ニュース

テクノロジーで京野菜の安定生産へ――「万願寺甘とう」のスマート農業、KDDIと舞鶴市

 KDDIと舞鶴市(京都府)は、IoTを活用した万願寺甘とうのスマート農業事業を開始した。

 同取り組みは3月30日から実施されており、今年度は日照量や温度、土壌温度や水分量などの栽培状況をIoTセンサーとクラウドサーバーを用いたシステムで可視化。来年度には収集した情報と万願寺甘とうの育成状況の相関を分析し、生産者間での高収量な事例の共有を目指す。

センサー構成図
ビニールハウス内のセンサー

 万願寺甘とうは、京野菜のひとつ。舞鶴市、綾部市、福知山市で生産されるものについては京都府認証の「ブランド京野菜」に指定される一方、ブランド選果基準が厳格に設定されており、栽培が難しく生産者によって収量のばらつきが大きいという課題を抱える。

万願寺甘とう

 両者は今回の取り組みを通じて、舞鶴市の万願寺甘とうの生産量の安定化から、大都市圏への販路拡大を実現、雇用の創出につなげ、人口減少などの課題を抱える舞鶴市の一次産業の後継者不足問題などの解決を狙う。