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「アップルのMR/ARヘッドセットは22年」、著名証券アナリストが予測

 「MRとARはこれから10年のメガトレンド、アップルが投資する理由だ」、こう分析するレポートを7日に発表したのは、アップル(Apple)製品を高い精度で予測してきた証券アナリストのミンチー・クオ氏。

 投資家向けとなる同氏のレポートは、Mac用キーボードやiPhoneのマルチタッチなどアップル製品はこれまで、革新的なインターフェイスを定義し量産化に成功、その後、高い成長を遂げてきたと指摘。MR(複合現実)やAR(拡張現実)のインターフェイスが次の「革新的なヒューマン・マシン・インターフェイス」と考えられることから、アップルが積極的に投資していると説明する。

 これまでにアップルからは、開発者向けに「ARKit」が提供され、iPhone 12 ProシリーズやiPad Proには「LiDAR」と呼ばれる光センサーが搭載されている。しかしクオ氏は、「MR/ARのために設計されたスタンドアローンのデバイスはまだなく、大きな成功に至っていない」と指摘。2022年までにヘッドセットタイプ、2025年までに眼鏡タイプ、2030年~40年にコンタクトレンズタイプという3段階で、アップルが製品を開発すると予測する。

 クオ氏は、2022年半ばには、アップルがヘッドセットタイプを発売すると予測。そのデバイスには、ソニーが提供するマイクロOLEDディスプレイと、複数の光学モジュールを用いて、ビデオシースルーのAR体験を実現し、VR体験も楽しめるという。その価格は、ハイエンドのiPhoneと同等になる可能性があるとしており、具体的には1000米ドル(約11万円)との見積もりも示されている。

 没入感の高い製品になることから、Apple TV+やApple Arcadeといったコンテンツサービスとの親和性の高さをアピールするとレポートでは触れられている。

 このほか、眼鏡タイプの製品は、早ければ2025年の発売となり、まだ試作機はないと説明。ヘッドセットタイプと同時並行で提供される可能性があるとしているほか、開発が噂される「アップルカー」との統合への期待感も示されている。