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グーグル、翻訳&文字起こしするメガネ型ARデバイスを試作

 グーグルは、12日(日本時間)に開催したイベント「Google I/O」の基調講演の最後に、同社が開発したプロトタイプのメガネ型デバイスを披露した。

 試作品は初期のプロトタイプとされ、フレームには「PROTO-29」と刻印されている。

 その用途を紹介する映像では、さまざまな立場の人にとって、自然とAIによる翻訳を使う場面が紹介される。

 たとえば手話を使う、聴覚障害の女性がメガネ型デバイスを装着すると、その前に立つ子供が発した言葉が自動的にテキスト化される。あるいは、英語を話す人と、スペイン語を話す人、あるいは中国語を話す人が、デバイスを介することでスムーズにコミュニケーションできるといった内容だ。

 使い方として、視界のなかに相手が発した声がテキスト化される、さらには翻訳され、現実空間に重ね合わせるように表示されるという形だ。

 スンダー・ピチャイCEOは、「私たちのコンピュータの使い方や知識へのアクセス方法を変えようとしている」として、現実生活のなかでARとAIを活用することで、言語やコミュニケーションのハードルを越える新しい方法と位置づける。

 ピチャイ氏は「顔を見ながら自然に話せる喜び、誰かを理解し、あるいは理解されるためにつながるというその瞬間こそ、グーグルが知識とコンピューティングに重点を置いている理由であり、日々目指しているものだ」と同社の姿勢をあらためて紹介した。