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楽天モバイルが「リモート契約ショップ」を新展開、ショッピングモールなどから画面越しに契約や相談

 楽天モバイルは、画面越しのオペレーターと遠隔でプラン契約などが行える「リモート契約ショップ」をオープンした。当初は、東京都と千葉県などのショッピングモールで試験的に展開する。

リモート契約ショップの外観

非対面で契約可能

 リモート契約ショップは、およそ2m四方程度に収まるコンパクトなブース型の楽天モバイルショップ。入り口から中に入るとディスプレイが用意された2人がけの席が用意されている。

 このディスプレイを通じて楽天モバイルのオペレーターと直接会話でき、楽天モバイルのプランの契約手続きなどを進められるようになっている。オペレーターには、接続するボタンを押すとワンタッチで会話が始められる仕組み。

 基本的に通常の店舗とほぼ同等のサービスを受けられる。SIMのみの契約や端末の購入も可能で、店舗で契約すると後日自宅に製品が送られてくるという。受け取り後も開通操作がわからない場合は再度来店してサポートを受けることができる。

 来店時にはWebサイトで希望の時間を予約できるが、空きがあれば即時利用も可能。1回あたりの利用時間に制限はない。

 リモート契約ショップでは、料金プラン以外にも「楽天ひかり」や「楽天マガジン」「楽天ミュージック」といった楽天グループのサービスや補償オプションの申込み、スマートフォンの操作に困ったとき、電波が入りづらいといった場合も直接訪れて相談できる。

 ただし、故障受付については代替機の受け渡しなどが難しいため、説明のサポートに留まる。

 当初の設置予定場所は、東京都足立区のショッピングモール「アリオ西新井」と千葉県八千代市の「イオンモール八千代緑が丘」。それぞれ、7月22日と8月1日にオープン予定で、その後も続く3店舗が後日あらためて発表される。

 アリオ西新井店については、8月21日までの実施予定となる。

郵便局店からフィードバック

 同社ではこれまでも、郵便局において有人の簡易店舗型とリモートブース型の無人店舗を設置していた。

 今回のリモート契約ショップは、そうした郵便局でのトライアルを踏まえたもの。郵便局店では、オペレーターとの接続方法がわかりにくい、自分のスマホの画面を見せられないため、状況が伝わりづらい、操作に不慣れなどの声があり、今回のリモート契約ショップではそれらを取り入れて改善したかたちとなっている。

 同社ではリモート契約ショップで、直接相談しながら決めたい、インターネットに不慣れ、オンライン契約が不安、近隣に店舗がないというニーズに応えられるとしている。

地方で積極展開狙う

 リモート契約ショップは、コンパクトな外観に加えて現地にスタッフが不要、かつ短期間で設置できるため、日本全国でスピーディに店舗を展開できるというメリットが見込める。楽天モバイル全体の店舗数としては、2022年4月時点で1125店舗。そのうち、郵便局店は285店舗。

 新たな販売チャネルとなるリモート契約ショップは、現在オープン予定の5店舗で今秋までに試験を進め、顧客ニーズなどを見据えた上で今後の展開を決定するという。同社では店舗の少ない、人口10数万人以下の地方などで積極的に展開したい構えを見せている。

 今回は、家族連れなどをメインとしたショッピングモールでの展開が示されたが、郵便局など含めてニーズのあるところで幅広く検討したいとしている。

 新型コロナウイルスの影響もあり、当初はほとんどオンライン契約だったという同社だが、現在では4割ほどが店舗を訪れての契約になっているという。これまで、ショップでの契約は時間がかかるのが一般的だったが、楽天モバイルでは「最短20分で契約できる」ことをアピールし、積極的な店舗の展開を進めていく姿勢を打ち出している。