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Google検索にAI新機能導入へ――動画検索や「AIによる検索結果まとめ」など
2024年5月15日 05:35
Googleは、開発者向けイベント「Google I/O」を開催し、検索関連機能のアップデートについて紹介した。
これまでSearch Labsの機能として提供されていた「AIによる概要」が標準で有効となったり、動画による検索が可能になったりするが、これらの機能の多くは最初に米国で提供される。日本および日本語向けの展開については、今後の情報に期待したい。
「AIによる概要」
グーグルは、検索結果ページ上で検索語に対する回答を生成して表示する「AIによる概要」を「Search Labs」の機能として提供してきた。この機能は、「Search Labs」で既に何十億回も使われ、「AIによる概要」によって検索結果に対する満足度が向上することがわかったという。
グーグルは、本日(日本時間15日)より米国内の全ての人に向けて「AIによる概要」の提供を開始し、さらに多くの国でも間もなく提供を開始する。この機能は、2024年末までに10億人以上が利用可能になる。
「AIによる概要」を使用すると、ユーザーはより複雑な質問に対するサポートを求め、より多様なWebサイトへアクセスを試みる。「AIによる概要」に含まれるリンクは、そのページがクエリー検索に対する従来のWebサイトのリストとして検索結果に表示された場合よりも、多くのクリックを獲得しているという。
グーグルは、「AIによる概要」を拡大しつつも、パブリッシャーやクリエイターにトラフィックを送信することに注力するほか、これまでと同様に、広告はページ全体の専用スロットに配置され、オーガニック検索結果とスポンサード検索の結果を区別するために、ラベルを付与する。
「AIによる概要」が調整可能に
グーグルは、「AIによる概要」を調整するオプションを近々追加する。これは、特定のトピックについて初めて学ぶ場合や、子どもの好奇心を満たすために簡単に説明をしたい場合に、特に役立つという。
「AIによる概要」を調整するオプションは、米国内での英語のクエリー向けに、Search Labsで間もなく提供を開始する。
複雑な質問にも回答可能に
質問を複数の検索に分割せずに、ニュアンスや注意点を含めて一度に質問ができるようになる。
たとえば、新しいヨガスタジオやピラティススタジオを検索する場合、地元の人に人気があり、通勤に便利で、新規会員向けの割引を提供しているスタジオを「ボストンで最高のヨガまたはピラティススタジオを、初回割引とビーコンヒルからの徒歩での所要時間を含めて教えて。」と質問できるようになる。
この機能は、米国内での英語の検索ワード向けに、「Search Labs」で間もなく提供を開始する。
計画や準備を助ける機能
計画や準備を助ける機能がGoogle検索に追加される。
たとえば、「準備が簡単な、グループ向けの3日間の食事計画を立てて」と検索すると、AIによる概要で、レシピが日ごとにわかれて表示される。レシピは、料理サイトにリンクしており、詳細をWebサイトで確認できる。また、不要なレシピは置き換えできる。
ベジタリアン料理に変更するなど、必要な調整を簡単に行える。これらの食事計画は、Google ドキュメントやGmailにすばやくエクスポートできる。
米国向けに食事と旅行の計画が、英語のSearch Labsで利用できるようになり、2024年後半に、カスタマイズ機能、パーティ、デート、ワークアウトなどのカテゴリーが追加される予定。
AIによる検索結果のまとめ
特定のキーワードで検索をすると、多数の選択肢をAIが整理、カテゴライズした検索結果ページが表示される。
たとえば「記念日のディナー」と検索すると、記念日にふさわしいレストラン、ダラスの記念日向けレストラン、専門家によるピックアップ、歴史的な魅力、記念日に人気の料理、ロマンティックなステーキハウスなど、AIが整理したコンテンツによって検索結果が表示される。
この機能は米国内で英語のクエリーで有効となり、まずは食事からスタートし、映画、音楽、書籍、ホテル、ショッピングなどに展開される予定。