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「アドビ未来デジタルラボ」学生研究員発表会、大学生が現状の課題を調査し未来へ提言
2024年3月22日 00:00
アドビは21日、「アドビ未来デジタルラボ」の学生研究員発表会を実施した。
「アドビ未来デジタルラボ」は、同社の日本法人創立30周年を祈念したプロジェクトで、今回は3グループ合計11人の大学生が「テクノロジー」「地方創生」「デジタル人材」のテーマに合わせて「わくわくする未来」を考察し、それぞれ提言として発表された。
メタバースと学生生活
「CAT CAFE」チームの3人は、テクノロジーをテーマに「メタバースと学生生活」と題した提言書を発表。新型コロナウイルスによる学生生活の制限による影響を背景に、メタバースの活用で大学生活がより豊かになるのでは? との仮説を立てて研究が進められた。
実際にVRゴーグルでメタバース体験を行いメリットやデメリットをまとめたほか、メタバース関連の識者へのインタビューなどを実施。最終提言として、大学生活になじみ、コンパクトで持ち運びやすい、複数人でシェアできるVRデバイスを提案した。
会場では、実際に「uni lens」と命名されたVRゴーグルの3Dモデルが展示されていた。この3Dモデルについて、アドビ社員が一部で関わったものの「学生研究員の発表であり、アドビは開発に関与していない」としている。
地方の人手不足にデジタルは何ができるか
「チームアルティ」の4人は、地方創生をテーマに「地方の人手不足にデジタルは何ができるか」と題した提言書を発表。
地方の宿泊業で働く住民を軸に、人手不足とデジタル活用の実態を調査し、デジタルによって何ができるかを考えた研究としている。
提言書では、全国の宿泊事業者へのアンケートを実施したほか、現地調査も実施し、「デジタル化への期待と実際の行動に乖離が起きている」ことや、対人の接客はデジタルでは対応できない部分があり「おもてなし文化の大切さとの葛藤」があると問題点を挙げる。
提言書の最後には、デジタル化を目的ではなく手段としてとらえ、デジタルを介した情報共有や働き方改革を行うなどの提案がまとめられている。