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楽天市場の「2025年おせち」、近年の傾向と今年のトレンド予測を発表

 楽天グループは5日、同社のECサイト「楽天市場」の購買データやアンケート調査結果などをもとにした「『楽天市場』おせち2025トレンド予測」を発表した。

 近年のおせちの傾向や楽天市場でどのような売れ方をしているのか? 今年流行ると予測する「おせちトレンド予測」などをご紹介する。

楽天市場のおせち市場は伸長、早期購入も拡大傾向に

楽天市場ECコンサルティング部の西川雄樹氏

 同社 楽天市場ECコンサルティング部の西川雄樹氏によると、楽天市場では、約1.7万点のおせちの取り扱いがあり、楽天市場のおせち流通総額は3年前と比較して約1.5倍に伸長している。また、お得に購入できる早割の浸透により、7月~8月の早い時期に予約購入する早期需要が2020→2023年の3年間で約2.9倍に拡大した。

 購入される定番の物は、2~3人前のバランスが取れた和風おせちで、1~2万円の価格帯のものだが、近年は洋風や中華、キャラクターおせちといった「おせちのカジュアル化」が進んでいる傾向にある。

キャラクターおせち

 今年の年末年始は、最大で9連休となることもあり、今年の年末年始は、自宅や実家で過ごすユーザーも多く、例年と同じくらいのおせち予算が多いアンケート結果が出ている。このためか、今年のおせち商戦では、5人以上で食べる大容量のおせちが好調に推移している。

今年は「オードブル」「ハイブリッド」「ご当地」

 西川氏は、楽天市場のおせち2025トレンド予測として、「オードブル」、「ハイブリッド」、「ご当地」の3つのキーワードを挙げる。

 オードブルおせちは、多種多様な品目を自由に盛り付けて楽しめるオードブルスタイルのおせち。おせちのカジュアル化を背景に、自由に盛り付けられる“新しい形のおせち”で、あらかじめカップに入れられているものなど、盛り付けて出すことを前提にした商品もある。

オードブルおせち
大人数おせち
洋風おせち

 ハイブリッドおせちは、幅広い世代で同時に楽しめるよう、和洋中の料理を組み合わせたおせちや、単品の商品を組み合わせたり自身で作った料理と組み合わせたりするおせち。アンケート調査でも、和風おせちを抑え「和風+洋風の組み合わせ」が1位となるなど、世間の関心も高く、流通総額も伸長傾向にある。

ハイブリッドおせち
和洋折衷おせち
おつまみおせち
単品おせち

 ご当地おせちは、地域特有の素材や調理法で作られたご当地食材を取り入れたおせち。流通額も伸長傾向にあり、ユーザーの関心も高い。

ご当地おせち
沖縄県の中味汁
福島県の紅葉漬
山形県の鯉のやわらか煮
青森県のいちご煮
滋賀県の赤こんにゃく

若年層に人気の料理を組み合わせた「推しおせち」

 今年のおせちでは、楽天市場と博多久松が共同開発した「推しおせち」を発売した。Z世代がおせちで食べたい食材をアンケート調査すると、ローストビーフやいくらの醤油漬けの次にガトーショコラがランクインするなど、これまでの伝統的なおせちには含まれないような食材が人気となっている。

 今回は、アンケート調査で上位の16品目を詰め合わせた「推しおせち」を開発し、数量限定で提供する。価格は4段セットで1万円。