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【今日は何の日?】2011年4月21日、シャープが「IGZO」技術を発表した日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 本日4月21日から9年前の2011年の記事から、シャープの「IGZO」技術の記事をピックアップ。

 「IGZO」はインジウム・ガリウム・亜鉛・酸素から構成される物質の略称で、それぞれの頭文字から命名されている。IGZO液晶ディスプレイでは、パネル部のパーツの1つの薄膜トランジスタにこの技術を応用することで様々なメリットを生み出すことができた。

従来よりも低消費電力

 映像を写す「薄膜トランジスタ」の小型化を実現したことで、バックライトの光量を少なくすることが可能になった。これにより、消費電力が削減した。

 当時の記事によると、従来液晶と比較して10インチ液晶で、約1/3の消費電力を削減できていたようだ。

なめらかな動き、高解像度

 従来液晶と比較して、電子の移動度が最大100倍となめらかな動きを実現。また素材を変えることで精細な液晶となった。

製造ライン

 従来の生産工程に若干の改良を加えるだけでIGZO液晶の生産ラインに変更することが可能なため、投資額を少なくすることができる。

 IGZO液晶は、2019年4月に最新版となる「第5世代IGZO」を発表。

 量産技術の開発は完了しており、モバイル液晶から80インチの大型ディスプレイでの活用のほか、IGZO技術は有機ELディスプレイなどへの応用も見込まれている。今後は、8Kディスプレイやプロ用モニターなどに応用を進めていきたいとしている。

 9年前の本日は、今、そしてこれからのモバイル市場を牽引する技術が発表された日だ。