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「BNPL(後払いサービス)」で消費活性化を狙うメルペイ、その取り組みとは

 メルペイは15日、報道陣向けに説明会を開き、同社のBNPL(後払いサービス)である「メルペイスマート払い」に関する取り組みや新キャンペーンを紹介した。

 説明会には、同社取締役COOの山本真人氏に加え、新キャンペーンの加盟店の代表として、エアトリから取締役COOの王伸氏が登壇した。

 本記事では、説明会と質疑応答の内容をお届けする。

写真左:山本氏、写真右:王氏

旅行需要の回復を見据えるエアトリ

 説明会の冒頭で、エアトリの王氏は、同社の事業と業界全体の状況について紹介した。

 「エアトリ」は、国内や海外の旅行商品を取り扱う総合旅行プラットフォーム。Webサービスとあわせてアプリも提供し、オンライン販売に力を入れている。

 「エアトリ」の特徴のひとつは、リアルタイムで最安値を比較検索できること。また、検索から決済までオンラインで完結し、「メルペイ」を含めた9種類の決済手段に対応する。

 王氏は旅行業界の現状について、「コロナ禍による影響は大きかったが、10月ごろから国内旅行を中心に少しずつ回復の兆しが見えてきた」と語る。

 「旅行需要の回復に向けて、サービスの拡充を図りたい」(同氏)という狙いがあり、エアトリは今回のメルペイによる新キャンペーンに参画した。

 「エアトリ」のユーザーは若年層が中心で、全体の約50%を20代~30代のユーザーが占める。

 国内航空券の平均購入単価は3万円~4万円となっており、クレジットカード払いを含む“後払い”を選択するユーザーが8割以上だという。後払いの具体的な内訳は非開示で、王氏は「クレジットカード払いが多い」と語るにとどめた。

 王氏は「これから卒業旅行のシーズンになり、学生の旅行券購入も増える。学生にとってクレジットカードの作成はハードルが高いケースもあるので、簡単に使える『メルペイスマート払い』を活用して(業界を)盛り上げたい」とコメントした。

王氏

キャンペーンによって消費活性化へ

 続いてメルペイの山本氏は、コロナ禍における消費動向のデータを紹介した。

 帝国データバンクの調査によれば、2020年度決算で、約6割の企業が減収傾向にあるという結果が出た。2019年度の数字(約4割程度)と比べると差は大きく、コロナウイルスによる影響が色濃く出たかたちとなっている。

 しかし、9月30日に緊急事態宣言が解除されて以降は、消費に回復の兆しも見られる。「JCB消費NOW」の調査によれば、10月後半の消費指数は2016年~2018年の同時期平均と比較して10%程度増えており、「リベンジ消費とも呼べる状況」と山本氏。

 そのような状況の中、メルペイは後払いサービスで消費を活性化させるべく、新たなキャンペーンを実施する。

 具体的なキャンペーン内容は、対象加盟店の商品を「メルペイスマート払い」で購入して「定額払い」に変更すると、精算時の手数料が最大6カ月間無料になるというもの。

 前述の「エアトリ」に加え、あきんどスシローの「お持ち帰りネット注文」や、ゼビオグループの実店舗なども対象となる。キャンペーン期間は12月14日まで。

 「コロナウイルスの影響を受けて、海外でもBNPL(後払いサービス)は広がりを見せている」と語った山本氏は、「『メルペイスマート払い』の利用者数も順調に拡大している。さまざまな加盟店とともに、コロナ禍の状況においても消費の活性化に貢献していきたい」とコメントした。

山本氏

質疑応答

――今回、加盟店と共同で実施する新キャンペーンについて、本来ユーザー側が負担するはずだった手数料は、メルペイもしくは加盟店のどちらが負担するのか。

山本氏
 今回のキャンペーンに関しては、我々(メルペイ)が負担する。

――今回のキャンペーンに関して、期間中にほかの企業が参画したり、期間を延長したりといった計画はあるのか。

山本氏
 途中で加盟店を増やしたり、期間を延長したりという計画はない。ただし、キャンペーンの結果としてさらなるニーズが見込めるようであれば、追加キャンペーンの実施なども状況を見て判断したい。

――今後のビジネスモデルとして、加盟店からの手数料のみで収益化し、ユーザー向け手数料を恒久的に無料化することは考えているのか。

山本氏
 そういった予定は現状ではない。たとえば支払における分割の回数が多くなってくると、そのすべてを加盟店に負担していただくというのは難しい。

 我々としては、手数料以外の部分も含め、サービスの品質を向上させて提供することを目指す。

――BNPL(後払いサービス)は若者の利用が中心とのことだったが、メルペイのサービスで返済不能になっている割合はどの程度なのか。

山本氏
 我々は、ユーザーの行動情報に基づいてAIが審査するシステムを採用するなど、いわゆる“貸倒れ”が増えないようなかたちでサービスを展開してきた。そうしたこともあり、貸倒れの割合は以前から増えずに1%未満で推移している。