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5G回線でラグビーW杯のテレビ中継に成功、NTTドコモと日本テレビ

 NTTドコモと日本テレビは、9月21日に開催されたラグビーワールドカップ2019の「ニュージーランド対南アフリカ戦」の一部において、5Gプレサービスを活用した4Kカメラ映像を、テレビの生中継番組に利用する実験を行った。

 通常、テレビ局の外から映像を中継する場合、中継先の映像をテレビ局までケーブル、あるいはFPU(Field Pickup Unit)とよばれるUHFやマイクロ波を送受信する中継装置を用いて行われる。今回の実験は、5Gプレサービス対応端末経由で伝送し、撮影場所からケーブルを使うことなく、大容量の映像を伝送し、実際の生中継に利用したもの。

 ドコモの担当者によると、実験に用いられたのは、プレサービス対応のシャープ製端末1台。基地局と5G端末の距離は数十m~から100mほどで、割り当てを受けた周波数を利用した。伝送された映像の総容量は不明としているが、当日はさまざまなパターンを用いて伝送実験を実施した。

 5G商用サービスと同等のネットワーク環境を使用したことで、より本サービスでの環境に近い条件での実験に成功した。また、5G商用サービスと同様の環境である5G通信をテレビ生中継に活用するのは日本初の事例となる。