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グーグル、次期スマホ「Pixel 6/6 Pro」に搭載する自社開発チップ「Tensor」発表

 グーグルは3日(日本時間)、同社のスマートフォンの次期モデル「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」の外観を発表するとともに、両機種に搭載する自社開発のチップセット(SoC)「Tensor」を発表した。

 Tensorは、Pixel専用の最初のカスタムビルドSoC。今秋後半、両機種でその力を発揮するという。

 その設計の背後には、現在のユーザーのスマートフォンの使い方や、今後の利用スタイルが想定されている。より多くの機能が機械学習、AIをもとに動き、コンピューティングリソースを増やすだけではなく、機械学習を活用して、ユーザーの体験を制約から解放するとうたう。設計チームは、Pixelの性能向上を図っており、たとえば、コンピューティングフォトグラフィーモデルを実行できるようカスタマイズされている。これにより、既存機能の改善、そして新たな機能が実現される。

 グーグルのもっともパワフルな能力を活用し、なおかつ高度にパーソナライズされた体験を味わえると説明。完全に刷新されたカメラシステムから音声認識などで体験できるとのことで、たとえば、はしゃぐ子供がいる場面で家族の写真を撮影するときや、外国語でコミュニケーションをとりたいときなどに、そのパワフルさを味わえる。

 あわせてTensorでは新しいセキュリティコアとTitan M2で、ハードウェア上でのセキュアな環境を担保している。

 グーグルCEOのスンダー・ピチャイ氏は、Twitterで「新たなTensorをシェアできることに興奮しています。20年にわたるコンピューティングにおける経験に基づいて構築されており、これまでのPixelにおける最大のイノベーションです」とコメント。あわせてクリップサイズのTensorの写真を投稿している。

Pixel 6とPixel 6 Proの外観

 今秋登場するという「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」は、Pixelというシリーズの意味を再定義する、という。ソフトウェアとハードウェアで共通する美学にAndroid 12で組み合わせ、これまでのPixelシリーズと一新したデザインと、新たに設計された「Tensor」が採用される。

 背面のメインカメラシステムもアップグレードされる。ここ最近のPixelシリーズではカメラ部周辺が正方形の枠に収まる形でデザインされていたが、複数のセンサーとレンズが横に並ぶバータイプとなる。披露された外観からは、ある程度、カメラ部が盛り上がっていることがわかり、センサーサイズの大型化、あるいは望遠性能の向上などが期待される。

 Pixel 6 Proは磨かれたアルミニウムフレーム、Pixel 6はマットなアルミニウムという仕上げとなる。

 Android 12では、ユーザーインターフェイスが、「Material You」と名付けられ過去最大規模で一新される。Pixel 6シリーズでは、Tensorチップ上でスムーズに動き、より自然に利用できるとうたう。