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NTTドコモ・セコムら、等身大キャラにカメラやマイク搭載の「バーチャル警備システム」を開発

 セコム、AGC、ディー・エヌ・エー(DeNA)、NTTドコモの4社は、AIを搭載した等身大のバーチャルキャラクターが警備・受付業務を提供するセキュリティシステム「バーチャル警備システム」を開発した。現在、2020年の発売に向けて実用化を進めている。

バーチャル警備システム

 「バーチャル警備システム」は、カメラやマイクを搭載した高反射のミラーディスプレイに、等身大の「バーチャル警備員」を表示し、これまで常駐警備員が提供していた警戒監視や受付などの業務を提供する。

 セコムは背景として、警備業における人手不足の中で高まるセキュリティニーズに対し、人と最新テクノロジーの融合で応えていきたいとして、新たな解決策として実現していきたいとしている。

 画面に表示された「バーチャル警備員」は、画像認識やAIの技術を用いて、画面に近づいてきた人物を判断するほか、話しかけられた内容に応じて対話が可能。

 「バーチャル警備員」がとらえた映像や周辺の状況は、リアルタイムで監視卓(防災センター)に送信され、非常時には常駐の警備員が対応することもできる。

監視画面には人物を感知した履歴や対話の内容が表示される
タブレット端末などでも監視画面を表示することが可能
あらかじめ登録した人物の来訪時には、特別な対応を設定することができる
幼児や車椅子でも、目線を合わせて対応が可能

 システムは、セコムの画像認識・監視技術を活かし、NTTドコモは5G技術と音声認識を提供、AGCは高反射率ミラーディスプレイの提供および同社のバーチャルロボット技術によるキャラクターのモデリング、アニメーションの作成も行なった。DeNAは、音声合成技術の提供、バーチャル警備員のキャラクターデザイン原案を担当した。

 「バーチャル警備員」は、男性をモチーフとした「衛(まもる)」、女性をモチーフとした「愛(あい)」の2体が用意されている。

 将来的には、5Gを活用し、複数の施設での監視を行えるようにすることを視野に入れているという。NTTドコモとセコムは、4月10日に「ドコモ5Gオープンラボ Yotsuya」にて、5G環境での接続試験を実施している。

セコム 代表取締役社長 中山泰男氏
セコム 執行役員 企画担当 上田理氏
左から、AGC 執行役員 ビルディング・産業ガラスカンパニー アジア事業本部長 武田雅宏氏、セコム 執行役員 企画担当 上田理氏、同代表取締役社長 中山泰男氏、ディー・エヌ・エー 常務執行役員 渉外統括本部 本部長 渡辺圭吾氏、NTTドコモ 執行役員 第二法人営業部長 櫻井俊明氏