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「Snapdragon Sound」で無線オーディオを低遅延化するソリューション――ゲーム体験を向上

 クアルコムは、スマートフォンやパソコンなどでのゲーム用途に向けた、低遅延なワイヤレスオーディオを実現するソリューション「Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform for Gaming Dongles and Adaptors」を発表した。早ければ6カ月ほどで搭載する製品が登場する見込み。

 「Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform for Gaming Dongles and Adaptors」は、USBで接続するいわゆる「ドングル」と呼ばれる製品などに向けたソリューション。一般的にBluetoothオーディオは有線に比べて遅延があり、特にゲームプレイ時にはディスプレイに映る映像と耳で捉える音声にズレが生じることから、違和感につながりやすい。

クアルコムによるリファレンスデバイスをスマートフォンやパソコンに接続した様子

 今回発表された仕組みでは、低消費電力なことに加えてゲームプレイにも耐える超低遅延を実現した。ゲーム中のボイスチャットや背景音、Wi-Fiの電波が交じる環境でも高音質・低遅延で利用でき、快適なゲーム体験を実現。音質面でもロスレスの配信にも対応する。スマートフォンとの組み合わせにおいて「Qualcomm S5/S3 Gen 1 Sound Platform」でClassic Bluetoothを使用した場合は80ms、Bluetooth LE Audioを用いた「Qualcomm S5/S3 Gen 2 Sound Platform」でも48msの遅延が発生するのに対して、今回のソリューションを組み合わせた場合は20ms以下にまでおさえた。

 クアルコムの調査によれば、対象ユーザーのうち、79%が低遅延は、ワイヤレスイヤホンの購入時に影響すると回答しているほか、スマホゲームをプレイする時間は日常的に2時間と答えるなど、ワイヤレスイヤホンやゲームは日常の一部であることがうかがえる。音の途切れについて気になるというユーザーは70%だった。

 ドングルを介することで、より多くのデバイスに対応でき、スマートフォンやパソコン、USB Type-Cポートを備えるゲーム機などがその対象となっている。同社のスマートフォン向けチップセット「Snapdragon 8 Gen 2」では、同等の性能をドングルなど後付けのデバイスなしでも実現でき、メーカー・キャリアのアップデートがあれば利用できるようになるという。