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スマートフォンのディスプレイ下埋め込み型カメラによる全面ディスプレイが増加、カウンターポイントの最新調査

 カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、ディスプレイ下埋め込み型カメラを搭載したスマートフォンの台数が2022年には1000万台、2025年には1億台を超える見通しであるという調査結果を含む「Smartphone Camera Research」による最新調査を発表した。

 これまでスマートフォンメーカー各社では、画面の割合を広げ、より没入感のある映像体験の提供することを目的として、ノッチ型デザインの開発などをはじめとしてさまざまな工夫をしてきた。しかし今回行われた調査によると、近年スマートフォンがフルスクリーンディスプレイになってきたことで、将来的にディスプレイ下埋め込み型カメラが増えていく傾向になるとみられている。

 これに関して同社では、2023年より前の普及は、ディスプレイ下埋め込み型を大々的に商品化する上でいくつかの課題があることを指摘。たとえば、「新材料や製造工程の増加に伴うパネルのコスト上昇」や「量産立ち上げ時の低歩留まりと、2023年ころまでの材料供給量の制約」、そのほかにも、「撮影画像とディスプレイ表示の画質低下(特に撮影した画像の鮮明さの低下)スマートフォンメーカー各社のディスプレイ下埋め込み型への要求が異なるため、それぞれ別のディスプレイベンダーと協業する形にならざるを得ないこと」などが挙げられる。このような課題は、大手メーカーが参入し、業界のさまざまなステークホルダーの投資が増えることが重要になるという。

 メーカーごとの状況については、はじめにXiaomi(シャオミ)が発売予定のMIX4でディスプレイ下埋め込み型カメラセグメントに参入。Samsung(サムスン)は、自社の製造能力を活かして、ディスプレイ下埋め込み型カメラの普及をリードするとみられ、Galaxy FoldやSシリーズへの搭載を徐々に進めると予測されるとしている。また、OPPOやHONORも、来年にはこの技術を取り込む可能性があり、Apple(アップル)は「技術が成熟しディスプレイや撮影画像の画質低下がほぼ解消される2024年頃から採用を始める」と分析されている。