MediaTekとインマルサット、衛星を経由した5G IoTのデータ通信に成功

　MediaTek（メディアテック）は、赤道上空3万5000kmの静止軌道上にあるインマルサットの「アルファサット」衛星のLバンドを介して、イタリアのフチノ宇宙センターの基地局と5G IoTのデータを転送するフィールドトライアルに成功した。

　今回のテストでは、台湾の情報産業研究所が開発したMediaTekの衛星通信対応のNB-IoTチップセットを搭載したテストデバイスをイタリア北部に設置し、「アルファサット」との間で通信チャネルとデータ転送に成功した。

　MediaTekとインマルサットのフィールドテストの結果は、5Gの新たなユースケースやサービス立ち上げの包括的な取り組みの一部である3GPP Rel-17の非地上系ネットワーク標準化作業にも役立つという。

　MediaTekは、今回のフィールドテスト成功によって、衛星通信と地上の基地局の通信を組み合わせたハイブリッドネットワークの基盤を構築し、世界規模で新しい5Gサービスが可能になるとアピールする。