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6Gネットワーク向けAI学習機能やサブテラヘルツ帯の通信、NTT、ドコモ、ノキアが共同開発

 NTTドコモとNTT、フィンランドのノキアは、3社合同で2つの技術開発に成功した。今回開発した技術は、どちらも6Gに向けて重要な技術という。

 1点目は、人口知能(AI)と機械学習(ML)を無線インターフェイスに実装することで、6G無線に学習機能を搭載した。2点目は、サブテラヘルツの周波数帯域を利用して通信容量を劇的に向上したという。

 ノキアは、2月27日~3月2日にスペインのバルセロナで開催されるMobile World Congressで、6GのAIネイティブ無線インターフェイスのデモを行う。また、ドイツのシュッツガルトにあるノキアベル研究所では、両方の技術が概念実証として具体化されているという。

 今回の3社の概念実証では、ビームフォーミングを使用して144GHzのキャリア周波数と、単一の256QAMストリーミングで25Gbpsの通信接続に成功した。サブテラヘルツの帯域は、通信容量を全体的に向上させるだけでなく、数Gbpsの平均通信速度を必要とするユースケースを6Gネットワークで対応可能にする。

6G無線に学習機能を搭載

 今回開発した技術により、無線送信機に搭載されたAIベースの機械学習の波形と、ディープラーニングを用いた受信を組み合わせることで、さまざまなシナリオで効率的にデータを送信できる無線インターフェイスを設計・実装した。新技術により、信号のオーバーヘッドが大幅に削減され、スループットが最大30%向上したという。

サブテラヘルツ帯で容量の劇的向上

 100GHz以上のサブテラヘルツの帯域は、その伝播特性のためにこれまで携帯電話で使用されたことは無いが、ビームフォーミングなどの新技術により、これらの周波数帯が将来的に6Gのネットワークに開放される可能性がある。これらの周波数帯は、6Gの重要な機能になり得る高精度の無線センシングに適している。