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LINE、決済サービス「LINE Pay」を今冬提供へ

「LIFE Platform」がテーマ、商業施設の地図も

 LINEは、決済サービスの「LINE Pay」を提供する。詳細は今後発表予定で、今冬登場する。

 LINE Payは、オンラインや連携サービスで決済で使える機能。オンラインサイトにパソコンでアクセスし、支払い時にスマホで認証するという流れで利用できるという。クレジットカードを登録できるほか、三井住友銀行、みずほ銀行との協力によって、銀行口座からチャージしたり、あるいはコンビニエンスストアでチャージしたりすることもできる。

 チャージしたお金は、LINEで繋がっている友人へ送金できる。また送金されたお金を銀行口座から引き出すこともできる。個人間の送金については、当初、日本国内に限定されているが、今後は海外とのやり取りもできるようにしていきたいのだという。

 将来的には、リアル店舗での決済にも利用できるようにする考え。ただ、現時点でどういった店舗で利用できるようになるのか、決済のときにNFC(おサイフケータイ)を使うのかどうかなど、詳細は今後、あらためて発表される。なお、リアル店舗での導入に先駆けて、後述するタクシー配車サービス、そしてデリバリーサービスで決済できるようにする。

LINE Payのセキュリティは?

 LINEではアカウントの乗っ取りが相次いでいる中で、LINE Payではどういった対策が用いられるのか。サービスの詳細は今後とあって、今回は具体的な手順まで明らかにされていないものの、LINEとは別の2次認証パスワードが必要となるほか、パソコンから利用する場合も、決済手続きをスマートフォン側で行う手順にするという。またiPhoneの指紋認証「Touch ID」もサポートする。

 LINEのCMSOである舛田淳氏は、セキュリティ面への懸念について「たとえばアカウントが乗っ取られたらどうするのか、マネーロンダリング(資金洗浄)に使われたらどうするのか、という点は、LINE Payの企画当初から認識している。どういった機能にして、どういった体制を整えるか、サービスを設計していく」とコメントした。

LINE Payで支払える「LINE TAXI」「LINE WOW」

 連携するサービスとして、日本交通と協力して「LINE TAXI」を提供する。支払いをLINE Payで行える、タクシー配車サービス。まずは今冬、東京でスタートし、2015年には日本全国で展開する計画。グローバルでも提供するという。

 デリバリーサービス「LINE WOW」も新たに発表された。世の中のあらゆるものを配達したい、とのことで、韓国Woowa Brothersと提携し、新会社のLINE Brosを設立して提供するもの。まずはプレミアムランチを提供する。今秋、渋谷で先行的にローンチして、メニューなどを拡充していく。9日からは事前予約受付がスタートした。

 フードデリバリーからスタートして、さまざまな分野の配達業務に進出する考え。

屋内向け地図アプリ

 店舗情報に特化した屋内向け地図アプリ「LINE Maps for Indoor」も今秋提供される。

 百貨店やショッピングセンター内のナビゲーションに特化したもの。Android限定サービスとして登場する最初のバージョンでは、渋谷ヒカリエ、東京ミッドタウン、など東京近郊の約40施設の屋内地図をサポートする。日本語だけではなく、英語、簡体字・繁体字、韓国語に対応して、訪日外国人の利用も見込まれている。

LINE@の拡充

 また店舗に限定されてきた「LINE@」が年内に拡充され、個人も利用できるようになる。通常のLINEアカウントは友人同士のプライベートなやり取りで使う一方、LINE@はオープンなソーシャルサービスのアカウントになるという。

 もう1つのLINEアカウント、という位置付けで、たとえばバンド活動をしている人、ハンドメイド作品を作るような人がアカウントを開設してファンと交流する、といったことも可能になるのだという。

関口 聖