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LINE内でスターバックスカードが発行可能に

 LINEとスターバックス コーヒー ジャパンは、2018年12月に締結したデジタル領域における業務提携の詳細を明らかにした(※関連記事)

LINE内ですぐに発行、バーチャルのスターバックスカード

 業務提携により、スターバックスカードがLINEウォレット内の「マイカード」で、「LINE スターバックス カード」として発行できる。同カードは決済機能を持つプリペイドカードで、入金は「LINE Pay」からと店舗でのチャージに対応する。カードは2社のコラボレーションを記念し、LINEキャラクターがデザインされた。すでにサービスは開始されている。

 LINEのマイカード内で決済機能を持つカードが搭載されるのは初だという。発行時にはロイヤリティプログラムのSTARBUCKS REWARDSの準会員に登録される。一部特典は準会員でも利用できるが、プログラムの特典であるコーヒー豆などと引き換えるには、本会員となる「My Starbucks」への会員登録やアプリのインストールが必要となる。

LINE スターバックス カードの発行の仕方
LINE スターバックス カード

公式アカウントでは、新商品情報だけでなくユーザーに合わせた商品の提案

 あわせて、業務提携発表時に予告されていた、スターバックスのLINE公式アカウントが開設された。公式アカウントでは、新商品情報のお知らせだけでなく、一人ひとりにあわせたメニューの提案などが行われる。

 今年度中には、1対1のコミュニケーション機能が実装される。今後は、ユーザーの気に入った1杯を探すことができるカスタマイズ機能をチャット形式で提案するなどといった機能が実装される予定。

LINE Pay対応店舗拡大へ

 また、2018年末から東京都と福岡市内の一部店舗で導入されているLINE Payの対応店舗を順次増やしていき全店舗への導入を目指す。

LINEとスターバックスが手を組んだ理由

スターバックス コーヒー ジャパン 代表取締役最高経営責任者 CEOの水口貴文氏

 スターバックス コーヒー ジャパン 代表取締役最高経営責任者 CEOの水口貴文氏は、ユーザーの体験価値向上には、デジタル分野の取り組みは欠かせない時代となったと説明し、これまでの取り組みとして、モバイルスターバックスカードやe-Giftといった取り組みを挙げた。

 LINEと提携に至った理由は、両社ともユーザーとのつながりを大切にする、といった2社同士の価値観が共有できたほか、LINEのユーザー基盤を活用することでより多くの層へアプローチできることがあるためだという。

スターバックス コーヒー ジャパン デジタル戦略本部長の濱口努氏

 スターバックス コーヒー ジャパン デジタル戦略本部長の濱口努氏によれば、LINEのユーザー基盤を利用することで、LINE スターバックス カードでは登録までのステップ数を減らし、簡単に登録が可能になった。これにより、ITリテラシーが低い層にも会員になってもらいやすく、新たな層の会員が取り込める。また、LINE スターバックス カードは、他社のプラットフォームを利用して構築するサービスとしては初になるという。

 LINE スターバックス カードや公式アカウントといったLINEのプラットフォームを活用することで、購買データを活用した提案を公式アカウントでする、などといった取り組みもできるようになる。

 質疑応答で水口氏は、事前にアプリで注文し決済が可能なモバイルオーダーペイについて、独自のプラットフォームで今年の上期に導入することを明らかにした。

LINE 代表取締役社長の出澤剛氏(左)と水口氏(右)
発表会でのスライド

【お詫びと訂正 2019/04/08 12:30】

 記事初出時、LINE スターバックス カードの入金方法は、LINE Payからのみとしていましたが、店舗でのチャージにも対応すると追加で発表されました。お詫びして訂正いたします。