KDDIと三井物産、位置情報とAIで都市計画を支援する「次世代型都市シミュレーター」を開発

　KDDIと三井物産は、位置情報などのビックデータや人工知能 (AI)を活用して、人が移動する手段・時間・場所・目的を把握可能とする「次世代型都市シミュレーター」を開発すると発表した。3月から同シミュレーターの予測結果の正確性検証などを開始し、21年度中の事業化を目指す。

　同シュミレーターは、位置情報や国勢調査などのさまざまなビッグデータに、機械学習手法のActivity Based Modelingを掛け合わせることで、AIが一人ひとりの移動を予測した上で地図に表示し、都市内の人の動きそのものをモデル化するというもの。

　このモデルを活用すると、人の移動の目的、手段、経路といった情報が可視化できるようになり、数時間から数分で分析・予測を行うことが可能になる。また、利用者が任意に設定した条件をもとに都市人流の予測が可能となり、各エネルギーの需要予測や施設の混雑予測をリアルタイムにシミュレーションできるようになる。

　両社は、同シミュレーターを活用したシミュレーションを通じてスマートシティの開発を支援するとともに、5G・金融・MaaS・エネルギー・インフラを含む新たな事業創出を目指すとしている。

　またKDDIは、5G基地局や電気自動車の充電スポット、自動運転バスの停留所などの配置場所の検討や、自動運転ルートのシミュレーションなどにも取り組んでいく。