感触が向上し持ちやすくなったとアピールした。

 このほか、磁気式Qi2充電システムの採用やIP68の防水・防塵性能を備え、他のフラッグシップスマートフォンに匹敵しているともアピールしている。

 グーグルは「ギアレスヒンジは、より大きなディスプレイ、より優れたバッテリー、そして馴染み深くも象徴的な外観と感触を実現する上で重要な役割を果たしました」としている。