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メルカリがフリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識を調査――「中古品への抵抗がない」53.0%

 メルカリが運営するメルカリ総合研究所は、「2022年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査を実施した。調査期間は2022年6月27日~6月28日で、全国の20~69歳の男女1000名(うちフリマアプリ利用者500名、非利用者500名)を対象にインターネット調査を行った。

 今回の調査は、2020年の調査において、感染予防対策の観点から中古品を避ける傾向が見られたことや、2022年に経済産業省が行った電子商取引に関する市場調査において、市場の成長が明らかになったことを踏まえて実施された。消費者の意識に生じた変化を調査するという目的がある。

第3回調査(2020年)、第2回調査(2019年)との比較

 商品購入で重視することについての設問では、前回調査との比較において上昇率1位は「信頼性」、下落率1位は「新品であること」となった。中古品をリユースする消費行動の広がりが推察されるという。

 モノや消費に対する意識についての設問では、前回調査との比較において上昇率1位は「一時的に必要なモノは中古品がいい」、下落率1位は「まだ使えるが不要になったモノは保管しておく」となった。新品・中古にかかわらず、個人のニーズにあったモノを手に入れ、消費後は別の消費者に販売・譲渡するといった消費スタイルの広がりが見られるという。

 中古品の購入・使用への抵抗感についての設問では、53.0%が「中古品の購入・使用に抵抗がない」と回答し、前回調査から5.9ポイント上昇した。また、非利用者の上昇率が高かった。

 この項目が新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に戻ったのは、ワクチン接種の普及や、ウイルスに関する知識、感染予防の知識が広がることで、中古品への抵抗感が弱まったことが理由として考えられるという。

 「過去2~3年間で中古品の購入機会が増えたか」という設問では、30.2%が「中古品の購入機会が増えた」と答えた。

 中古品として購入する機会が増えたモノについての設問では、「洋服・靴・カバン」が最多の回答となった。ワクチン接種の普及や感染予防の知識が広がり、外出する機会が増え、リベンジ消費が起きていると考えられるという。

フリマアプリ利用者・非利用者の直近1年間における消費行動の変化

 直近1年間での購入・消費するモノに対してのこだわりについての設問では、フリマアプリ利用者では40.6%が「こだわりが強くなった」と回答した。一方、フリマアプリ非利用者では19.2%となっている。

 上記の設問で「こだわりが強くなった」と回答した人に、具体的にどのようなこだわりを持つようになったかを質問をしたところ、「価格」「品質」「機能」が上位を占めた。

 フリマアプリ非利用者と比較すると、差が最も大きいのは、「リセールバリュー」「デザイン」「ブランドイメージ」であった。フリマアプリ利用者は売ることを前提としてこだわりを持つ傾向が伺えるという。

 上記の設問で「こだわりが強くなった」と回答した人に、具体的にこだわりを持って購入・消費するようになったモノについて質問をしたところ、フリマアプリ利用者の回答のうち、「ファッション」「精肉、肉加工品」「青果」が上位を占めた。食にこだわる消費が増すことが推察されるという。

物価上昇に関する調査結果

 「1年前と比べて物価が上昇していると感じるか」という設問では、86.3%が「物価が上昇していると感じる」と回答した。

 上記の設問で「物価が上昇していると感じる」と回答した人に、節約意識の変化について質問したところ、85.9%が「節約意識が高まっている」と回答した。

 上記の設問で「節約意識が高まっている」と回答した人に、具体的に行っている節約に関する行動について質問をしたところ、最も多い回答は「クーポン・ポイント利用」となった。

 フリマアプリ利用者と非利用者の間で最も差が大きい項目は「新品ではなく中古品を購入する」となった。これにより、中古品購入により節約をする傾向が分かるという。