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ドコモWebサイトに「NHKの受信料はNHKに問い合わせ」、いつから記載したのか聞いてみた

 NTTドコモのWebサイトで、報道資料および製品情報ページ、6月以降に発売するスマートフォンのうち、テレビ視聴機能(ワンセグ/フルセグ)が利用できるものについて、「NHKの受信料は、NHKにお問い合わせください」と記載されている。

 NHKの受信料と携帯電話の関係については、今年3月、最高裁で「自宅にテレビがない場合、ワンセグ機能搭載の携帯電話は、NHK受信料の契約義務がある」と判決が出たとされているが、そうした動向と関わりのあることなのか。

 NTTドコモ広報部にあらためて聞いたところ、同社Webサイト上の報道資料や、製品情報ページに記載しはじめたのは、この6月からとのこと。しかし、理由を聞いてみると、判決とは異なる背景があった。

カタログでは8年前から

 実はドコモでは、店頭で配布する総合カタログで、2011年9月から「NHKの受信料は~」という記載を行ってきたという。携帯電話のテレビ受信機能とNHK受信料の関わりは、かねてより報道や議論の対象となってきたこともあり、店頭でも質問があった際には以前から「NHKへ問い合わせを」と返答してきたそう。

 今回のWebサイトへの記載も、「ドコモ社内でスマートフォンを担当する部署のプロダクト部でさまざまなルールの整理をしていたところ、カタログと同じ文言を記載することになった」(ドコモ広報)と説明。判決後、初の新機種群となったこのタイミングは偶然という。

携帯3社のスタンスは同じ

 ドコモとしては、NHKの受信料については、直接関わりがない第三者という立場。コメントする立場にないが、ユーザーから質問があれば以前から「NHKへ」と回答してきた。

 こうしたスタンスは、KDDI(au)、ソフトバンクも同じ。両社広報にたずねたところ、NHKのサービスは第三者という立場でコメントしたり案内したりする立場にないというスタンス。

 少なくとも、スマートフォンにワンセグ/フルセグ機能を備えるからといって、大手キャリアの携帯電話料金と、NHKの受信料を合算して支払うという仕組みは今のところ存在していない。

テレビ機能、必要? 不要?

 また中にはワンセグ/フルセグ機能を使わない人もいるだろう。ただし大規模な災害が発生し、通信が繋がりにくくなった場合、テレビ放送は最新情報を入手しやすい手段になる可能性は高い。スマートフォンを購入する際には、そうした機能が自身に必要かどうか、あらためて考えてみるのも良いだろう。