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京セラ「TORQUE 5G」、アウトドア時に安心して持ち運べる5Gスマホ――京セラの端末開発の想いも語る

 京セラは、「TORQUE」シリーズ最新機種の5Gスマートフォン「TORQUE 5G」を発表した。3月26日にauから発売される。予約受付開始は17日10時~。

 また、アウトドア用品ブランド「Coleman(コールマン)」とコラボレーションした限定モデル「TORQUE 5G Coleman LIMITED」も4月下旬に発売される。こちらは、予約限定モデルで予約は3月17日10時~5月5日まで受け付ける。価格はどちらも8万8885円(税込)。

 「TORQUE 5G」の発表会では、京セラ 取締役執行役員常務 通信機器事業本部長の厳島 圭司氏と通信機器事業本部 通信事業戦略部 第1法人ビジネスユニット 責任者の湯浅 紀生氏が登壇。また、販売するKDDIのパーソナル事業本部 パーソナル企画統括本部担当部長の坂詰 正樹氏、コラボレーションしたコールマン ジャパン代表取締役社長の中里 豊氏も登壇した。

厳島氏「特徴ある5G端末を展開していく」

京セラ 取締役執行役員常務 通信機器事業本部長の厳島 圭司氏

 京セラの厳島氏は「TORQUEシリーズ」について「北米では2007年~、日本国内では2014年~アウトドア向けや建設現場など法人向けに『過酷な環境でもコミュニケーションできる端末』として展開しており、近年は新たなエンターテイメントツールとして使えるような製品を作ってきた」とコメント。

 5G時代の新たなTORQUEシリーズとして「特徴ある5G端末を展開していく」とした。

「みんなの5G」をさらに推進する端末

KDDI パーソナル事業本部 パーソナル企画統括本部担当部長の坂詰 正樹氏

 販売元となるKDDIの坂詰氏は、「TORQUE 5G」に関して「タフさ(強靭性)という新たに魅力的な端末が加わる」と指摘。

 「みんなの5G」というスローガンを掲げ、さまざまな端末をラインアップするau 5G端末に「TORQUE 5G」が加わることで「『みんなの5G』をさらに推進する端末となる」と評価した。

「TORQUE 5G」の製品特徴

京セラ 通信機器事業本部 通信事業戦略部 第1法人ビジネスユニット 責任者の湯浅 紀生氏

 京セラの湯浅氏は、「TORQUE 5G」の製品特徴に関して、まず「使いたい場所で使えなかったり、スマホの利用をためらったりすることはないだろうか」と問いかけた。「TORQUE 5G」は、究極まで突き詰めた耐久性を実現した端末だとし、「より強く、より楽しく、より便利な、というユーザーの声を詰め込んだ商品」と、端末への自信をみせた。

 ほかのスマートフォンでは使えない環境でも「TORQUE 5G」なら使えるという強靭性に加え、新たに「泡ハンドソープで洗える」「アルコール除菌シートで拭ける」試験を新たに実施。アウトドアで汚れてしまっても簡単に手入れができる。

 「TORQUE 5G」には、24MPのメインカメラと16MPの超広角カメラを搭載している。カメラは、アクションオーバーレイ機能を搭載し、端末のさまざまなセンサーや外部機器の情報を重ねて記録できる。

 たとえば、Bikeモードでは自転車の速度や距離、スマートバンドからのユーザーの情報などをその時の映像と合わせて記録できる。フィッシングモードでは、釣った魚の大きさや名前を自動で判別、天気情報などとともに写真に重ねて記録できる。

 このほか、側面のボタンを押しているだけでムービーを記録、前後のシーンを自動でつなぎ合わせて1本の動画にできる「プッシュムービー」や「ナイトモード」「パノラマモード」などを備える。

 ディスプレイは、約5.5インチ。太陽光の下でも見えやすい高輝度ディスプレイと大音量フロントステレオスピーカーを搭載しており、アウトドアで音楽や動画を楽しめる。

 バッテリーは4000mAhの容量を搭載、ワイヤレス充電をサポートするほか、バッテリーは脱着式でバッテリーのみ充電できる充電器を新たにラインアップ。予備のバッテリーを用意しておけば、アウトドアでも電池切れの心配なく持ち運びできる。

 アウトドアでの使用をサポートする「グローブタッチ」機能や、濡れた手や画面でも反応する「ウェットタッチ」機能を搭載し、環境を選ばずに端末が使える。また、ハンドホルダーや水に浮くフローティングストラップ、三脚ネジ対応マルチホルダーといったアウトドアに便利なアクセサリーも取り揃える。

 「TORQUE 5G」の初期搭載OSはAndroid 11、チップセットはQualcomm Snapdragon 765。メモリーは6GB、ストレージは128GBを搭載する。

Colemanとのコラボモデル「TORQUE 5G Coleman LIMITED」

 「TORQUE 5G」には、アウトドアブランド「Coleman」とのコラボモデル「TORQUE 5G Coleman LIMITED」をラインアップする。

コールマン ジャパン代表取締役社長の中里 豊氏

 コールマン ジャパンの中里氏は「今回のコラボの説明を聞いたとき、2つ返事でやろうということになった。春と秋にキャンプ用品の新製品を販売しているが、これが一番の製品になるのではないか。」と同端末に期待をよせていると語る。

 普段もアウトドアを楽しんでいるという中里氏は、「普段使うスマホをアウトドアに使用するのは不安」と、タフなアウトドア製品を売りにするColemanでも取り扱わなかった「タフなスマートフォン」が登場することで「違った安心感を持って行けるのではないか。さらによいキャンプシーンを演出できる」とコメントした。

 京セラ 湯浅氏は「TORQUE 5G Coleman LIMITED」だけの特徴として、「起動画面」や「簡易ライトアプリ」などを挙げた。「起動画面」は、電源を入れるとランタンが点灯するようなアニメーションとなっており、簡易ライトアプリでは、ランタンの点灯バルブをイメージしたデザインを採用している。

 また、今回の「予約限定販売」に関して、湯浅氏は「G03の限定版では予約開始1分で完売してご迷惑をおかけした。今回は、予約期間内に予約したユーザー全員に商品を提供する」とした。

5G端末について

 質疑では、京セラの5G端末発売について後発の感が否めない、他社とどう差別化をとっていくのかという質問があった。

 京セラ 厳島氏は「後発だということは否めない」としたうえで、「5Gのネットワークもキャリアが一生懸命エリアを構築しているが、まだすべての場所で使えるということではない。京セラの製品は、ユーザーを深掘りして、こういうユーザーに、こういう使い方で、こういうふうな価値や喜びを感じてほしいということで、製品開発している。5Gのスマホが高機能でより安く提供されればいいという商品作りではなく、(ユーザーのニーズを)徹底して深掘りをする、さまざまなユーザーを徹底して調査をするものづくりをしていき、ユーザーに喜んでもらいたい」と想いを語った。