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IoTセンサーで牡蠣養殖を効率化、徳島県でKDDIなど5者が新たな取り組み

 KDDIと徳島県海部郡海陽町、宍喰漁業共同組合、リブル、徳島大学の5者は、IoTを活用した「あまべ牡蠣スマート養殖事業」を開始した。

 今回の取り組みは、海に設置したポールの間をワイヤーで結び、そこに取り付けたかごのなかで牡蠣を養殖する「シングルシード生産方式」にIoT技術を取り入れる。この方式を用いる場合、波によって適度にかごが揺れることが生育に影響を与える。現状では、漁業者の勘と経験でかごを調整しており、収穫量の安定化や養殖事業拡大における課題となっている。

シングルシード生産方式のイメージ
養殖場のIoTセンサー機器

 そこで、IoTセンサーをかごに取り付けることで、水温やかごの揺れ、海水の濁度の情報を収集し、クラウド上へ蓄積。データはパソコンなどから確認することができ、従事者はそれをもとに共通した基準でかごの調整ができる。

センサーから取得したデータのイメージ

 また、養殖場にいながら作業日誌を更新できるクラウドツールや収集したデータを分析し、効率のよい牡蠣育成ノウハウの確立を目指す。