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U-NEXTとParavi今春統合へ、国内勢で最大手の動画配信プラットフォームに

 U-NEXTは、有料動画配信サービス「Paravi」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンを2023年3月31日付けで統合する。U-NEXTが存続会社となる。

 統合により、両社の業績を単純合算すると売上高は800億円以上、有料会員数は370万人以上、配信コンテンツは35万本以上を擁し、国内勢で最大の動画配信プラットフォームとなる。

U-NEXTとParaviが統合

U-NEXT、Paraviそれぞれのユーザーのサービスはどうなる?

U-NEXTユーザー

 U-NEXTのユーザーにとっては、7月より「U-NEXT」内に「Paravi」のサービスを移管した後も、当面の間は現行の料金のまま「Paravi」として提供するコンテンツに加えて、「U-NEXT」のコンテンツも視聴できるようになる。

  ただし、成人向けコンテンツなど一部対象外となるジャンルがある。

Paraviユーザー

 Paraviユーザーについては、これまで通り、現在のコンテンツを6月末までは現行の「Paravi」アプリやWebブラウザによって利用できる。

 7月にU-NEXT内にParaviのサービスが移管されても当面、現行料金でParaviとU-NEXTのコンテンツを利用できる。

経営統合の流れ

 経営統合の手順は、プレミアム・プラットフォーム・ジャパンとUSEN-NEXT HOLDINGSが2023年3月31日付けで株式交換を行う。

 これにより、USEN-NEXT HOLDINGSは、プレミアム・プラットフォーム・ジャパンの全株式を取得し、USEN-NEXT HOLDINGSの株主であるTBSホールディングス、日本経済新聞社、テレビ東京ホールディングス、WOWOW、電通グループ、博報堂DYメディアパートナーズなどがそれぞれUSEN-NEXT HOLDINGSの株式を取得する。

 続いて、同日付でプレミアム・プラットフォーム・ジャパンとU-NEXTが合併し、U-NEXTが存続会社となり、3月31日に発足する。

 合併後の新生U-NEXTは、TBSホールディングスおよび博報堂DYメディアパートナーズを第三者割当増資引受先とする第三者割当増資を実施する。TBSホールディングスと博報堂DYメディアパートナーズは、新生U-NEXTの株式を4月1日に取得する。

経営統合のフロー

コンテンツでTBSやテレビ東京、広告で電通や博報堂と業務提携

 今回の経営統合を受け、U-NEXTとTBSホールディングス、TBSテレビ、テレビ東京との間でそれぞれコンテンツ調達やマス向けプロモーションに係る業務提携契約を、またU-NEXTと電通および博報堂DYメディアパートナーズとの間でそれぞれ動画配信プラットフォームを活用した広告などで業務提携契約を締結した。

 テレビ東京との提携では、テレビ東京が「Paravi」向けと同様のコンテンツを「U-NEXT」にも提供するほか、「U-NEXT」が得意とする映画、欧米・韓流ドラマにテレビ東京のドラマ・バラエティなどを加えてラインナップを充実させる。

 マーケティング分野ではテレビ東京の番組編成と連動して「U-NEXT」でも関連特集を編成したり、テレビ東京の放送番組内での告知や、「U-NEXT」のデジタル広告や映画館・家電量販店での露出を組み合わせたクロスマーケティングを展開する。

 クリエイティブ・開発分野では、視聴データなどを活用してユーザーの興味や関心に基づいたオリジナルコンテンツやIP(知的財産)を共同で開発・制作する。

 これらの連携には、プレミアム・プラットフォーム・ジャパンが出資する日本経済新聞社や、テレビ東京系列のテレビ大阪、テレビ愛知、TVQ 九州放送、テレビ北海道も参画する予定。