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IIJ、25年3月期第2四半期は増収減益 個人向けモバイル通信は堅調に推移
2024年11月8日 19:17
増収減益も利益は回復基調に
2025年3月期第2四半期の連結売上は、1470億円で前年同期比14.7%増、営業利益は117億8000万円で前年同期比2.5%減の増収減益となった。
IIJ 勝栄二郎 社長執行役員は業績について、おおむね計画通りに進行していると認識を示す。単体で見ると、第2四半期は前年比で2億2000万円の増益を達成した。
サービスインテグレーション事業での安定した大型案件の獲得などが業績に貢献した。米ブロードコムによる「VMware」製品のライセンス改変による影響は吸収できており、営業利益は回復基調にあるとする。
モバイル回線数は微増傾向、売り上げは7%超増
IIJmioでは、114億4000万円を売り上げ、前年同期比で7.9%の増収を果たした。IIJmio全体での回線数は129万4000回線で、第1四半期末から5000回線プラスの微増で推移。ギガプランに絞ると、第2四半期末時点で108万4000回線となっている。個人向けインターネット接続サービス全体では132億円を売り上げており、前年同期比7.6%の増収だった。IIJmioが個人向けの売り上げの大半を占めている。
当初、個人向けの「ギガプラン」では最安となる2ギガプランが人気を集めたが、直近ではそのひとつ上のプランにあたる5ギガプランが伸びているという。ユーザーの定着率向上にも力を入れ、長期ユーザーへの優待特典を新設している。ほかに、訪日外国人向けのプランなども伸びているとされた。インバウンド需要の好影響をうけたかたちとみられる。
携帯大手各社がサブブランドで30GBのプランを強化する動きを見せているなか、ギガプランでも30ギガプランがあるが、IIJ 勝栄二郎 社長執行役員は大手携帯各社の30GBに増量した料金プランの影響は限定的と見る。「5ギガプランが一番利用されている。それほどバッティングしていない」と話した。30GB帯では料金面でも、まだ同社のサービスに分があるともする一方「(大手)キャリアがどんどんと安いサービスを出すというのは公正競争環境からすると若干問題ではないかと思う」とも認識を示し、スタックテストなどをすべきではとした。
このほか、法人向けのインターネット接続サービスの売り上げは235億6000万円で前年同期比7.3%増収となった。うち、他MVNO事業者に回線を提供するMVNE事業は55億7000万円の売り上げ、前年同期比で6.2%の増収だった。