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“脱・埋蔵”、auのポイントは日常生活で使えるポイントを目指す

 KDDIは、スマホ決済の「au PAY」や「au WALLET アプリ」の強化を発表した。2月に発表していた、スマートフォンを中心に金融分野のサービスを強化する「スマートマネー構想」の具体策で、まずは「au WALLET ポイント」を軸に強化していく方針が語られた。

 発表会に登壇したKDDI 取締役執行役員専務 コンシューマ事業本部長の東海林崇氏は、金融分野の商品・サービスはauとして昔から取り組んできたと振り返り、「一番本気で金融商品に取り組んでいる通信会社と自負している」とした上で、成長・拡大のキーになるのは「au WALLET ポイント」であるとする。

KDDI 取締役執行役員専務 コンシューマ事業本部長の東海林崇氏

 同氏は、「au WALLET ポイント」の取り組みにより、1ポイントが1円として使えるという認識が広がったことや、現在までにユーザーの「au WALLET」のポイントおよびチャージ残高は合計で1000億円超に達していることを明らかにした。

 しかし、その用途はスマートフォンの機種代金や利用料金など、比較的“閉じた”使い方になっており、日常的な利用は進んでいないことを反省とともに振り返り、こうしたポイントを「埋蔵ポイント」と定義、コード決済などの新たな施策によりポイントを利用できる場所を増やすことで、「脱・埋蔵ポイント」を目指すとし、「au WALLET ポイント」を 広く日常生活で使えるポイントに発展させていく という方針を明らかにした。

 東海林氏はまた、残高チャージ時の増額や、auの通信サービスのデータなら少ないポイントで購入できるといった、auが独自に変更できる“ポイントレート”に言及、 1ポイントで1円以上の価値がある というキャンペーンを行えることで、さらにお得なサービスを提供できるとしている。

 スマホ決済「au PAY」の開始(別記事にて掲載)は、この貯まっているauのポイントを日常生活で使えるようにする施策の中心となる新サービス。チャージ方法の拡充、対応店舗の拡充も進めていくほか、コード決済の特徴を活かすべく、POSレジなどのシステムが導入されていない中小規模の店舗でも導入しやすくした。

KDDI コンシューマ事業本部 コンシューマ事業企画本部 副本部長の松田浩路氏からサービスの詳細が解説された

 さらに今夏には、すでに概要が明らかになっている「au ID」のオープン化を実施する。au以外のユーザーもau IDを取得・利用できるようにすることで、同氏は、「au WALLET」のサービスを他社のユーザーにも使ってもらいたい、一番身近なおサイフにしたいという意気込みを語っている。

発表会にはauのCMでもおなじみの桐谷健太、菅田将暉も駆けつけた。新CMでは“英雄ポイント”を貯めるとか