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3時間で配送、24時間対応~楽天モバイルの「コンビニ受け取り」3日開始

 楽天は、「楽天モバイル」のSIMカードや端末セットをローソンで受け取れる「楽天モバイル コンビニ受け取り」を3月3日に開始する。2日、報道関係者向けに説明会が実施された。

「コンビニ受け取り」サービスのイメージ
ローソン店頭に設置される展示用の什器

 「コンビニ受け取り」サービスは当初、東京都渋谷区と世田谷区のローソン18店舗で展開する。対象となる店舗には楽天モバイルの端末が展示され、実際に触って試すことができる。

 購入は店頭ではなく、楽天モバイルの専用Webサイトから行う。新規契約で、SIMカード単体の購入または、SIMカードと端末のセット購入に対応。購入の際、オンラインで本人確認を行う。

 専用サイトで購入すると、ユーザーに対して商品受取の案内メールが送付される。日中の9時~18時までに購入した場合は、購入後3時間ほどで受取可能になる。18時~翌9時までの夜間~早朝の時間帯に注文した場合、受取可能になるのは12時頃。MNP転入の場合、この受け取りまでの時間内で回線が切り替わる。

受け取り案内メール

 受け取りは、メールで送られてきたバーコードを店員に提示して行う。フィーチャーフォン利用者などには、店頭端末「ロッピー」で確認番号を入力して発券する方法も用意されている。コンビニに届いてから1週間の期間で、都合の良いときに受け取れる。受取後、SIMカードを端末に挿入するだけで利用できる。

バーコードを店員に直接提示するか、ロッピーで受取番号を入力して発券後、提示する
端末セットの一例

「コンビニ受け取り」の仕組み

 「コンビニ受け取り」では、配送車のドライバーが開通作業を行い、購入から短時間で受け取れる仕組みを実現している。

 SIMカードや端末セットの配送を行うのは、住宅への配送サービスを提供しているSGローソンの楽天モバイル専用配送車。対象地域の18店舗を1エリアとして、端末やSIMカードの在庫を常に搭載した状態で回遊させる。

 ユーザーから申し込みがあると、楽天モバイルではユーザー情報の登録手続きと平行して、SGローソンに配送を依頼。登録が完了した段階で、SGローソンのドライバーがSIMカードへの情報反映作業を行う。そして、端末とSIMカードをセットで梱包し、店舗へ引き渡すという流れ。ドライバーは、ユーザーの住所などの個人情報は知り得ない仕組みとなっている。

今後は対象店舗拡大の方針

 SGローソンは、ローソンと佐川急便が設立した企業。世田谷区を中心に、ローソンの商品をユーザーの自宅まで配送するサービスや、家事代行サービスなどを提供している。

 楽天モバイルの配送サービスについては、まずはSGローソンのサービスエリアでもある世田谷区と渋谷区の、駅から100m以内の店舗で展開。ユーザーの反応をみて、対象店舗を拡大していく方針。楽天モバイルでは端末を体験できる実店舗の提供、ローソンとしては「ついで買い」といったメリットを期待している。

上段は楽天モバイルが管理する展示端末、下段は店頭で購入できるケースなどのアクセサリー類を設置

 店頭で端末を展示する什器は、雑誌コーナーの一角を撤去して設置されていた。今後、店舗の規模にあわせた什器の展開を検討していくという。なお、ローソンの店員はSIMおよび端末の販売を行わず、店頭に寄せられた問い合わせについては、楽天モバイルのサポートダイヤルを案内する形となる。

 楽天のモバイル事業担当の執行役員 大尾嘉宏人氏は、高齢者など、店頭で端末を購入したいという声に対して、「テレビ電話など、オンライン以外の買い方を検討している」と述べた。

石井 徹